日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

消費者リポート 1551号 2014.02.07

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▶本号p.5で歯科医師の秋庭賢司さんが紹介している『エセ科学 見分けるための七つの基準』(高橋真理子:朝日新聞2014年1月8日)イイですね。原著者自身「インドネシアの環境ジャーナリスト」に送ってもらったものだとか。▶(以下「科学⇔エセ科学」の対比です)新しい証拠があれば喜んで考えを変える⇔考えを変えない/同僚(同じ分野の研究者)同士で情け容赦のない評価をする⇔同僚同士の評価はなし/すべての新発見を考慮に入れる⇔都合の良い発見だけ選ぶ/批判を歓迎⇔批判を陰謀とみなす/証明可能な結果⇔再現性がない/限定された有用性を主張⇔幅広い有用性を主張/正確な測定⇔おおよその測定 ▶真実を極めるための謙虚さを本位とすべき「科学」が、権威と権力を握る「エセ専門家」による支配の下で、危険なものを安全と言いくるめるために利用されている今の社会。その現実が、この基準を当てはめるとクッキリ見えてきます。本稿の「水道水のフッソ化」然り。原発や放射線影響、遺伝子組み換え食品、子宮頸がん、電磁波…。業界の利権が絡んだ分野では、軒並みこの「エセ科学」がはびこっていますよね。▶「危険性」を示唆する研究を発表した科学者が袋だたきに遭い、研究費をカットされ、専門誌への論文掲載を阻まれ、昇進の道を断たれ、挙げ句に辞職に追い込まれる。優れた新進の研究者も就職口を閉ざされ、せいぜい助手(今は「助教」ですか)止まり。水俣病の発見者のひとりだった故・宇井純さんは、排水処理で特許も持っているほどの生え抜きの専門家でしたが、「東大助手としての私の公の仕事は、学生が使った試験管やビーカーを洗うことです」と言っていたのを思い出します。▶てことは、業界の利権が絡んだ分野で権威あるポストを占めている「専門家」の人たちは、多かれ少なかれ「エセ科学者」か、「科学的真実」を見て見ぬフリをしてきた人ということになりますかね。(共同代表・真下)

もくじ


  • 1・hot news 福島原発事故から3年、原発再稼働への流れを変えよう──3.8 福島県民集会、3.15 さようなら原発集会
  • 2・news file 大阪・泉南アスベスト国賠訴訟2陣 大阪高裁勝訴画期的判決に、国が上告!―最高裁での早期解決に向けて、引き続きご支援ください
  • 2・news file くり返される事件の背景に強いられる低価格競争:冷凍食品でまた農薬混入事件起きる
  • 3・news file 築地市場問題のシンポやパレードにご参加ください:2.15シンポジウム、3.29パレード
  • 3・news file 中部電力値上げ問題:「値上げは原発維持のため」明らかに
  • 4・focus もはや信仰!?:水道水フッ素化によるむし歯予防──広がるむし歯予防集団フッ素応用にストップを
  • 6・series 今どきの洗剤・化粧品CMの裏を読み解く:①ホントに洗浄力最強? ウルトラアタックNeo
  • 7・column 冷凍食品から殺虫剤!速やかな回収のために
  • 8・hot news 秘密保護法はなぜ戦争準備法と呼ばれるのか── はさみこみの署名にご協力ください