日本消費者連盟 | すこやかないのちを未来へ

明日2013年12月25日の合同会議に緊急申し入れ~子宮頸がんワクチンの定期接種の見直しを!副反応検討部会は公正な審議を!!

2013年12月25日、第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全部会安全対策調査会の合同会議が開催されます。子宮頸がんワクチンは13年4月に定期接種が始まりましたが、失神、痛みなどの副作用が多発して、大きな社会問題となり、6月14日の合同会議で「積極的勧奨の中止」が決められました。12月17日、世界的ワクチンメーカー(グラクソ・スミスクライン社)が学者の肩書で自社社員を使い、医療経済評価についての論文を出していたことが報道されました。2010年の杉並区を皮切りに3.11の政府広報として始まった子宮頸がんワクチンキャンペーンは導入までの背後事情が取りざたされながらも、マスコミ、消費者を巻き込んで、税金で行う定期接種にまで押し上げられました。

2013年4月導入からわずか2か月で副作用の多さから「積極的勧奨の中止」を行った失態を回復すべく、12月25日に副反応を検討する合同会議で、積極的勧奨の中止が撤回されるのかに注目が集まっています。

ワクチンとしての有用性にも疑問はつきませんが、少女たちを中心にこれ以上犠牲者を増やさないよう、少なくとも、定期接種はやめ(させ)るべきだと思います。

新たに、公平な第三者機関を設置して、ワクチンの導入から、現在に至るまでの経緯を徹底的に検証する第三者機関の設置が必要です。

日消連とワクチントーク、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会は12月24日、共同会議の開催に向けて、要請文を提出しました。


 

 

2013年12月24日

厚生労働大臣

田村 憲久 様

ワクチン分科会副反応検討部会

委員長 桃井 眞理子 様

 

特定非営利活動法人日本消費者連盟

共同代表 古賀 真子

共同代表 真下 俊樹

共同代表 山浦 康明

ワクチントーク全国

青野 典子

栗原  敦

 母里 啓子

全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会 代表 松藤 美香

 

第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全部会安全対策調査会の合同会議開催に際して、

子宮頸がんワクチンについて、公正な審議を求める申し入れ

 

来る2013年12月25日に標記合同会議が開催されますが、同6月14日の合同会議で積極的勧奨の中止(勧奨中断)を決定した後も、全国子宮頸がん被害者連絡会には多くの被害の訴えが寄せられています。積極的勧奨の中止(勧奨中断)を継続するべきはもちろんですが、定期接種としても根本的に見直す必要があります。

私たちは、以下の点について厚労省に強く要請いたします。

 

1 来る12月25日開催の副反応分科会等において、積極的勧奨の中止の継続について議論するにあたっては、中立、公正な会議の開催・運営を求めます。

2 子宮頸がんワクチンは、そもそも定期接種とするべきではないワクチンです。ワクチン導入からこれまでの利益相反事例や定期接種導入の根拠とされたと思われるグラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSKという)社員の所属詐称により中立性を偽装したと思われる論文等を再度検証し、定期接種を見直す公正な第三者委員会を設置して、広く国民的議論をもとに予防接種制度のあり方自体を見直す端緒とすることを求めます。

 

子宮頸がんワクチン(以下ワクチン)は、2013年4月1日から予防接種法上の定期接種に入れたものの、重篤な副作用が多発したために、13年6月14日の第3回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全部会安全対策調査会の合同会議(以下合同会議)の議論により積極的勧奨の中止(勧奨中断)がなされています。

過去にMMRワクチンが、接種開始当初から副作用が多発したにもかかわらず、4年あまり接種が続けられたことと比較し、予防接種に関して問題が発生した場合は迅速に見直すとの考えから、定期接種導入2か月で積極的勧奨を中止したことは、慎重な対応として評価できます。

しかしながら、この勧奨中断は、中断を主張した3人に対して、継続を主張したのは2人とされ、ぎりぎりの決断だったとされています。定期接種であることも見直されていない中、一定期間経過後に接種が再開されるのではないかとの不安が出されており、平成最大の予防接種被害と言われかねないワクチンについて、再度、根本的な国民的議論がされることが求められます。

合同会議は11人の委員、安全対策調査会は5人の委員とそれぞれ参考人で構成されていますが、関係企業から過去3年度における寄附金などを受取っている場合は申告が義務付けられ、議決権の欠格事由になるとされていますが、議論の趨勢を決定づけるのはそのような委員です。副作用が多発して、全国的に深刻な社会問題となっているワクチンをどうするかの問題に関しては、政財官における導入前からの議論等を精査し、公正な討論主体による客観的な議論を行うことが求められています。

そもそも、子宮頸がんワクチン等の接種について、副反応の結果だけ形式的に判断して勧奨中断の当否を議論することは、この合同会議の性質上、以下の理由から、限界があると言わざるを得ません。

 

(理由)

1 ワクチンメーカーとの間に利益相反の疑いがある委員が存在すると思われること

(1)   委員の中にワクチンメーカーから多額(50万円以上500万円)の寄付金等を直接受け取っている委員がいるために全員が議決権を有することができないこと(注1)

(2)   議決権は有するものの、寄付金等を受け取っているために(額は50万円以下ということで不明)発言に中立性を欠くと疑われる委員がいるうえ、議事録を確認すると実際そのような委員がワクチンを擁護する多くの発言をしており、議論の趨勢を決していること(注2)

(3)   団体等(子宮頸がん征圧をめざす専門家会議等)の主宰・参加等してGSK社から多額の寄付金を受け取っている委員が副反応検討部会(合同会議を構成)の委員をしていること

(4)   6月14日に招致された参考人もGSK社から50万円から500万円の寄付金を受けたものであること(注1)

(5) 以下2に述べる小委員会の委員長が合同会議の委員であること

 

2 このワクチン導入に関して開催された、感染症分科会予防接種部会ワクチン評価に関する小委員会における議論を再検証する必要があること

(1) 感染症分科会予防接種部会ワクチン評価に関する小委員会(岡部信彦委員長)は、第1回2010年8月27日、第2回2010年10月18日、第3回 2010年12月16日、第4回 2011年1月18日、第5回 2011年2月21日、第6回 2011年3月11日と約2カ月に1回の割合で開催され、ワクチンの評価のための作業班によるファクトシートの評価や、費用対効果等が議論され、事実上定期接種にまで至るための、核心的なワクチンの評価がなされた小委員会です。

(2) この小委員会の一部委員もサーバリクスのGSK社やガーダシルのMSD社(Merck Sharp & Dohme )から多額の寄付金を受け取っていた事実があります。(注3)

(3) この小委員会の議事録が2010年12月の第3回以降、長期間にわたり公表されず、野党議員と市民の要請で2年以上経った2013年6月4日に初めてHP上公開されたという事実があります。(注4)

(4)   小委員会では、GSK社の社員が大学講師の肩書きで提出した論文をもとに医療経済等の費用対効果を評価していると思われますが、特に定期接種として導入するについては、小委員会は、ファクトシートの「9.HPVワクチンの費用対効果推計」において、今野ら(2008、文献37)、荒川ら(2009、文献38)、Konno et al.(2010、文献39)の分析結果を先行研究として参照し、HPVワクチンの医療経済性を評価している」ことから、これら3つの論文について、執筆者の利益相反、内容に関する検証がなされるべきです。(注5)

(5)   GSK社員の論文評価については、再度検証し直す必要があります。(注5)

(6)   導入について決定した小委員会における委員長である岡部氏は合同会議において、ワクチンの評価について説明をすることは格別、合同会議において勧奨中断の当否を決定する議決権を有することには疑問があります。

(7)   小委員会のファクトシートや報告書では、「現在、「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金」事業として、市町村において接種が進められており、当該事業の実施状況等も踏まえ、実施方法や課題について検討を行った上で、継続的な接種が図られるよう、必要な対応を検討していくことが求められる。検討にあたっては、特に、HPVワクチンについては、ワクチンのHPV感染予防効果は100%ではないこと、子宮頸がんを発生させる全ての型がカバーされていないこと、子宮頸がんの発生を減少する効果が期待されるものの販売開始からこれまでの期間は短く、実際に達成されたという証拠は未だないことから、今後、細胞診による子宮頸がん検診の適正な実施及び期待される効果の検証も含め、長期的視点に立った取り組みが求められる。」とされながら、なぜ専門家の間でも、先行する水ぼうそうワクチンなどを先に定期接種とすべきとの意見を無視してワクチンが定期接種にされたかの検証を行うことが国民の理解を得るために必要です。(注6)

(8)   これらの再検証において参照すべきものとして、赤沢学氏の「ワクチンの医療経済評価」(2010年)があります。同氏は、(4)に示した荒川ら他の論文を分析し、予防接種の経済評価のためのガイドラインが必要であること、医療経済評価における日本の後進性を述べています。特に、「経済評価は分析の視点や金銭的な価値づけの方法によって結果が大きく変化する可能性があるが、報告者によるバイアスを最低限に抑えるために、作成者の所属と利益相反に関する項目が最初に求められる」とされています。定期接種のような国家的事業とすることの当否の判断にあたっては、利益相反は厳に戒められるべきであり検証が必要です(注7)

 

以上

(注1)副反応検討部会の委員のうち、子宮頸がんワクチンについて、岡田賢司委員と岡部信彦委員はGSK社、MSD社から50万円以下の寄付金(詳細額は不明)を、薗部委員は、MSD社から50万円以上500万円以下の受取(詳細額は不明)があるとされている。

安全対策調査会の五十嵐隆委員もGSK社及びMSD社より、奨学寄附金として50万円以上500万以下の受取があるとされている。望月委員は、GSK社、MSD社より、講演料として50万円以下の受取があるとされている。

そのため、6月14日の副反応検討部会の薗部委員と安全対策調査会の五十嵐委員が、会議に参加し意見を述べることはできるが、議決には参加できないとされている。

安全対策調査会の参考人である神田隆氏もGSK社から50万円以上500万円以下の受取があるとされている。

(注2)これらの寄付金等を受け取っている委員で議決権はないといっても、岡田委員、薗部委員は接種継続を強調する発言回数が多く、岡部委員は実質的に部会長的な存在として議論の中枢を担っている。そもそも、議決権がもてないほどの関係企業と密接な委員は議論に参加すべきではないと考えられ、利益相反基準自体も見直しが必要である。

副作用の評価に基づいて接種を継続するかどうかの議論に、そのメーカーから寄付金等を受け取っている委員が議論しているのでは、公平な審議に対する国民の期待を裏切ることになる。過去3年度ですらそうなのであるから、受取に関する調査はワクチン導入前までもっとさかのぼって厳格にすべきである。

(注3)小委員会の委員である岩本愛吉委員がMSD社の前身である万有製薬から50~500万円の寄付金、GSK社、MSD社から各50万円以下の寄付金を受け取っていたこと(11年1月13日申告)、11年3月2日に岡部委員長が50万円以下の寄付金を受け取っていたこと。

(注4)感染症分科会予防接種部会ワクチン評価に関する小委員会は第1回が2010年8月27日に開催され、第2回が2010年10月18日、第3回 2010年12月16日、第4回 2011年1月18日、第5回 2011年2月21日、第6回 2011年3月11日と2カ月に1回の割合で開催されているが、第2回までは議事録がHPにて公開されていたが、第3回以降は2013年6月4日まで、厚労省の担当者に私たちが要請するまで公開されていなかったものである。2年以上も議事録の掲載が遅れたのは異常な事態である。3回以降の議事録には2010年11月26日(補正予算成立日)~2011年度末まで、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金を使って事業接種が開始されたことなどが資料提出されており、2011年3月11日の第6回は総括的な報告書がでているのでそれにいたる議事録の掲載は重要である。

(注5)報告書によれば、「医療経済的な評価については、ワクチンの長期的な効果の持続期間が明確になっていないことから、13歳女子に接種したワクチンが生涯有効であると仮定して、費用効果分析を行った場合、1QALY獲得あたり約201万円と推計され、費用対効果は良好と考えられた。」とあるが、それはファクトシートの9.HPVワクチンの費用対効果推計において、今野ら(2008)37)、荒川ら(2009)38)、Konno et al.(2010)39)の分析結果が報告されている。

いずれも12歳女子589,000人全員へのワクチン接種について同一の予後予測モデルを用いて分析を行っているが、分析の立場、算出対象とした費用項目、割引率等の設定が異なっている(表2)先行研究を参考としてHPVワクチンの医療経済性を評価した。今回は、支払者の立場から、コストとしてワクチン接種費用・子宮頸がんの検診費用・子宮頸がんの治療に関わる医療費の三点を「保健医療費」として組み込み、期待獲得QALYの推計値と統合して1QALY獲得あたりのICERを算出した。ICERが1QALY獲得あたり500万円以下であれば費用対効果が良好であると判断した。なお、基本分析ではワクチンの効果が生涯有効であると仮定したとされている。

小委員会で医療的経済効果の検証を行った、池田俊也委員は、2009年10月17,18日には第47回日本医療・病院管理会学術会議で「医療技術の経済評価」のシンポの座長をしており、その際GSK社医学情報部医療経済学課の肩書きの荒川一郎氏がシンポジストとして参加している。荒川氏はGSK社の肩書きでシンポジストとして出席したり論文を執筆する一方で、日本大学薬学部薬事管理学ユニット、東京女子医大医学・病院管理講師の肩書きで論文を執筆している。

小委員会の作業チームでは引用文献38として、「若年女性の健康を考える 子宮頸がん予防ワクチン接種の意義と課題」(東京女子医科大学荒川一郎)が資料とされている。

小委員会の第一回委員会に池田委員が提出した医療経済の国内論文として今野と荒川の2氏の評価論文が紹介されているが、この肩書きは東京女子医大医学・病院管理講師の肩書きである。

第1回小委員会では、ワクチン評価に関する小委員会の設置について、ワクチン評価に関する小委員会の進め方や各疾病・ワクチンの作業チーム構成員等が決められているが、注目すべきは池田委員が、提出資料として「ワクチンの医療経済性評価」を第1回の小委員会から提出していることである。これは、子宮頸がんワクチンについての経済評価を、評価項目としてどのような費用を含めるか、我が国における研究など医療経済効果をほぼ子宮頸がんワクチンに絞って述べた資料である。

池田委員は第2回の2010年10月18日にも同様の資料を提出している。

(注6)2010年9月14日には自民党と公明党の「子宮頸がん予防ワクチンに関するプロジェクトチームは合同会議を行い、厚労省の健康局の結核感染症課亀井課長とがん対策推進室長の鈴木室長とともに、座長代理である松あきら議員(夫はGSK社顧問弁護士)が174国会提出案として、年間550億円の国庫補助をする内容の法案について、自治医科大学付属さいたま医療センターの産婦人科教授でHPVワクチンの急先鋒である今野良氏を講師に招へいして学習会を行っている。今野氏のレジュメは「子宮頸がん予防ワクチンの公費負担の根拠 国の啓発教育の必要性とHPVワクチンの普及のための公費支援を訴えている。性行為を始める前の女子の将来の子宮頸がんを70%以上予防できると断言し、一般女性も60%予防できるとしています。また最低でも20年以上は効果が持続すると推計される」としているが、ファクトシートの内容と齟齬するもので、国会議員はこのワクチンについて、正確な情報を得る必要があると言える。

(注7)赤沢学「ワクチンの医療経済評価」(臨床薬理、41(5)、2010年9月)

 

 

(連絡先)

〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207

日本消費者連盟(古賀)

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(参考)2013年6月14日 合同会議議事録 

2013年6月14日 第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会議事録

健康局結核感染症課

 

○日時

平成25年6月14日(金)

15:00~19:00

○場所

厚生労働省専用第23会議室(12階)

 

まず、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして御報告をお願いいたします。

○事務局 審議参加につきまして、副反応検討部会の規定に準じまして御報告をさせていただきます。

本日御出席をされた委員及び参考人の方々の過去3年度における関係企業からの寄附金、契約金などの受取状況を報告いたします。

本日の議題1-1に関しまして、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの製造販売業者であるサノフィパスツール株式会社、ファイザー株式会社、議題1-2に関しまして、不活化ポリオワクチンの製造販売業者であるサノフィパスツール株式会社、一般財団法人化学及血清療法研究所、一般財団法人阪大微生物病研究会、議題1-3に関しまして、インフルエンザワクチンの製造販売業者である一般財団法人阪大微生物病研究会、一般財団法人化学及血清療法研究所、北里第一三共ワクチン株式会社、デンカ生研株式会社、議題1-4に関しまして、日本脳炎ワクチンの製造販売業者である一般財団法人阪大微生物病研究会、一般財団法人化学及血清療法研究所、議題2に関しまして、子宮頸がん予防ワクチンの製造販売業者であるグラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社、これらの企業から過去3年度における寄附金などの受取について各委員と参考人より申告いただきました。

なお、競合品目、競合企業につきましては、事前に各委員に資料をお送りして確認いただいております。

申告された内容について、まず、副反応検討部会委員についてです。岡田委員が、サノフィパスツール株式会社、化学及血清療法研究所、阪大微生物病研究会、北里第一三共ワクチン株式会社、デンカ生研株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社、ファイザー株式会社より、講演料又は原稿執筆料としてそれぞれ50万円以下の受取がございます。

岡部委員は、サノフィパスツール株式会社、化学及血清療法研究所、阪大微生物病研究会、デンカ生研株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社、ファイザー株式会社より、講演料又は原稿執筆料として50万円以下の受取がございます。

薗部委員は、サノフィパスツール株式会社より、講演料として50万円以下の受取、MSD株式会社、ファイザー株式会社より、講演料及び原稿執筆料として50万円以上500万円以下の受取がございます。

続きまして、安全対策調査会の委員です。五十嵐委員が、サノフィパスツール株式会社より講演料として50万円以下の受取、グラクソ・スミスクライン株式会社及びMSD株式会社より、奨学寄附金として50万円以上500万円以下の受取がございます。

柿崎委員は、MSD株式会社より、講演料として50万円以下の受取がございます。

望月委員は、グラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社、ファイザー株式会社より、講演料として50万円以下の受取がございます。

神田参考人は、グラクソ・スミスクライン株式会社より、寄附金及び講演料として50万円以上500万円以下の受取がございます。

以上から、副反応検討部会の薗部委員と安全対策調査会の五十嵐委員が、会議に参加し意見を述べることはできますが、議決には参加いただけないということになっております。

審議参加に関する遵守事項状況の報告は以上でございますが、この申告では、受取が寄附金なのか、講演料なのかなど、受取の項目についても申告いただいております。この資料につきましては、ホームページに掲載することを御報告いたします。

以上でございます。

○五十嵐座長 ありがとうございました。

ただ今御説明がありました件につきまして、何か御意見、御質問はありますでしょうか。

どうぞ。

○柿崎委員 私、MSD株式会社から講演料としていただいているのですけれども、肝炎や肝臓病に関する講演ですので、今回の子宮頸がんワクチンとは全く利害関係がないということを報告させていただきます。

○五十嵐座長 ありがとうございます。

ほかにいかがですか。よろしいですか。

特にないようですから、競合品目・競合企業の妥当性を含めて了解をいただいたということで判断させていただきたいと思います。ありがとうございました。

ただ今の利益相反に関しまして、本日議題2になっている子宮頸がん予防ワクチンに関しましては、私は議決に参加することができないという立場であります。したがいまして、この議決2につきましては、予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の桃井部会長に座長を務めていただきたいと考えておりますけれども、御意見ありませんでしょうか。桃井部会長、よろしいでしょうか。

ありがとうございます。では、議題2については桃井部会長に座長をしていただきたいと思います。

 

 

○桃井座長 それでは、第2部の「子宮頸がん予防ワクチンについて」の審議をよろしくお願い申し上げます。大変資料が大部でございますので、少し分けながら資料の御説明をお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。

それでは、最初に全体的なところの資料からですが、資料2-1から2-4までの御説明をよろしくお願いいたします。

○事務局 資料2-1から2-4まで御説明いたします。

5月14日開催の合同検討会において既に御説明しているところもありますので、追加情報を中心に説明いたします。

資料2-1のサーバリックスの資料について御説明いたします。

1ページ目から3ページ目までに副反応報告全体のまとめがございます。

4ページ、5ページ目に症例の一覧がございまして、重篤症例の報告ですが、転帰内容につきまして記載が変わっているところがございます。

6ページ目からは、発売以降の報告数を副反応の種類ごとに一覧表にしたものでございます。

16ページからは、アナフィラキシーの可能性があると報告された症例でございます。本年1月から3月までの間は、アナフィラキシーの可能性がある症例はございませんでした。

続きまして、17ページは、迷走神経反射が疑われる症例にアナフィラキシーが紛れていないかを確認したもので、ブライトン分類3以上のアナフィラキシーが疑われる症例は確認されませんでした。

18ページは、医療機関から非重篤として報告された一覧でございます。

続きまして、資料2-2につきまして説明をさせていただきます。ガーダシルの副反応報告でございます。

サーバリックスと同様に、1ページから3ページまでの副反応報告の全体のまとめがございまして、4及び5ページに症例一覧がございます。こちらも転帰の内容について変更がございました。

また、6ページからは、発売以降の副反応の種類ごとに一覧にまとめたものでございます。

8ページは、アナフィラキシーの可能性のある副反応報告についての一覧で、ブライトン分類に関する専門家の評価は御覧のとおりでございまして、ブライトン分類3以上のアナフィラキシーの可能性がある症例と評価されております。

9ページは、アナフィラキシーのこれまでの症例をまとめたものでございます。

10ページ目は、迷走神経反射が疑われる症例にアナフィラキシーが紛れていないかを確認したもので、こちらもブライトン分類3以上の症例はございませんでした。

11ページからは、医療機関から非重篤として報告された一覧でございます。

続きまして、資料2-3、子宮頸がん予防ワクチン接種後の失神関連副反応について御説明いたします。

これまで血管迷走神経反射によるものと思われる子宮頸がん予防ワクチンの接種後の失神につきまして、添付文書への記載のほか、失神による二次被害の未然防止のために繰り返し医療機関へ注意喚起を行っております。本資料は、企業からの提出資料で、2ページから4ページまでがサーバリックス、8ページからはガーダシルの資料となっております。

2ページと8ページに、それぞれ国内と海外の失神状況をまとめております。国内での発現状況ですが、サーバリックスの12月末までの報告は、失神に関連する副反応が783例で、発生率は10万接種当たり11.25件、ガーダシルのほうは297例で、10万接種当たり17.6件でございました。

また、実際に意識消失のあった症例は、サーバリックスが544件で、10万接種当たり7.82件、ガーダシルが210例で、10万接種当たり12.4件でございました。

3ページ及び9ページの図でございますが、意識消失が発現したものについて、接種から失神までの時間をグラフにしたものでございます。両接種とも不明を除きますと15分までというのがほとんどでございます。

3ページから4ページ、それから、9ページに参考として月ごとの意識消失症例と二次被害に遭われた症例の一覧表を示してございます。二次被害につきましては、本年1月から3月までの間にガーダシルで1件の報告がございました。

二次被害が発生した1例の具体的な症例につきましては、10ページに掲載してございます。3回目の接種後、2分半ほどたって椅子から床に倒れ込み頭を打ったという症例でございます。

資料2-4につきましては、これまでの症例の一覧でございます。主に転帰の内容が変更になっているところが主な変更点でございます。大部でございますので、委員のみの配付となっております。ホームページには掲載することにしております。

説明は以上でございます。

○桃井座長 ここまでの資料で御質問等ありますでしょうか。

○柿崎委員 この重篤とされる副作用のうち、失神とか一過性で回復するものを除いて後遺障害が残ったり、未回復とか神経障害が残るような症例というのは、この重篤なうちどのぐらいの頻度ですか。

○事務局 後ほど説明させていただこうかと思っているのですが、資料2-6に重篤な症例の転帰と詳細の内訳といいますか、それぞれの疾患ごとに症状が割り振られておりますので、そういったものでの代表的なものを選んだクロス表を作っております。これは後ほど説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○桃井座長 それでよろしいですか。

○柿崎委員 はい。

あと、サーバリックスとガーダシルで頻度には差があるのですか。0.0009%というのと0.0013%という重篤な副反応に関して統計学的に有意差はあるのですか。

○桃井座長 先生、今それはどこの数字をおっしゃっているのですか。

○柿崎委員 資料2-1と2-2の最初のページの「発売開始からの累計」の「医療機関からの報告」の副作用の重篤なものというのを。総接種数が違いますので、比較した場合に頻度が0.0009%というのと0.0013%というのは同じにとらえていいものなのか、あるいはガーダシルのほうが少ないというふうに考えていいものかというのは、何か統計学的な検討というのはされているのでしょうか。

○事務局 そのあたりも続きます資料2-5に頻度を、ほかのワクチンと比較した表をつくりましたので少し御紹介しようかと思っておりました。統計学的な検討は行っておりませんが、母数が大きいものですから、ある程度の差があれば、そこは比率の検定をかければ一定の差はあるのかと思います。ただ、ほかのワクチンもそうでございますけれども、報告を医療側のほうで認識して挙げていただくというところで一定の限界があるという前提で動いている仕組みなものですから、その辺りを緩和しながら数字のほうは理解していかないといけないのかなと、このように思っております。

○柿崎委員 ありがとうございました。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。資料を途中で切りましたので、後の資料と関連することが出てまいりましたが、ほかに御質問等おありになりますか。よろしいでしょうか。またありましたら、資料を戻っていただいて御質問いただければと思います。

それでは、資料2-5からよろしくお願いいたします。

○事務局 では、今ほどお話が出ました資料2-5から説明させていただきます。

資料2-5は、ワクチン別に副反応の状況を見まして、それを接種回数で割って率を出しております。副反応は企業からと医療機関とございますが、企業からの報告については、今回、医師が重篤としたものを分けて記載しております。これは報告の中で個別の症状に対しまして報告をしました医師のほうで重篤かどうかというのを分けておりまして、それをこのたび重篤というふうに回答したものがある報告については重篤のほうに入れるという形で集計しております。副反応の報告全体については、医療機関からの報告と企業の報告の全体を足したものを挙げております。

それから、次の欄、左から2つ目の「重篤」としております欄については、「企業報告のうち、医師が重篤としたもの」Bの欄の値と、「医療機関報告のうち、医師が重篤としたもの」Dの欄の値を足したものをこの中に入れております。それぞれのワクチンについては、3月31日までの状況を件数に入れまして発生率を求めているという表でございます。

それから、2-6でございますけれども、前回の検討の中で、予後、転帰の中に不明となっている件数がかなり含まれているという御指摘を受けたところでございます。これに対しまして、企業からの報告につきましては企業のほうにお願いをいたしまして、さらに医療機関のほうに企業から私どもが調査をしたいということをお伝えして、その接種者の方のほうに現在の状況というのをお尋ねするような形で確認をさせていただきました。

その結果、サーバリックスの製造販売業者からの報告704件ありましたもののうち、回復が521、74%、軽快が79件で11%、後遺症ありはなし、未回復24件、3%、不明、まだ残っておりまして79件、11%、このような状況でございました。

その内訳ですけれども、ここは前回お示しをしたのとほぼ同様でございまして、704件の報告のうち、報告医が重篤と報告した件数については211件、前回と1件違います点については、死亡例の報告がございましたので、この点を追加しております。

こういった形で704件のうち重篤とされたものが入っております。

その内訳が次のページ、2ページと3ページのほうに掲げております。それぞれのケース、症例のうち、その中心となりますような病態を示している症状、病名に対しまして選択をいたしまして、それぞれに転帰を分類して集計しております。病気の分類については、アレルギー性障害、神経系障害、呼吸器系障害、肝・胆道系障害、腎・泌尿系障害、血液・リンパ系障害、筋・骨格系障害、皮膚障害、その他ということで大きくは分類をして、それぞれに疾患名、診断名を分けて並べるということでまとめております。

おめくりいただきまして、4ページ、同じくサーバリックスについての医療機関からの報告についてまとめております。こちらのほうも重篤、非重篤、不明となっておりましたが、不明なものについてできるだけ明らかにしてほしいということを自治体を通じましてお願いし、現在のところ、このような形にまとまっております。続きましての転帰については、自治体にお願いをしまして、重篤、非重篤、それぞれに回復、軽快、未回復、死亡、不明と、未回復や不明となっておりましたものについて確認を行っております。副反応の内容についても同様に分類を行っております。

続いて6ページのほうには、製造販売業者と医療機関からの報告、先ほどの表も重篤と判断したものでございますけれども、両方を足しまして1枚の表としたものでございます。見ていただきますと、各疾患、各分類ございますけれども、前回お示ししたように、意識レベルの低下、失神のようなもの、発熱、そういったものに数としては多くなっておりますほか、各疾患にそれぞれ分散している状況を見ていただくことができると思います。

9ページ目以降は、ガーダシルの重症例の分類でございまして、まず、製造販売業者からの報告が68件で、1に転帰の内訳、2にその内訳としまして、全体の報告数68件のうち、報告医が重篤と報告したものが内訳として41件であったと、このように図を付けております。その報告医が重篤と判断した症例について、3番でその内訳を示しておりまして、御覧のような形に分かれております。

11ページには、同じくガーダシルの医療機関からの報告195件を分類しております。内容は先ほどと同様です。

最後、めくっていただきまして、(3)にはガーダシルの報告医が重篤と判断した症例についての報告のうち、製造販売業者と医療機関が報告したものを合わせたものを集計しております。

以上が資料2-6でございます。

続きまして、前回の作業の御指示のうち、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会から情報提供のありました症例について、より詳細な検討を行うということがございました。自治体などを通じまして、また、お申し出のあった方に直接連絡を取りまして、医療機関からのカルテを国のほうに提出いただくという作業を進めてまいりました。24件のうち3件だけ本日までに到着できないということでございましたが、残りのものにつきましてはカルテの提出をいただき、サマリーを作成いたしまして、おめくりいただいた以降に1人の方を1枚にまとめるということでまとめております。

その内容につきましては、なるべく委員の先生方に見ていただくということで、到着した部分まではお送りしておりますが、その剤につきましては1枚の表ということで御覧いただいております。その内容を桃井座長と御相談いたしまして、大きなくくり、幾つかに傾向がくくれるのではないかということで並べております。一番上から見てまいりますと、ワクチン接種から1か月以内に症状が出まして、その症状の中で持続する広範囲の疼痛、痛みが出ている、そういった方々が何人かいらっしゃるのではないか、こういう一群をまとめております。

それから、その次の2つ目のまとめとしまして、ワクチン接種から1か月以内に発症している、また、その広範囲の持続する疼痛、痛みや自己免疫疾患以外の方で、さらに通常想定されない病態を除く、こういった方々をまとめることができるのではないか、こういう方々が2つ目の群とまとめております。

それから、3つ目の群としまして、自己免疫疾患、具体的には若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、乾癬性関節炎、こういった疾患名で診断を受けておられるような方については、まとまった取扱いができるのではないか、3つ目にまとめております。

それから、4つ目としまして、ワクチン接種から1か月以上たってから発症され、持続する疼痛、痛みを来しておられる方がいらっしゃる、そういった群がございます。

それから、最後にワクチン接種との関連が通常では想定されていないような病態を示されている方、そういった方々の群というのがあるのではないかというふうにまとめております。それぞれの方々については、先ほど申し上げましたように資料の提出がございまして、その中で経過、それぞれの医療機関にかかっておられますので、診断名や検討された際に鑑別診断として挙げられましたようなもの、そういうものも含めましてまとめておるところです。

続きまして、資料2-8、子宮頸がん予防ワクチン接種後の疼痛関連症例等について説明させていただきます。

中に幾つかの資料をまとめております。前回の会議の中で、複合性局所疼痛症候群の5例の方の検討をいただきました。まず最初に、同じ方々の症例の一覧を再掲の形で載せております。先ほど申し上げましたように、転帰のそれぞれ現在どうされているかということをなるべく確認することを行いました。その中で、1番の方、4番の方については一部又は全体で回復されている、改善されているという報告がございまして、その点、変更がございます。

それから、続きまして6ページ以降に疼痛が広範囲にわたる症例の一覧ということで38例の方の症例をまとめております。前回検討いただきましたCRPSに関しましては、全体として典型的なCRPSとは判断できないといった方々が中心になっておりましたけれども、関連して疼痛が広範囲にわたる症例がこれまでの報告の中でどの程度あるのか、そういった内容を検討するという趣旨でまとめております。

具体的な作業といたしましては、6ページの上のほうにありますように、これまでに報告されました副反応報告のうち、疼痛に関連した副反応報告のうち、次の条件に当てはまるものを除外した方々です。(1)失神、アナフィラキシーに伴うもの、(2)軽度の局所疼痛、(3)原因疾患が特定されているもの、(4)発熱に伴う頭痛又は筋肉痛であり、数日で回復したもの、(5)けいれん、不整脈で疼痛を伴わないもの、(6)疼痛が接種側上肢に限定されるもの、(7)疼痛以外の症状(頭痛等)が主訴のもの、そういった方々を除外し、疼痛、痛みが広範囲にわたっている方を抽出したデータでございます。

これらの方々を見てまいりますと、一定の傾向といいますか、グループに分けることができるのかなと、このように見受けられておりましたので、ここも座長と相談いたしまして、幾つかの塊、余り詳細に厳密に分けたものではございませんけれども、塊に分けております。

まず1つ目の塊としましては、慢性に経過する接種部以外の疼痛ということで、この中で未回復の方と、回復又は軽快された方がいらっしゃるだろうというふうに思われましたので、整理案、右から2つ目の欄のところに1番と2番ということで分けております。

それから、続きまして、慢性化しなかった接種部以外の疼痛という皆さんがおられましたので、こういったグループをまとめております。

それから、4番目としまして、自己免疫疾患を示唆する所見、診断名として自己免疫疾患の診断名が付いておられるような方について、又は、その治療を受けておられるような形についてのグループというのをまとめております。

それから、最後ですけれども、その転帰が不明ということで、慢性に経過しなかった、そういった判断がこちらに出ております情報だけでは判断が難しい方の例というのをまとめております。それぞれの方の詳細につきましては、続く8ページ以降に順次番号順で示しております。

続きまして、サーバリックスとガーダシルに関連しまして、海外では疼痛に関連した副反応が起こっていたのかどうか、そういったことをそれぞれの会社に尋ねまして、報告をいただいております。

25ページにサーバリックスに関する報告をいただいておりますが、これまでの報告としまして、広範囲にわたる重篤な疼痛を来した症例の発現は、日本を除く世界においては57例であったという報告をいただきました。

29ページには、ガーダシルの疼痛関連事象に関する報告をいただきました。重篤な接種側上肢に限局しない広範囲にわたる疼痛を来した症例は31例であったという報告でございました。

詳細については、ガーダシル、サーバリックスについてもそれぞれの中に含まれております。

続きまして、資料2-9でございます。こちらは、桃井座長より副反応の報告の状況と、ロット別の傾向を確認するようにという指示がございましたので集計をしたところでございます。全体の傾向としては、各ロットとも発現の大小はございますが、特定のロットにだけ集積している結果は認められないということでございまして、この状況は国立感染症研究所の国家検定を行っている担当のところにも状況を確認し、その検定の状況の結果とこれらの結果とに大きな関係、そういった問題があるというふうには見られないという報告をいただいております。

続きまして、資料2-10でございますが、これは、もし今後、子宮頸がん予防ワクチンプログラムを続けていくといたしますと、接種を受けられる方にも子宮頸がん予防ワクチンの有効性とリスクをしっかり理解していただいて受けていただくべきだということで前回申し上げました。内容につきましてさまざまな御意見を内外からいただきまして、その接種対象者の年齢の方に御理解いただける簡易な内容にするべきだという御指摘を強くいただいたところでございます。それらの御示唆、御指摘に従いましてまとめたものでございまして、子宮頸がんに関します簡単な説明と、子宮頸がん予防ワクチンの効果、めくっていただきまして、子宮頸がん予防ワクチンの接種についてのリスクをまとめております。このリスクの中で、上段は一定の頻度で起こることが知られているものをまとめておりまして、特に注射部の痛み、発赤・腫れ、疲労感、こういったものは子宮頸がん予防ワクチンの中で非常に頻度が高い副反応でございますので、その率を強調してまとめております。下段には、まれに発生する重い副反応の報告ということで、アナフィラキシー、ギランバレー、急性散在性脳脊髄炎をまとめておりますほか、これまで説明させていただきました資料の中で現れておりますような慢性の経過する痛みというのも表現してしっかりお伝えしてはどうか、このように案としては入れております。

続きまして、ワクチン接種後の注意につきましては、通常の接種の中で注意されている内容を示しております。

そして最後に、子宮頸がんワクチンについて、接種された方も二十歳を超えたら必ず受けていただくようにお勧めをする、こういったこともお伝えしまして全体像をしっかり御理解いただく、有効性とリスクをしっかり御理解いただいて受けていただいたらどうかという形でまとめております。

続きまして、2-11、子宮頸がん予防ワクチンのQ&Aというのも試案を作っております。こちらも分かりやすい形で御理解いただきたいという観点でまとめておりまして、この中に、4ページ目、Q19、ワクチン接種後に副反応はありますかという問いとしまして、先ほど見ていただきましたようなリスクの大きさというのをしっかり伝えていければというように思っております。

続きまして、資料2-12でございます。これは、疼痛に関します訴えの方がいらっしゃるというデータを踏まえまして、今後の取組みといたしまして進めてまいりたいというものでございます。

予防接種及び注射、採血等の医療における穿刺行為後の長期間持続する痛みに関する調査研究の実施といったものを、私ども結核感染症課と疾病対策課を連携して進めてはどうかというように考えております。

具体的な取組みといたしましては、研究班2つございます。厚生労働科学研究の中で慢性の痛みに関する研究が2つございまして、そのうちの1つ目、難治性神経因性疼痛の基礎疾患の解明と診断・治療精度を向上させるための研究ということで、主任研究者、研究代表者は、本日お越しの池田修一先生が務めておられる研究班が1つ。それから、2つ目としまして、慢性の痛み診療の基盤となる情報の集約とより高度な診療のための医療システム構築に関する研究、主任研究者、研究代表者を愛知医科大学の牛田先生が務められております研究、この2つの研究事業で連携した取組みとして行っていただく方向ということで進めております。

今後、拠点医療機関の確定や、この取組みの内容、連絡体制などを整備いたしまして、今年の秋を目途に進めてまいりたいと考えております。

また、関連しまして、NPO法人いたみ医学研究情報センター、こちらは愛知医科大学のほうに付設されているというふうに伺っておりますが、こちらの協力も得まして相談を受けていくような体制ということで考えております。

本日お越しの池田先生には、この点で御尽力いただくという予定としております。

私からは以上です。

○桃井座長 ありがとうございました。資料がたくさん、しかもさまざまな異なる側面の資料がございますので、少しずつ分けて質問、質疑、協議を行っていただきたいと思います。

2-1から2-4までは、先ほど御質問がありまして、それに対する資料が2-5であったり、2-6であったりいたしました。したがいまして、まず、各症状の全体に入る前に、これらの全貌に関する質疑を行いたいと思います。つまり、資料の2-1から2-4までと、今回の資料2-5と2-6を含む、このデータについて御質問、あるいは、これをどう考えるか、明らかにほかのワクチンに比べて数字がこのように出ていて、なおかつ、2剤、少し違うような数字が出ているところもございます。これについてどう考えるのかということについて御意見を頂戴したいと思いますし、2-6については、重篤な副反応の状況についてでございます。これについても全体としてどういうふうに考えたらいいかということを御意見いただきたいと思います。これで議論がしにくいようであれば、各論に移ってからまた総論のほうに戻りたいと思います。まずは2-5、2-6を中心に御意見を頂戴したいと思います。いかがでしょうか。

○柿崎委員 先ほど質問した内容と同じなのですけれども、2-6ですが、重篤な副作用で後遺障害が残るようなものというのは、2-6の8ページに行きますと、医療機関と製造販売業者を合わせたもので、サーバリックスで後遺障害があるものが3例、未回復のものが26例、ガーダシルのほうは未回復のものが3例と、この数字で理解してよろしいのでしょうか。

○事務局 そのとおりでございます。

○柿崎委員 この資料で、軽快というのは、どの程度まで軽快しているのですか。回復と軽快の差の定義というのはどのくらいなのですか。全く日常生活に問題ないぐらいまで軽快されているのかというのはどうなのでしょうか。

○事務局 前回もその辺りが議論になったかというふうに存じております。軽快の部分は、どうも症例によって少し幅があるのかなというふうにも受けております。正確に定義がある形で運用しておりませんので、そこは少し幅があるというふうに理解をしながら進めていかないといけないのかなと思っております。

それから、未回復のところの状況ですけれども、幾つかの状況が混在しているのだろうと思っております。真に現在も病状が続いておられるという方と、それから、十分に予後が確認できなくて、そこから解明ができないままになって未回復として置かれている方がおられるというふうに思っております。今回の状況を確認する中で、なるべく未回復の方や不明の方の状況を把握して現在の状況をつかむということで行っておりますけれども、また完全にできていない部分もありまして、そういう途中の状況ということで御理解をいただきたいと思います。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。

どうぞ。

○岡田委員 資料2-5です。前もお聞きいたしましたけれども、企業からの報告と医療機関からの報告は、先ほどのヒブ、肺炎球菌などのワクチンには重複はないと言われましたけれども、今まで何となく重複した症例が挙がってきたように感じていました。この表にはそれはある程度区別されて、重複がないというふうに考えてよろしいのでしょうか。

○事務局 これまでの集計した表の中でも注意としまして、医療機関報告と企業報告の両方に挙がっているものがあるかもしれませんということで注意を載せておりました。基本的にはその状況は変わらないのですけれども、一応取組みとしましては、発症の日時や状況などから重なっておるというふうに思われるものは、なるべく一つのほうにするという作業はしておりまして、一定程度そういった作業を行った後の状況ということでこのような形にしております。

○岡田委員 ありがとうございました。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。

安全性を考える上で重篤例の数字をどう判断するかというところはとても大事だろうと思いますし、また、今回のワクチンは2剤ありますので、2剤に差があるのか、ないのかという御意見もぜひいただきたいと思います。

○倉根委員 2-9の関連で聞いてよろしいですか。ちょっと行き過ぎですか。

○桃井座長 どうぞ。

○倉根委員 ここも含めてなのですけれども、重篤と非重篤の率の差というのは、やはり余り明確なものはないと。つまり、重篤なものの報告が多いときは、ロット数のサイズの問題があるからあれですけれども、非重篤のものも多くあると。だから、率は余り変わらないように見えるのですが、そういう解釈でよろしいですか。

○事務局 厳密な検定をかけてはおりませんけれども、全体の傾向としてはそういう理解をしております。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。

2-5でいずれの数字も、全体の数字よりも、「重篤」あるいはDの「医療機関報告のうち、医師が重篤としたもの」、「企業報告のうち」は余り差がありませんね、「医療機関からの報告」は、どの数字もサーバリックスが少し多いというふうに見えますが、これは統計処理なんかできるものなのでしょうか。

○事務局 数字としては恐らく可能かと思いますので、作業はしてみたいと思います。ただし、先ほどお伝えしましたように、さまざまな状況を加味して結果として挙がってくる数字と理解しておりますので、その解釈は慎重に行われなければいけないのかなというふうに思っております。

○桃井座長 ほかにこの全体に関しては何か御意見はおありになりますか。各論をしてからまた戻ってくることも考えたいと思います。

全体に他のワクチンに比べて、「医療機関報告のうち、医師が重篤としたもの」という欄のところ以外は少し多いように見えますが、これは各論で少し詳細に御意見を頂戴したいと思います。

よろしいでしょうか。次に移らせていただきます。

それでは、まず、これは皆様、既にカルテを一部御覧になられたと思いますが、2-7について御質問、御意見を頂戴したいと思います。2-7は、先ほど事務局の御説明のように、あるカテゴリーで分けていただきました。全体を見ても何が起きているかということを把握できませんので、24例のうち主たる症状を中心としてカテゴリーに分けていただきました。そのうち、少し前にカルテを御覧いただいたのは12例です。ワクチン接種から1か月以内に発症して持続する広範囲の症例が一番上にあり、5つのカテゴリーに分かれております。これについて、何が起きているのか、どのように理解をしたらいいのかというところについて御意見を頂戴できればと思います。特にカルテを御覧になっておられますので、全体としてこういう状況と判断するという御意見を頂戴できればありがたいと思います。

○柿崎委員 かなり厚い資料を見させていただいたのですけれども、担当医の先生によっては主治医の意見書というのを付けていた先生もいらっしゃるのですが、やはり直接見ている担当医の先生の意見というのがかなり重要かと思うのですけれども、厚労省のほうでは、各先生方に主治医の意見書を書いていただくということは可能なのでしょうか。

○事務局 先ほどの繰り返しになりますけれども、先ほどお伝えした、今回に関しまして行いました作業としましては、市町村を通じた事業としておりますので、自治体の協力を得まして、その自治体のほうから各御本人と医療機関のほうに連絡を取りまして、そこから診療録や関連する記録の提供をいただいたということです。私どもから直接医療機関のほうに連絡を取るということは、原則として今回の場合は行っておりませんで、そういった状況の中で集めた資料でございますけれども、さらに必要なものがあるかどうか、そういったところもまた御指示をいただきたいと思います。

○柿崎委員 主治医の意見書があるとかなり有用なのではないかと思うのですが。

○桃井座長 それもプラスになるかと思います。また、臨床医の目でカルテ全部を詳細に神経学的所見も含めて御覧いただいたわけですから、それを全体で見回して、特に12例の症例を御覧になった上でどういう印象を持ったか、どう判断、評価されたか、印象という語は適切ではないですね、評価されたかということを御意見いただければと思います。

神田参考人、いかがでしょうか。

○神田参考人 非常にさまざまな症状を出しておられるなというのが一つの印象でございます。

それから、上から5番目の症例ですが、これはMRワクチンをやられていて、ガーダシルが打たれていて、最初に小脳症状がどうも出ているらしいのだけれども、その辺りの評価が余りよくできていなくて、何回か後の医療機関でMRIで小脳の病変が指摘されてという結果が出ているという、それで、今、小脳の萎縮が存在するという、そんなケースであるように思います。これは、画像的にも臨床的にも神経学的な異常というふうに理解していいのかなと、私は客観的にもあるのかなと思ったのでありますが、その他の症例に関しては、やはり専門家の介入が必要なのかなと、神経学的所見だとか、いろいろなことの記載が私としてはちょっと納得いかないところが幾つかあったり、余りはっきりしないものがあったりして、この上から5番目の症例に関してはかなり確実なものではないか。ただ、MRIなんかも第三者の目でもう一回見る必要があるのかなというような印象を持ちました。

ですから、当事者の先生方にカルテの記載、それから、御本人の印象というのを書いていただくのはとても重要かと思いますけれども、第三者の目で見ることも重要であろうというふうに私は考えます。

以上でございます。

○桃井座長 池田先生、いかがでしょうか。

○池田参考人 これは、神田先生とほぼ同じ意見でありまして、この提出されている資料とか主治医の先生の意見をこれ以上求めても得られる情報は余り多くはないのではないか。それよりは、やはりきちんと専門医がその対象の患者さん、今後出るであろう人を含めてきちんと評価をすることが大事ではないかというふうに考えております。

○桃井座長 ほかに御意見を頂戴したいと思いますが。

○柿崎委員 先ほど申し上げた主治医の意見書に関しましては、もちろん専門医の先生が見るのは大変重要なことだと思います。やはり直接見ることが大事なのだと思うので、そういった点ではカルテのコピーを見ただけでは判断しかねるという意味で申し上げさせてもらったわけです。

○桃井座長 はい。ほかに。

どうぞ。

○薗部委員 池田先生、神田先生にもお願いしたいと思っているのですけれども、大人のCRPSと子供のCRPSは少し違うのだという専門家の意見を小児科の専門家の意見から聞いておりますので、次の研究班も含めまして、ぜひ子供のCRPSをよく診ていらっしゃる先生方を判定といいますか、そういうのに入れていただいて御検討いただければありがたいと思っております。

○桃井座長 今後、ほかの資料で他の疼痛症例、慢性疼痛症例のディスカッションもしていただきますが、ほかにいかがでしょうか。

ほかに臨床の先生のご意見は。岡田先生どうぞ。

○岡田委員 よく分からないのが、きちんとした診断基準があるものとないものとが混在しているように思いました。共通な認識として、一定の診断基準的なものを決めていただくと私たちとしては診ていきやすいのかなというふうに思いました。一応、CRPSは厚生労働省の研究班の中で診断基準があるというふうに伺っていますけれども、それ以外の線維筋痛症であっても、共通なものを何かお示しいただけるとありがたいかなというふうに思いました。

○桃井座長 ありがとうございます。全体の評価は慢性疼痛のところでもまた頂戴したいと思います。

私も臨床医としてカルテを拝見いたしました。時間的経過から直接関係があるであろうと思われる中毒疹が1例、それから、関連性を示唆する局所疼痛が1例、非常に多彩な症状を直後から発症する慢性疼痛、それらは時間的に接種直後から発症しているということが特徴であると思われます。神経内科の池田先生や神田先生にも御意見を頂戴いたしましたが、疼痛機転直後に発症する神経疾患での慢性疼痛、神経障害性疼痛やCRPSというものがあるのかということも議論の対象になると思いますが、一般に言われる神経障害性疼痛とはかなり異なる病像を呈していることも確かです。特に頭痛等の疼痛以外の症状を合併しておりますので、それらは神経傷害性疼痛等の神経因性疼痛の範疇には当てはまらないという非常に特異な疼痛病像及び多彩な病像を示している例があるというのが特徴であろうと思われました。

あとはJIAと診断されたものが1例でした。、さらにほかの慢性疼痛症例とも併せて、また議論を頂戴したいと思います。

それでは、その次、2-8、CRPSと報告された症例5例の資料、それから、一般的にCRPSという診断基準に合致しない広範な疼痛の症例38例です。それから、先ほども御説明ありました、これは海外で既にイギリスなどでは9年間ワクチンが先行しておりますので、海外のデータを早急に企業から提出していただく必要があるということで提出していただいた資料でございます。それから、その他の予防接種後の疼痛症例が資料としてございます。本ワクチンの直後及び比較的短時間後に発症する疼痛症例について、一部は急性に回復している、一部は慢性に経過をしているという特徴がございますが、それと関連する資料が2-8でございます。CRPSについては前回大変細かく御議論いただきましたので、先ほど私が申し上げたことと重複すると思います。特に主として疼痛が広範囲にわたる症例の38例及び海外のデータとの比較等について、御質問でも結構ですが、御意見を頂戴したいと思います。

どうぞ。

○倉根委員 池田先生、神田先生にちょっと伺いたいのですが、ガーダシルのところで英語ので見ますとcomplex regional pain syndromeと書いてあるのとchronicと書いてあるのとあるのですが、これは全く同じものということでよろしいですか。

○神田参考人 そういうふうに解釈してよろしいかと思いますが、complexが正しいかと。

○倉根委員 それから、診断のいわゆる基準というのは、海外であれ、日本であれ、同じなのでしょうか。国際的に共通であるというふうに考えてよろしいのですか。

○神田参考人 海外の基準と日本の基準は必ずしも一緒ではないと私は記憶しております。日本の基準は班がありまして、そこで決定したものでありまして日本独自の基準ですが、そんなに海外のものとずれはないだろうと思いますが、全く一緒ではないというふうに理解しています。

先生、それでよろしいですかね。

○池田参考人 これは、診断基準というのは、外国と日本人と必ずしも一致しない部分があるのです。体格の大きさとかいろいろな問題があって、そして、先ほど桃井先生もおっしゃられたように、思春期の発達の程度というのも海外と日本人は違うのです。したがって、その点に合わせた診断基準作りというのが今日本でも急がれております。CRPSに関しては日本の診断基準なのですが、それ以外の神経因性疼痛の診断基準というのはなかったので、実は、今日、桃井先生にお渡ししようと思って、私、メールで桃井先生に送れていないので今日持ってきたのですが、私どもが厚生労働省の研究班で神経痛性筋萎縮症の臨床診断ガイドラインというのを作っております。これは、現在、学会の認可を得ないとこういう基準というのはオープンにできないので、その検討を進めている最中なのですが、その案を桃井先生に今日お渡ししますが、日本人に合ったガイドラインというのがほぼできかかっていると見ていただいていいと思います。ただし、ガイドラインとか特にCRPSに関してはきっちり線を引けないのです。幾つかの病態がオーバーラップしている領域というのは必ずあるので、その辺をどういうふうに分けていくかというのは、その個々の患者さんを専門医が見ていかないとなかなか分からないというところがある点、御理解いただきたいと思います。胃カメラを見て、胃がんでこうだとか、そういうふうにいかないのがこの領域だということを、ぜひ先生方や一般の皆さんにも御理解をいただきたいと思います。

○桃井座長 なかなか学問的にも難しい状況にありますが、確かに海外のレポートを見ますと、接種直後に疼痛が発症した例もCRPSとしているものもあります。そういう意味では、余り分けずにまとめて検討したほうがいいのだろうと思います。

ほかにいかがでしょうか。本ワクチンの承認審査の段階で協議されなかった副反応として、慢性に経過する、そして、この資料2-8のページ6にございますように、一部は未回復であるという状況がございますので、これらをどのように評価するかということは今回の議論で極めて重要であろうと思われます。

いかがでしょうか。これらの存在、そして、安全性に関してこれらをどう考えたらよろしいか。そして、この2剤の差の有無をどう考えたらよろしいかということもぜひ御意見を頂戴したいと思います。

ちなみに、この38例のうち、JIA等の自己免疫病態が示唆されるものを除いた数で、サーバリックスは疼痛が29例、ガーダシルは4例であります。未回復例はたまたまかもしれませんが、全例サーバリックスです。サーバリックスの把握している慢性疼痛の頻度は24万分の1、ガーダシルは42万分の1ですから、単純計算だと約1.8倍サーバリックスのほうが高いとなります。なおかつ、未回復は、たまたまかもしれませんがサーバリックスであるというデータがここにあるように思います。間違いがありましたら御指摘いただきたいと思いますが、これをどのように安全性の中で考えていったらいいかということをぜひ御意見を頂戴したいと思います。

どうぞ。

○薗部委員 確認をさせていただきたいのですけれども、CRPSというのは、あくまでもこういうワクチン接種後にも起こるのですが、それ以外のことでも起こるわけですね。それは採血でも起こるということであって、それも、ワクチンの種類も何種類も、ほかのワクチンの種類でも起こるということで、ワクチンの中身、内容物のせいではないというふうに考えてよろしいのでしょうか。いわゆるCRPSだとすれば接種行為によって起こるものであるということの確認をしたいのですけれども。

○池田参考人 CRPSというのは症候群であって、ディジーズではないので、その辺の定義は非常に難しいし、そういうことが起こることはそのとおりだと思いますが、では、内容物が原因でCRPSが起こるのか、又は、神経痛性の疼痛が起こるのかとか、接種行為なのかとか、そういうことに関しての因果関係というのはなかなかクリアにできていないと思います。だけど、いろいろなワクチンを打った状況でもそういうことが起こっている事実があるというだけで、その辺の因果関係に関しては、先生、分からないというのが正直なところだと思います。

○神田参考人 CRPS自体は外傷を契機にすることが多いので、もちろん注射という行為だけでも起こってくるわけですけれども、今回はCRPSという言葉に余りとらわれないで痛み全体をとらえるという姿勢のほうが、このワクチンの副作用に関しては真っ当な態度ではないかと私は思うわけであります。ですから、CRPSという言葉は余り使わないほうがいいのではないかと考えます。

○薗部委員 ありがとうございます。

○桃井座長 おっしゃるとおりだと思います。通常考えるCRPSとは異なる病像を呈しておりますし、発症は接種直後が多いということと、プラスアルファの多彩な合併症状を呈しているということからも、全体として慢性疼痛というと全部入りますけれども、関節痛を主体としたもの以外の慢性疼痛という考えでいけばよろしいかと思いますが、それでは、これをどのように考えたらよろしいか、です。未回復例8例があります。全体で38例、そのうち5例は自己免疫疾患をバックグラウンドとするもので、それ以外は、よく分からないけれども比較的似たようなパターンの疼痛例があるということについてどう考えるかという御意見を、これは一番大事なところでございますので、全員に御意見を頂戴したいと思います。

○岡部委員 先ほど神田先生がおっしゃったように、私も余りCRPSだからこのせいであって、CRPSでないのであればこの副反応の議論から外すというのは本末転倒だというふうに思います。むしろCRPSも含んでこういったような慢性の疼痛が起きて、しかも、今、桃井先生も何遍もおっしゃっているように、時間軸だけが全てではないですけれども、やはり時間軸というのはある一定の考えるヒントとしては重要なので、そうであれば、ある行為があって、それは液が入ろうが、注射をしようがですけれども、起きたということは調査をする必要は絶対にあるというふうに思います。

それで、この三十数例の疼痛が広範囲にわたる中、しかし、全てが関連があるようにも見えないので、例えば、既に数値としては除外されていますけれども、接種をした当日に発症して免疫性疾患であるといったようなのは因果関係としては考えにくくなると思います。それで、私もこの分厚い症例を拝見したのですけれども、救済に関する議論をやっていて、因果関係がほかに見つからないのでその可能性はあると、いわゆる3Bというのがよくあるのですけれども、この中にはそういったような症例が多いというのも事実ですけれども、除外できるというのもこの中にも含まれているというのはあります。ただ、一例一例ここで評価するわけではないので、全体を見る必要があると思います。

そこで、あとは頻度の問題で、24万から40万接種に1例ぐらいだったでしょうか。この慢性疼痛が起きるということにすると、ADEMのときも随分問題になったと思うのですけれども、かなりの頻度で集積して起きるということであれば、一旦中止して様子を見るということも方法ではあるわけですけれども、10万以上の接種で生ずる単位であるということと、それから、一方では、やはり子宮頸がんの問題ということでスタートしているので、前回と同じなのですけれども、調査は十分に必要だというふうに思いますけれども、何らかの方法を取りながら、このワクチンそのものを中止するまでの必要はないのではないかというのが私の意見です。ただ、やり方には幾つかの方法があると思うので、従来どおりでいいかどうかは、また別に議論をしたほうがいいと思います。

○桃井座長 ワクチン接種をどうするのか、は最後に議論をさせていただきます。

お一人お一人、この疼痛の特異なパターンを取る、極めて早期に発症するタイプの、そして一部は慢性に経過し、まだ未回復の例もあるという状況をどう考えるかということについて御意見を頂戴したいと思います。

全員に御意見を頂戴します。

○五十嵐委員 私もCRPSにこだわらないで、それから、前後関係がある症例を全部含んで一つの概念でとらえるべきではないかと思います。

○大野委員 私は、個々の問題については分からないのですけれども、このワクチンの成分とか添加物とか、そういうものによる作用ということと、注射行為そのもの全部含めて、このワクチンの影響と考えればよろしいのではないかと思っています。

○柿崎委員 同じように、CRPSに限らず、慢性疼痛という概念で、回復したものはいいのだと思うのですけれども、未回復とか後遺障害が残った方の頻度をどういうふうにとらえるか問題だと思います。

○望月委員 私も薬学領域ですので、この症候群というか、この疾患概念というか、そこはちょっと分からないのですが、海外とか他のワクチンとかと副作用の発生頻度を比較をするような場合については、ある副作用が非常に注目されますと関係者がかなり熱心に報告をするということもありまして、他のワクチンとの比較におきましても、他のワクチンよりも、もしかしたらこのワクチンのほうがその注目度が高くて、そういうものが報告されて易くなっている可能性もあるのではとういうふうに思いまして、先ほど薗部委員が、ワクチン接種の行為そのものでもこういったものが起こる可能性があるのではないかというお話をされていたのをお聞きしまして、今回のデータだけでこれをどういうふうに扱っていくかということを判断することは、私自身にはできないなというのが今日の意見になります。

○桃井座長 参考人からは最後にご意見をいただきます。

○道長委員 やはり疼痛に関しては、CRPSに余りこだわらず、未回復の方々が8名いらっしゃいます。慢性化しなかった接種後以外の疼痛で回復されている方もいらっしゃる。それを合わせて比較調査することが一番大事なのかなと思いました。

○薗部委員 このワクチンに関しては、望月先生も申されたように、バイアスがかかりやすいと思います。それは接種年齢の問題と、あとは痛いといううわさが、もう全員が知っているというぐらいに、ですから失神もたくさん、場合によっては接種する前に失神する人もいるぐらいなわけですね。ですから、そういうことも考慮しなければいけないことと、あと、最後にもう一つは、未回復という例があるということですけれども、ある意味で、これは、慢性疼痛は専門ではないですけれども、いろいろなことから言うと、治りにくいというか、時間がかかるから慢性疼痛であって、これが今の期間で治らない方がおられるというのは、ある意味で不幸なことですけれども、それはいたし方ない、これは慢性疼痛に関連することに関しては全て言えるのではないかというふうに考えております。

○倉根委員 恐らく他のワクチンにおいても疼痛というのは、副反応というか、項目としては常に挙がっているのですが、ここまで慢性疼痛というのが前面に出てくるというのが余りなかったと思うのです。もし他のワクチンでも同様のことが起これば、そういう期間の中でかなりきつい痛みがあるというのであれば、当然どこかで挙がってきていたかなというふうには感じております。

もちろん、他のワクチンでも局所の比較的短期間の疼痛というのは、ワクチンによって恐らく少し違うと思いますが、ある程度頻度の高いものもあり、低いものもあるけれども、こういう長期にわたる疼痛が出ているというのは、そこは少し気を付けて、そこを考慮しながら考えていくべきだと思っております。

○桃井座長 岡田先生。

○岡田委員 皆さんの意見と同じなのですけれども、痛みというのは感覚的なものがかなりあります。そういう意味では、所見としてきちんと検査で分かるようなものとそうでないものというのも分けていったほうがいいのかなとも思いました。私もCRPSにこだわる必要はないと思いました。

特にHPVに関してはリコールバイアスもかかると思います。。2-8の資料の最後のページに2003年から2013年3月31日までPMDAに報告のあった、インフルエンザ、MR、DT、日本脳炎の各ワクチン接種後で、疼痛関連でまとめていただいていますが、この中身も今回のように接種直後から痛みが起こっているのか、比較的慢性的に経過していたかというものも少し詳しく調べていただければ、今後の参考になるかなと思いました。

○稲松委員 従来、インフルエンザワクチンというか、成人のワクチンを中心に見てきましたけれども、インフルエンザで副反応を見ていて、何か中年の女性というか、その辺のところに一つの変なピークがあって、余り説明のつかないピークなのです。このワクチンもある意味で、若い女性というかなり特殊な集団を背景にしたワクチンでございまして、そういう意味では、小児科領域とはちょっと話が違うのだろうと思うのです。何となく見ている感じが一つの論理で説明できる現象ではなくて、何となくいろいろなわっと気分でそうなってしまうようなもの。ワクチンの成分そのものよりも、むしろ注射行為に伴う一連の何か現象のような気がします。そのような同じことは成人の、インフルエンザワクチンの副反応に男女差がそんなにあるのは全く説明のつかない話でございまして、それもちょうど中年のところなのです。

従来、いろいろな抗生剤の副反応の検討もしてきましたけれども、どうもあの辺の女性はなんて言うと、また問題になるかもしれませんけれども、何かちょっと違った反応をするところがございまして、そんなことも考慮に入れて、この副現象と申しますか、検討したらいいかと思います。

○桃井座長 ありがとうございます。いろいろな御意見をいただきました。20歳前後の女性を対象とするところから、疼痛という主訴とする副反応についてバイアスがかかるという御意見もありましたが、バイアスも何も、そういう年齢の対象の方々にとって安全性はどうかという議論でございますので、その年齢層に出やすいということをバイヤスとはいわないと理解するべきであろうと思います。

疼痛というのが非常に難しい病態であることも、今まで池田先生、神田先生にお伺いしました。最後に疼痛に関して、池田先生、神田先生、もし追加の御意見があったらお伺いしたいと思います。

○池田参考人 成因を解明するということと同時に、実際に早く治療をしてあげなければいけないのではないかと思うのです。私どもの研究班では、既にこういう慢性疼痛に対して積極的な治療法というのを試みておりますので、ぜひ病態解明ということも必要ですけれども、今できる治療をしてあげるということが大事かなというふうに考えております。

○神田参考人 池田先生の御意見は全く同感でございます。

ただ、あとは、客観的な痛みが出ている原因というのは分かるかどうか分かりませんが、やはり分かるところまで詰める必要があるだろうと思うわけで、末梢神経が本当にやられているのか、中枢神経は本当にやられていないのかというところまでしっかり詰めた上での議論が必要だろうと思います。

○桃井座長 ありがとうございました。確かに皆様の御意見のとおりで、多くが特異な病像をとっていることも確かですし、繰り返しますが、直後に発症しているということも確かであります。私も類似の、接種とは関係ない患者さんでありますが、疼痛の小児例の経験がございますが、患者さんの疼痛症候群というのは非常に苦痛が大きい、それは神田先生、池田先生とも御賛同されると思いますが、患者さんにとっても極めて苦痛が大きく、心身に極めて大きな障害を与えるということも事実であります。ほかの副反応をまだ議論しておりませんので、ほかの副反応について御議論いただいたところで、では、この問題についてどのように対応するのが適切かと議論をまとめたいと思います。

皆さんの共通の御意見は、これはこのまま問題なしと看過できないということで、調査なり研究なりする必要があると。そして、診断と治療に結び付けてあげる必要があるということで大方の御意見は一致すると思います。そういう御意見であったように思います。その辺はよろしいでしょうか。御異論はないでしょうか。

それでは、ここで御意見をいただいたところで、まだほかの副反応が、アナフィラキシーとか失神について御意見を頂戴していなかったのでそれに戻りますが、それについて何か御意見が。

失礼しました。2-7に関して抜かしておりました。慢性疼痛を議論いたしましたが、自己免疫疾患として診断された症例は4例ございます。これは、さまざまな時間経過で発症しておりまして、JIAと感染性関節炎等々多様な、JIAが2件、SLEが1件、感染性関節炎が1件という4件の発症がございますが、これについて安全性に関して何か御意見を頂戴できればと思います。

どうでしょうか。頻度的には、それぞれの疾患は多くはないですが、自己免疫ですから、GBS等々と同じくフォローする必要があるものの、今は議論の対象にはなりにくいということでよろしいのでしょうか。

どうぞ。

○薗部委員 やはり、これは有害事象報告ですから、考えるのは、あくまでも自然発生頻度がどれくらいあるのかということがもし分かっているものであれば、それと比較して頻度が非常に高いということであればそこで問題になるものであって、そこら辺に関しては、それこそ専門家の方がほかにもたくさんおられますから、そういう専門家の方の御意見も伺いたいと思っております。

○桃井座長 これについては、先ほど申し上げたように、まだそれぞれ少数例でございますので、何かの集積が万一あった場合には、頻度や病態の検討を行うということでよろしいでしょうか。

それでは、アナフィラキシーについて何か御意見がおありになりますでしょうか。アナフィラキシー及び失神についてです。失神の非常に多いワクチンであるということは知られているところでございますが、これについて海外のデータも提出されております。これについて何か御意見を頂戴できるでしょうか。

ここの、私の計算が間違いでなければ、アナフィラキシーは、サーバリックスが58.4万件分の1人、ガーダシルは156万接種当たり1人というふうに、サーバリックスが2.7倍、失神は、サーバリックスが10万接種当たり11.25、ガーダシルが17.6という大きな、2倍には達していない差であるということです。

○岡部委員 済みません、数字をもう一回教えてもらえませんか。

○桃井座長 これは私の計算で、この資料から計算しただけで、後で確認をする必要があると思いますが、アナフィラキシーは、サーバリックスが58.4万分の1、ガーダシルが156万分の1です。2.7対1です。失神は、サーバリックスが、うち意識消失というのは何だかよくわからなかったので、うち意識消失というところを避けて見たところ、10万接種当たり、サーバリックスが11.25、これはアナフィラキシーとショック、失神等重複があります。それから、ガーダシルが17.6という数字です。海外の資料は統計的にきちんとしていない国の報告も含まれていますので、何とも頻度は出せないということと理解をしました。

これについていかがでしょうか。失神が多いことは既に指摘されているとおりですけれども。

なお、アナフィラキシーは、インフルエンザの発生頻度と比べてみますと、インフルエンザが20.8万回分の1ですから、この本ワクチンが決してそれらと比べて多いわけではないということになります。

何か御意見、おありになりますでしょうか。

○岡部委員 アナフィラキシーは、残念ながら異物反応としての結果が出てくるので一定頻度はあり得ると思うのですけれども、先生が今お示ししていただいた数字であるならば、あり得る範囲内のものである。ただし、もし起きたときの注意喚起は、予後に左右するので必要だと思いますけれども、特段にこのワクチンに限って重大な反応が起きているというふうには結論付けられないのではないかというふうに思います。

それから、失神のほうが、前に何かデータを見せていただいたような気がするのですが、失神そのものの頻度はそんなに変わらなくても、その重症度といいますか、予後が良くなってきているのではないかというふうにも思います。それは予後というか、要するに接種後の観察をちゃんとやっているだけで、あらかじめ失神が起きたときの二次的な障害を防ぐというようなことは重要なことなので、その点も改善の余地のある部分と、失神をなくすわけではないのですけれども、そういう重要なことではないかというふうに思います。

○桃井座長 ほかに御意見いただけますでしょうか。

どうぞ。

○岡田委員 失神に関しては、2回接種後の注意喚起がなされています。前回出していただきました資料でも確認できましたが、評価していただきましたけれども、二次障害をなくすためにもう一度注意喚起を出していただいて以降、いわゆる前方に倒れて歯を折ったとか頭を打ったとかという二次障害は随分減ってきていると思います。失神に関しては、なお注意深く観察する必要があると思いますけれども、現時点では大きな問題となっていないと思います。アナフィラキシーに関しては、不活化ワクチンですと100万に1前後ぐらいの頻度で他のワクチンで起こってきます。このHPVに関して特段多いということはないのだろうというふうに思います。

○桃井座長 ほかに御意見おありになりますでしょうか。そういう理解でよろしいでしょうか。

どうぞ。

○倉根委員 恐らく、他と比べて率としてはそれほど多くはないにせよ、先ほど他のワクチンでも申しましたが、1度目なのか2度目なのか、それは全く変わらないのか、そこに少ないながらも差が出てくるかというようなデータは、なかなか集めるのが難しい部分もあるのでしょうが、しかし、そこのデータがあれば、もう少しアナフィラキシー等に関する理解もしやすいと思いますので、何かそこについては情報の集め方などで少し努力をしていただく。集められるものは集めていただくというような形が必要なのではないかというふうに思っております。

○桃井座長 ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。10万接種当たり二桁というのは少なからぬ数ですので、生死に直接影響していないとはいえ、大きなけがをするリスクもございますので、どういうふうな注意及び、倉根先生がおっしゃったように、どういう傾向があるのか、あるいは、これはなかなか難しいですけれども、どういうお子さんに生じやすいのかも含めて解析する必要があるであろうと思います。あるいは、痛みと関係するのかどうか、これは研究の段階になりますが、それも検討の余地があるであろうと思います。

どうぞ。

○柿崎委員 ちょっと戻ってしまうのですけれども、自己免疫異常が出た患者さんというのは、先ほどの1回目、2回目、3回目というのは差があるのですか。

○事務局 資料2-8で表現されているままのみ存じておりますけれども、4名の方が自己免疫疾患として診断された症例というグループに入っておりますけれども、接種日がそれぞれ分かれておりますので、お一人の方は、ここを見る限りでは2回接種された、3名の方は3回接種されたと、このように見受けられます。

○桃井座長 ほかに何かよろしいでしょうか。

それでは、全体としての御意見を頂戴したいと思います。

それから、2-9のロットに関しては、大変早急にデータを出していただきましたが、これについてはロット間の問題は、集積性は特にないという御意見もありましたが、それでよろしゅうございますか。品質管理にとって重要なことでございますので、そう評価してよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○桃井座長 では、そのように評価をいたします。

○岡部委員 その他で、資料2-10の「接種を受ける皆様へ」という注意のところの裏側なのですが、前にもちょっとお尋ねしたような気がするのですが、「ワクチン接種後の注意」のところで、もし副反応があったら、救済の対象になるというのは定期接種だと思うのですけれども、ここでは「法律に基づく補償」という言葉になっているのですが、実際にお金を出すのは国家賠償法で出すというような話も聞いているのですけれども、被害認定をやる場合には、この場合は健康被害に対する救済であるという微妙な言葉の違いがあるのですが、これはどちらか、この言葉のままでいいのか、あるいは、今後の受取方によっても随分違ってくると思うのですけれども、いかがでしょうか。

○事務局 確認をしまして、対応いたします。

○桃井座長 よろしいでしょうか。

それでは、まず全体です、重篤な例、それから、アナフィラキシー、失神、そして自己免疫を想定する例、疼痛例、ロットについて解析をいただきました。問題としてありますのは、慢性疼痛で今まで余り承認のときにも挙がってこなかったであろう慢性の副反応、そして、多くが直後発症であるので、関連性は恐らくあると推定される、何に関連するかは現在不明でございますが、関連性があるとする慢性疼痛で、一部治癒していない例があるという慢性疼痛の存在を、このワクチンの安全性といいますか、ワクチンの実施に関してどう考えるかというところでございます。

先ほどは、この慢性疼痛に関しては、研究も、そして患者さんの治療への提供等々も、そして、何が起こしているのか解析する必要があるという御意見を頂戴いたしまして、それはそのとおりであり、今後解析する必要があると思いますが、それでは現時点でこれをどう考えたらよろしいかという問題であろうかと思いますが、これについて御意見を頂戴したいと思います。

一般的に皆様、これはもう釈迦に説法になりますが、御承知のように、全てのワクチンが副反応がゼロというわけにはいかないのは全員承知のことでありますが、副反応はなるべく少なくというのが安全なワクチン行政には不可欠でありまして、そういう観点から副反応のみではなくて、そのワクチンのメリットと、それから、副反応の大きさを勘案してワクチンの接種について考える必要があると思います。

ワクチンのメリットというのは、ワクチンから生ずる利益でありますので有効性ということになります。今回のワクチンの議論の困難さは、他の感染防御のワクチンと違って、ワクチンによる子宮頸がんの予防ということに関して、外国でも第3相試験で最長4年間のいわゆる前がん状態といいますか、組織病変の、ガーダシルは94%の阻止、そしてサーバリックスは100%の阻止というデータが出ているにとどまるということになります。しかしながら、論理上も、そこに書いてありますように、子宮頸がんのそれぞれ対応するタイプによるがんの発症は60%前後防ぐことが期待されているワクチンであり、そのために全世界的に接種をしていることは皆さん御承知のとおりでありますが、そういう効果のさまざまな意味での性状がほかのワクチンと大きく異なるということであります。また、期待される効果が実現した場合には、60%前後の発がん阻止でありますから、これは個人にとっても国にとっても大きいことは間違いないわけでありますが、ほかのワクチンとはかなり異なる性格のワクチンである。その中で、今回、少数例であるとはいえ、38例の疼痛、そして5例の自己免疫疾患の背景を除くと33例の慢性疼痛例が出て、8例が未回復であるという状況をどう考えるか。しつこくて恐縮ですが、大事なところなので繰り返させていただきますが、これらを総合してどう考えるかであります。

御意見を頂戴したいと思いますが、これについては副反応部会からだけと限定しなくても、食品等安全対策部会安全対策調査会委員のほうからも御意見を頂戴してよろしいですね。全員から御意見を頂戴して、議決が必要になれば副反応部会の方に議決に御参加いただきます。

いかがでしょうか。

今まで顕在化されなかった新たな慢性疼痛という問題が出てきて存在していることは確かでありまして、その問題のサイズは、先ほど申し上げたとおりであります。そして、病態、診断までもよく分からないという状態でありまして、診断がよく分からないのに治療も大変、カルテを拝見しますと、ドクターショッピングのような状態になっていることも事実であります。こういう状態に対してどう考えるかという最後の御意見を頂戴したいと思いますが、いかがでしょうか。

では、こちらから御意見を頂戴したいと思います。

○稲松委員 先ほど幾つか御発言ございましたけれども、実際、患者さんがそれで苦しんでいることは間違いないだろうと思います。そういう意味で、予防的に何かするとすれば、例えば迷走神経反射にしても事前に知っていればとか、ウオッチングでかなり実害を防げるものがあるわけで、そういうところの広報をきちんとしていく。それをしながら、もう少し情報を集めて、その上で最終的結論ということでいいのかと思います。

今の集められたデータだけから、すぐ接種を中止するという論議にはならないように思います。

○岡田委員 ヒブと肺炎球菌の同時接種のとき、中止基準をみんなで考えて、国内で独自でつくりました。もし今回、中止をするのであれば、中止の解除今後基準をつくったほうがいいのかなと思いました。

○岡部委員 先ほどもちょっと言いかけたのですけれども、確かに少数ながら、もしかするとそうかもしれない、実際は症状としては非常に苦しんでおられる方がいる、ですから究明は必要だろうというふうに思うのですけれども、一方で、私は産婦人科医ではないので、実情としては自分の感覚としてはないのですけれども、やはり子宮頸がんに若くからなって、命の問題もあるでしょうし、子宮摘出といったような方もあるという人数も比較した場合に、やはり接種ができるという状況はとっておくべきではないかというふうに思います。

ただ、予防接種部会のときにも、私の意見としては前にも言ったことがあるのですけれども、ただ、これはハードイミュニテイを高めて全員に接種を、強制ではないとはいえ、強く勧奨するという対象にしていいのか、もうちょっと個人の意見で、自分は不安が強いということであれば、もちろん検診をしっかりやってもらうということはあるのですけれども、そういう意味での勧奨の度合いを緩めるというようなことは一つの方法として考えられるのではないかと思います。具体的に言うと、方法論はいろいろあるかもしれないのですけれども、B類扱いにするといった形も一つの方法ではないかと思います。

○倉根委員 私は、まず、これまで余り意識されなかったというか挙がってこなかった、ひょっとしたらかなりユニークなといいますか、余りこれまで注目されなかった副反応がある可能性があるということを考慮に入れながら、しかし、それの率というのは、まだ30万なり40万に1ぐらいの率であろうという形でしょうか。それを考えますと、他のワクチンとの比較も考えながら私なりに考えますと、そういうことが起こり得るということをワクチンを受ける方には知らしめながら、あるいはドクターにも知らしめながら、しかし、今の段階でこれをとめてベネフィットの部分をなくしてしまうというのは尚早ではないかというふうに考えます。ですから、継続をしつつも、しかし一方、先ほど申しましたように、ここの部分の解明、それから、先生方おっしゃったように治療ということ、もしそういうことが起こった場合には、そこも十分重点を当てていくということの対策をとりながら、やはり継続というのがよろしいのではないかと私は思います。

○薗部委員 やはりこういうのを考えるときに、世界標準のことを考える必要がまずあると思います。世界で定期の予防接種をやめたり、任意にしろ、それをやめるというのは、未知の重大な副作用が多発しているというときにはやめるのが当然だろうと思います。ですが、これは少なくともCRPS類似といいますか、こういう疼痛に関しては世界中で起こっているということが今日のデータでも示されております。どこでもそういうのがあったからといってやめているわけではないですね。それから、程度を下げたりすれば、例えば、逆に今度は補償が下がったりすることもあります。いずれにしろ、何かやめるということをした場合は、それをどうやって、何らかの制限を付けるという意味ですけれども、それがどうクリアしたからこれを元に戻すのかとかいうことが明確でなければ、やはり、これは今までどおり何も変えずに、あくまでも努力義務ですから、それを生かしてこのまま変更しないのが一番いいと思っております。

○道長委員 医師会としては、やはりワクチンで防げる病気は予防接種で積極的に防ぎましょうという気持ちです。ただ、今、桃井先生がおっしゃったように、このHPVに関しては、効果というのは、恐らく今打っている子供たちが10年、15年たって子宮頸がんの罹患率がどれだけ減るかということを見ないと結果が得られないというところが問題だと思っています。

それで、先ほどから慢性疼痛の話がありますけれども、現に慢性疼痛で苦しんでいる方がいらっしゃるわけなので、まず、国としては治療をやるということが一番大事なのかと思っています。それで、もし併せて原因究明ができれば、もしかしたらワクチンのどこか変えることができれば、その方向に持っていけるのかなと思います。

○桃井座長 五十嵐先生。

○五十嵐委員 私は、国民に対して副反応の実情をもうちょっと正しくアナウンスするアプローチというかリアクションをすぐにとる必要があるのではないかというのが1つです。

もう一つは、サーバリックスとガーダシルの副反応にもしかすると差があるのかもしれないですね。これについては、桃井先生は先ほど強調されていましたけれども、余りデータとして明らかにするようなことがなかったので、早急に本当に統計学的な差があるのかどうかというのをぜひ明らかにしていただきたいと思います。

それで、リアクションとしては、制限するかどうかということに関しては、今の時点ですぐに制限する必要はないのではないかと思いますけれども、やはり国民がこのワクチンの有効性と、有効性の限界も含めて、それから副反応についてちゃんとわかっていただけるような対応をこれからとるということが一番大事ではないかと私は思います。

○大野委員 今まで先生方が言われたこと、私は全て賛成します。それで、つけ加えるとしますれば、今日説明がありましたけれども、年間9,000人近くの人が子宮頸がんにかかって、2,700人の方が亡くなっている。先ほど桃井先生が、このワクチン接種において60%ぐらい発生率が削減できるというようなお話がありました。今日いただいた資料では、サーバリックスとガーダシルの両方の重篤な副作用の報告例ですね、この1月から3月までの3か月間の報告例で、両方合計すると重篤なのは5例だと。単純計算すると1年間に20例ぐらいになると。20例の人には申し訳ないですけれども、2,700人の60%というと、かなりの人ががんになって亡くなる確率が減少するということですので、先ほど道長先生も言われましたけれども、もうしばらく、本当に日本の子宮頸がんで抑制率がどのくらいなのかということを確認する必要があるのではないかと思っています。そういうことで、まだ当分、新たなことが出てこなければ、このまま継続してよろしいのではないかというふうに思いました。

○柿崎委員 ほかの委員の先生方と大体同じなのですけれども、副反応がある一定頻度で出るという事実を真摯に受けとめる一方、疾病予防という観点から継続することが望ましいのであれば継続ということ。

それから、副反応があるということを国民に広く啓発して、そういった上でワクチンを選ぶのか、検診を選ぶのか、ある程度柔軟性を持たせて選択させるということ。

それから、ガーダシルとサーバリックスで差があるのであったら、その辺は究明していったほうがいいと思います。また、健康被害に遭われている方に対して適切な治療や救済をやっていくべきだと思います。

○望月委員 私も今、大方の先生方がおっしゃったように、本薬による子宮頸がんの予防ができる可能性がかなりあるというベネフィットは、何年かたたないと確認はできないところではありますけれども、現時点でそれなりにあるというふうに思いますので、副反応のことをきちんと患者さんに情報提供するという上で、打つ、打たないを御本人が選択される、そういう形で残しておくということで、今日の時点ではよろしいのではないかと。

実は、先ほどから2-8の資料の症例の中をよく見ておりますと、やはり初回から慢性疼痛化するものが出ているというよりも、2回目ないし3回目を打ったときからそういうほうに移行しているという症例がかなりたくさんあるように思いまして、初回の時点で何か兆候があったのかもしれません。よく副作用の判定をするときにリチャレンジをしたときにどういう反応が起こっていくかということで考えていくと、これで見ていますと、ある意味では関連性があるのかもしれないという感じもいたしまして、もう少し市場に置いた上で副反応の症例を集めてきちんと解析をして、出たときにどう対処するか、あるいは、出る予兆があったときにどう対処するかという情報もきちんと打たれる方に、あるいは医療者側に提供できるような形で販売していっていただけるとありがたいなというふうに思います。

○桃井座長 ありがとうございました。一番大事なところは、接種する国民に起き得る副反応の情報を的確に伝えるというところだと思います。一番悩ましいのは、この疼痛に関しては医者ですらも迷っている状態ですので、的確に伝えることは今の段階ではできないと私は思います。どうやって的確に伝えるのですかというのを、皆さんも大変疑問に思われる点なのだろうと思います。そこが一番の問題かなと思います。的確に情報が伝えられて、御注意されれば減るという、失神であれば、それでよろしいと思いますけれども、慢性疼痛症例については的確に情報が伝えられる段階に今ないというこの時点において、このまま集積させてよろしいのでしょうかということの御意見もぜひ伺いたいと思います。

一番重要なのはその点だろうと思います。医者も判断に迷って、次々に受診する医者が違う診断を下すというような状態がございます。精神疾患だったり、神経疾患だったり、さまざまな診断が一人の患者さんに下されている例が少なからずあります。そういう状態で、何だか訳分からないけれども回復しないかもしれない、慢性疼痛がこれだけの頻度で起きますよという情報提供が果たして現在の接種の情報提供にふさわしいのかどうかということも考えなくてはいけないのではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。

これが、ADEMがどのくらい起きますとわかっているのであれば明確でよろしいと思うのです。あるいは、ギランバレーの起きる頻度がちょっと高いですというのであれば、それもよろしいと思うのです。このような専門医に行ってくださいという適切な情報提供ができます。しかしながら、この慢性疼痛に関しては適切な情報提供が今できる段階にないというところが一番の問題であろうと思います。それで、かつ、今のような接種パターンを続けてよろしいのですかという、情報提供できれば余り苦労しないのですけれども、その御意見をぜひ頂戴したいと思います。

どうぞ。

○倉根委員 ただ、先生が今おっしゃった、例えば他の重篤と言われている副反応、例えばADEM等についても、これはある数としては出ているかとは思いますが、しかし、それを詳細に検討していくと、いわゆる数として出ていくのは、こういう言い方は余り適切でないかもしれないけれども、実際にADEMと言われたもののどれだけがADEMであったか、どれだけがADEMでなかったかというのがあるので、多くの場合には、いわゆるこういうかなり難しい副反応については、率がそれほど正確かと言われると、そういうことはないと思っています。

ですから、他の副反応の考え方と、また、先ほど言ったように、余りこれまで考えなかった副反応ではあるけれども、そこの考え方は、他の副反応に対する考え方というのも考慮に置きながら私たちは判断すべきではないかと思います。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。

もう少しこの慢性疼痛の特異な病態のおおよその医学的評価が見えてくれば、情報提供としてよろしいのだろうと思いますし、また、海外、イギリスで9年間も先行していますので、そこでの罹病期間などが情報としてわかれば、大体こんなふうに治っていますよということも言えますので、国民にとっては、それが判断の材料になるのだろうと思います。

現時点では、判断の材料がないということが一番の大きな問題ではないかと思うのです。今までの副反応とは違う問題を抱えているのではないかと思います。ですから、患者さんが判断できればそれはいいのですけれども、判断できるだけの材料を我々が今の段階では出せないのではないでしょうかと。その意味で、座長が意見を言って恐縮ですけれども、そういう特殊な状況がこの副反応にある中で、受けたい方には受ける道は閉ざさずに、岡部委員がおっしゃったような、積極的勧奨を一時差し控えて、早急に医学的評価も含めて、患者さんに適切な情報提供の状況を整備した上で、また積極的勧奨を再開するというのも一つの考え方ではないかなとも思うのですが。

岡部先生、どうぞ。

○岡部委員 ちょっと私の意見に誤解があるといけないのですけれども、任意接種に戻すということを言っている意味ではなくて、任意接種にしてしまえば、今度受けようと思う方がまた多大な費用を払うことにもなり、あるいは、救済についてもかなり閉ざされる可能性があると思うのです。ただ、私の考えのA類、B類、昔の1類、2類を2類にすると、片方では万一のときの事故の救済の額について少し減少になってしまうというようなことも一方ではあるというふうに、そこを考えておかなければいけなというふうには思います。

ただ、先生にまとめていただいたように、ここから先に、子宮がんになったときに、あのときワクチンやっておけばよかったという方が出る可能性もあるわけです。ですから、そこをきちんと予防できるということは閉ざすべきではないというふうに思います。

○薗部委員 そういう情報提供に関してお願いしたいことは、やはり多くのお母さん方はマスコミの記事などを読みますと、ワクチンでしか起こっていない、これが特異的だというふうに誤解されている方が多いように私は感じております。ですので、ほかのことでも起こっているということをしっかりと明記することが大切だと思っております。

○桃井座長 ありがとうございます。それも大事なのですけれども、ほかのことで起こっているかどうかは別として、ADEMもいろいろなことで起きるわけですから、直後に起きているという問題は、関連性は示唆せざるを得ません。いろいろな視点があると思いますけれども。

ほかに御意見はどうでしょうか。3種類しか道はなくて、もし理解が間違っていたら御訂正いただきたいと思いますが、今のまま継続して問題ないとするか、その際、情報提供にはよく分からないけれども、未回復の状態も起き得る、慢性疼痛はこれだけ起きますよというような情報提供、それが適切かどうか分かりませんが、情報提供するというやり方。もう一つは、積極的勧奨を差し控える方策で、その間にそれが再開できる状況をつくり出すというのも一つの方法。

それから、もう一つは、岡部先生の御意見は少し違いまして。

○岡部委員 先生のおっしゃっているのはどちらだかよく分からないのですけれども、先生の場合は、任意にするか、あるいは、全くこれを使わないか。

○桃井座長 それは、技術的にはいろいろあろうと思います。中止という意味ではありません。

○岡部委員 私も積極的な勧奨であるA類を今のまま続けるということではないほうがいいだろうという意見です。

○桃井座長 中止をすると、また二度と使えなくなりますので、整備をして使える道をキープしつつ、すべき整備をするという方策。

それから、全く中止するという御意見は、今伺った中ではないように思います。ですから、3つの可能性のうち、2つのどちらが現状で適切かということになります。

なかなか難しい問題だと思うのですけれども、情報を集め、また、解析し、38例のカルテを見て可能な限り神経疾患なのか、精神疾患なのか医学的判断を進めていくことで、例えばですけれども、積極的勧奨の差し控えによって大きな保健上の問題が生じ得るかというと、余り生じないワクチンであることは科学的に確かなのではないかと私は思うのです。どうでしょうか。その間に風疹が蔓延するような状況に類似の感染状況が生じるわけでもないし、麻疹・風疹などの他のワクチンとは違う性格を持っているわけです。大方の先生の御意見は、今のままで差し支えないという御意見だったように思いますが、どうも国民に適切な情報を提供しないでするのは不親切ではないかなという感じもするものですから、ちょっと意見を言わせていただきました。

いかがでしょうか。

それから、もう一つ、私が申し上げて恐縮ですが、先ほど五十嵐先生もおっしゃった2剤のさまざまな疼痛も含めて頻度の差です。これは一見ありそうに見えると。簡単な計算だけですので、より正確な計算が必要だと思いますが、情報提供はそこにも及ぶ必要があるのではないかと私は思うのです。サーバリックスがより痛いということはよく知られていることでありますけれども、より疼痛の頻度の少ないものが数字として出れば、やはりその情報をお伝えするのは責務ではないかなというふうに思うのです。今、そういうきちんとした情報が手元にない。それは早急に情報の整備をする必要があるのではないかと思います。

いかがでしょうか。もう少し御意見いただいた上で、最終的に採決が必要であると判断したら議決をさせていただきます。

どうぞ。

○岡部委員 先生にお尋ねしたいのですけれども、先生の御提案というのは、今のA類のままだけれども積極的勧奨をするということを外そうということでしょうか。

○桃井座長 どちらがいいかは、国民のお金のこともかかってきますね。

○岡部委員 もしそれが可能で、一時的にというのは半年か1年か分かりませんけれども、A類ではあるので、A類で接種しようと思う人については従来どおりだけれども、しかし、積極的に、皆さん95%受けてくださいという状態ではないということであるならば、それはそれで賛成しますけれども、全く外して落としてしまうというのでは、それが私の言ったB類の部分だったのですけれども。

○桃井座長 それは技術的に可能なのでしょうか。岡部先生の、Aのままで積極的勧奨を差し控えるということは可能なのでしょうか。

○結核感染症課長 A類のままで積極的勧奨を差し控えるというのは可能です。ただ、先生がおっしゃっているのは、A類からB類に変えるということではないですか。

○岡部委員 基本的にはA類からB類に変えたほうがいいだろうと思うのですけれども、技術的にかなりいろいろ問題が出てくるのではないかということで一応承知しています。それなので、多分、桃井先生の提案の中に入るだろうと思うのですけれども、今のところA類ではあるけれども、国としては状況がもう少し解明するまでに95%あるいは100%の人が受けてくださいというのが基本的な積極的勧奨ですね。そこはしないと。ただし、希望者に対して、早く子宮頸がんを防ごうという方は当然おられるわけで、そういう方については、救済も今までどおりであるし、料金負担に関しても同じように扱うというふうにして、あとはそうなると、時期をどういうふうにして再開というか、元どおりに戻すかというのはちょっと難しいのですけれども、そこの議論はさておいても、そういったような方法が現実的かなというふうに考えたのです。

○結核感染症課長 それは可能です。

○倉根委員 いわゆる積極的勧奨を差し控えるというのは、言葉としてはそういうことだと思うのですけれども、実際には積極的勧奨を差し控えるということは、ほとんど打たないということに現実的にはなるのではないかと。つまり、逆にこれを打ちたい、打とうという意思の方でも、やはり打つべきではないのかなという判断が出てくるのかなというのが1つ。

それから、もう一つ、仮に、いわゆる今不明なものであるから、そこで少し差し控えたときに、では、どこがどこまでわかったら、そこを外しましょうという、そこもある程度考えておきませんと、つまり、パーフェクトに全部100%分かる、それが一番いいことではあるが、しかし、これまでのワクチンの副反応を考えてみると、なかなかそこに至らないというのが現実かと思います。特に今回いろいろ考えている副反応というのは、なかなか解明しづらい副反応。だから、そのままでいっていいとは言いませんけれども、しかし、そこの部分の議論というのは、ここがキーだという部分は、もしそうするとするのだったらしておかなければいけないという、2つの意見を申し上げたいと思います。

○桃井座長 おっしゃるとおりで、そこも一番大事なポイントなのだろうと思うのです。

どうぞ。

○岡部委員 私も同じなのですけれども、結局そこが決まっていないので、全くなしにしてしまうと、つまり閉ざしてしまうと、これが1年ぐらいならいいのですけれども、数年、5年、10年になってきたときには、今の若い子たちが間に合わないという現象もあるので、そこは閉ざすべきではなく、接種ができるという状態で、なるべく早くこの問題の解決に向けては、しかし、実際には、今、ADEMでも様子がわかっていない部分もいっぱいあるわけですから、全てが分かるわけではないけれども、これについての議論はちゃんと半年あるいは1年後にやるというようなことは決めておいたほうがいいと思います。

○桃井座長 おっしゃるとおりだと思います。短期間でないとワクチン全体の信頼性を損なうというのもおっしゃるとおりだと思います。大変重要な御意見も頂戴いたしました。単に個人的意見で恐縮ですが、もし短期間で再開をする、その目的は国民により適切な判断のできる副反応情報を与えることができるということが一番大事な議論のポイントであったように思います。それは、2剤の頻度がわかり、患者さんも医者もその2剤の頻度の差を評価できる、選択の情報に資することができる。差がなければいいのですけれども、一見どれも2倍以上の差があるように見えている。それは提供する必要があるであろうと思います。特定の副反応が半分以下になるのであれば、それは情報として極めて重要な情報であろうというふうに思います。

それから、海外の未回復の症例等の、未回復でなくてもいいのですけれども、慢性疼痛の罹病期間がある程度情報がわかれば、もしなったとしても、患者さんにこういう状態なのだというふうに、疼痛の罹病期間というのは即重症度ですので、重症度の国民への情報としてそれは適切なのかなと思います。

それから、もう一つは、慢性疼痛は神経疾患が多いのか、精神疾患が多いのかというおおよその方向性が見えるというところが、そうしないと患者はどこへ行ったらいいか分かりませんので、それがめどなのではないかなと情報を見て思いますけれども、いかがでしょうか。ほかの先生方の御意見をぜひ頂戴したいと思います。

その上で最後に、さまざまな御意見を頂戴しましたので、議決をヨウすると思います。

どうぞ。

○望月委員 もし、今後しばらく何らかの形で継続的に使用していただける状態を持つとした場合に、副反応の情報の集め方というのはどうなさるのでしょうか。今までは任意で自発で集められていたのでしょうか。自発の副反応の症例数で製品間を比較していくというのは、かなり慎重でなければいけないと思います。もし今後比較をされる場合には副反応情報の収集法が重要です。今後、どういうふうに集めていかれるのかのあたりをちょっと教えていただきたいです。

○事務局 確かに難しい点はあるかと思います。4月以降の予防接種法の改正の中では、医療機関に義務ということで一定の副反応があった場合の報告をお願いしていますので、そういう中でしっかり報告をいただいて、先生がおっしゃったような限界を意識しつつ進めていくのかなというふうに思います。

○桃井座長 当然、トータルというよりも、むしろ関連性があると示唆されるものの比較が中心になるのだろうと思います。

いかがでしょうか。ほかに御意見を頂戴できれば。

よろしいでしょうか。もう議論も出尽くしましたでしょうか。

それでは、さまざまな御意見を頂戴いたしましたので、副反応部会の委員の先生方に、薗部先生を除いて議決権がおありになりますので、議決をとらせていただきます。

今のところ出ている御意見は2つ。このまま継続をするというのと、積極的勧奨を一時差し控えて、その間にこの副反応に関する情報提供が一定程度できるようにするという2つの御意見があったように思います。

○岡部委員 それはA類であるということですか。

○桃井座長 そうです。A類であるということは、技術的に可能であるということを確認いたしましたので。

○岡部委員 日本脳炎のときは、事実上ほとんど中止になったのです。これは積極的勧奨だからやってはいけないというように誤って伝えられたことがあります。仮にこれが積極的勧奨が中止、ストップという意味にはならないように、そこは言い回しをよろしくお願いいたします。

○桃井座長 国民が積極的勧奨と聞くだけでは分かりませんので、いずれにしても丁寧な説明が必要であろうと思います。効果も、それから、副反応についても、接種の勧奨ということについても丁寧な説明が必要であろうと思います。

よろしいでしょうか。それでは、特に御意見がなければ議決に入りたいと思います。

それでは、前者のこのまま継続するということに御賛成の方。

(賛成者挙手)

○桃井座長 2名。

それでは、積極的勧奨を一時差し控えて、その間、必要な国民に提示できる情報を整備するということに賛成の方。

(賛成者挙手)

○桃井座長 ありがとうございます。2対3でございまして、普通は座長は入らないのですか。わかりました。入らないということでございますので、2対3ということで、非常に近接の結果を頂戴いたしましたが、積極的勧奨を差し控えて、ただし、それは十分なわかりやすい説明のもとで、なおかつ、現段階で十分な副反応の説明のもとで行う。ただし、できるだけそれはワクチンへの今後の信頼性を担保するために早急に必要なデータ、情報を集めるということで結論いただきましたが、よろしいでしょうか。

もう一つつけ加えて、これはこの委員会の責任ではないのですけれども、やはりワクチンの特殊性として、子宮がん検診との並走というのが行政で必死になって取り組んでいただかなくては困るというふうに思うのです。ここはワクチンの部会でございますから、これは言ってはいけないのかもしれませんが、しかし、子宮頸がん予防ということになりますと若い女性の検診ということが不可欠でありますので、現時点での検診状況では、男性産婦人科医に若い女性が積極的に行って検診を受けるということはなかなかしづらいという状況がございますので、検診率が極めて低いと。ワクチンが全員に接種されたとしても、たかだか何十%の予防率であるということから、ぜひこれは厚労省は、女性が女性を検診できる、さまざまなやり方があると思うのですが、特に若い女性をですが、女性が女性を検診できる体制の整備を進めていただきたいと思います。

どうぞ。

○結核感染症課長 先ほど座長が、一定程度の情報提供ができるまでということだったのですけれども、具体的にどういう情報かというのが分からないと、我々もどんな作業をこれからしたらいいのかがちょっと分からないので、そこを御示唆いただければ。

○桃井座長 先ほど私が3つ申し上げましたが、それに関してほかに御意見を頂戴すべきでした。失礼いたしました。

国民により副反応に関して適切な判断ができる情報提供ができるという内容に関して御意見を頂戴したいと思います。

○岡部委員 私は、やはり頻度や何かが問題になってくるだろうと思うのです。分からないということも含めてということは、現在の患者さんの診断に対して慎重にすべきなので、そこをぜひ専門の先生方に見ていただいて、それから、もしさらに出るということであるならば、それについてもリファーをするというような形で、診断を適切にして、不明は不明であっても、そのことについて専門的にきちんとした結論を出すということが必要ではないかと思いました。頻度としては決してそんなに高くないわけです。

○桃井座長 ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。

○稲松委員 今の正しくおそれるということがいかに難しいかということをまた実感しているわけでございますけれども、やり方によっては風評被害を拡大する可能性があるということも十分考慮して対応していく必要があると思います。

○桃井座長 再開のめどといいますか、必要条件に対して、先ほど私見で岡部先生の御意見と、それから、2製剤の同種副反応頻度を含めて頻度が分かる。それから、海外例でのとくに9年間走っている先行国での慢性疼痛の罹病期間も含めて副反応の全体像が見える。それから、患者さんが困らないためには病態としてどういうものが含まれているかが一定程度明らかになる。神経因性疼痛なのか、身体表現性障害なのかなどということも含めて、患者さんがどういう疾患なのか、今の状況では訳の分からない状況というふうになっていますので、どういう疾患が考えられるかということが一定程度情報として提供できれば、それは安心材料につながるのだろうと思いますが、いかがでしょうか。

倉根先生。

○倉根委員 いわゆる積極的勧奨の差し控えのときに、説明としてはそうなのですが、現実的には中止という言葉が走り出してしまう。つまり、イコールになってしまうという経験が前にあったと思うのです。ですから、私自身は、これは決定ですのであれですが、そういうことがない、つまり、中止ではないのだという部分をきちんと説明しておきませんと、徐々に積極的勧奨差し控えが、何かそういう言葉に理解が進んでしまうということなので、そこの説明は非常にきちんとしないと、委員の方々の意思がそこに反映されてこないという状況が出てしまうように危惧いたしますので、そこはお願いしたいと思います。

○桃井座長 大変重要な意見で、中止ではないということを強調する必要があると私も思います。

○岡部委員 海外に向けてもこの情報はかなり伝わると思うのですけれども、ワクチンプロぐらも中止ではないということはきちんとしておいたほうがいいと思います。

それから、もう一つは提案なのですけれども、日本脳炎のときの反省でもあるのですが、あのときは、いつもう一回会議をやって専門家が評価するかというのは全くタイムラインがなかったのです。そのうち新しいものが出てくるからというようなことだったのですけれども、これは、例えば3か月か6か月か、その辺は判断だと思いますけれども、この委員会がもう一回それまでに出てきたものを評価するという機会を、そのときに、たとえ結論が出なくてもそういう委員会をやるということをやったらいかがでしょうという提案です。

○桃井座長 ありがとうございます。それはぜひ必要であろうと思いますし、いつまでにデータを集めるかは、可及的迅速にということでありますが、途中経過でまたこの委員会で議論を続けるということは極めて必要であろうと思います。

どうぞ。

○安全対策課長 1点だけ。医薬品全般の市販後の安全対策をやっている者としまして、先ほど望月先生から御指摘ありましたように、基本的に自発報告ですので、4月以降は予防接種法の法的な義務がかかっておりますけれども、これまでは自発報告で行われてきたこの副反応については、多分2剤を比較するというのは既存のデータではかなり難しいのではないかと思うのですが、どのような手法でやればよろしいのか、御示唆いただけるとありがたいのですけれども。

○桃井座長 海外はほとんどガーダシルが多いので、海外情報も2剤は比較できないのでしょうか。

○安全対策課長 どのような国でどのぐらいの割合ずつにそれぞれの2剤が使われているかの情報を受けた上で、多分、国によっても報告率というのが異なってしまうので、なかなか単純には難しいのではないかと直感的には思いますけれども、それが可能なのかどうかについてはデータを探ってみたいと思いますけれども、かなり難しいのではないかと思います。

○桃井座長 それが不可能であれば、もちろん全体の頻度ということでいいのだろうと思います。

○岡田委員 言葉の問題ですけれども、積極的な勧奨を控えるという以外に、何か今までの議論のような内容をわかりやすく表現できる言葉はありませんか。

○結核感染症課長 積極的勧奨というのは行政上の用語で使っていますので、我々、実際として何らかの伝達をしてそういう行為ができるわけですが、今の段階では積極的勧奨を差し控える以外のワードというのは思い当たらないです。

それから、もう一つですが、先ほど岡部先生から、頻度はもちろん求めないといけないのですが、そのための診断をということですけれども、それだけでは、我々どういう宿題をしたらいいのかがよくわからなくて、例えば今、今日の時点では24例とか38例の症例がありますので、この中での分析なのかとか、その中でどういう分析をしたらいいかとか、具体的な作業を御示唆いただけると、例えば次の回とか、いつやるかにもかかわってくるのですけれども。

○桃井座長 いかがでしょうか。24例はもうすぐでき上がりつつありますが、38例の全体のカルテを見ることで、38プラス24でございますので重複はあると思いますけれども、かなりの慢性疼痛のパターンがわかってくるのではないかと私は思うのですけれども、御意見、いかがでしょうか。

どうぞ。

○岡部委員 参考人の先生には大変御負担をかけてしまうことになるのですけれども、例えばBSEのときは、CJDが出た患者さんについては研究班の中心になる先生に診ていただいているわけです。それで専門的な回答を出すと。それはほかの人が第三者的な意見というよりは、やはりエキスパートが診れば、そこは分からないものは分からない、分かるものは分かると。ただし、専門家の目も通していないというのはちょっと失礼になりますけれども、そこで、なおかつ、いろいろな人が見ているといろいろな意見が出てきてしまうので、やはりある程度統一的な意見を出すということが必要ではないかと思います。それは既存の発症した方々という意味ですけれども。大変申しわけありません。

○池田参考人 これは全く先生のおっしゃるとおりでして、BSEのときと同じような状態にあると思うのです。それとはっきりしていることは、どのワクチンを打っても、ああいうワクチン接種後の脳炎とか小脳炎というのは起こるわけで、どうもそういう例がこの中に含まれていそうだと。別にこの子宮頸がんワクチンに特異的ではない神経系の副作用を示している人もいそうだということも今までの検討で明らかになっていると思うのです。だから、その辺も含めて、そして、それを疑った場合には、このワクチンというのは実際に開業の先生方が打たれているわけですし、その副作用が出たときに、打った医師がすぐ責任をとれとか全て対応しろというのは難しい問題なので、それに関して専門医が対応するという体制づくりを急がなければいけないというふうに思っています。

先生のおっしゃるとおりで、とにかくきちんとした専門医の目で見て、そして、このワクチンだけに起こってくる特異的なものがどの程度あるのかということをはっきりさせなければいけないと思います。

○桃井座長 そうしますと、カルテを可能な限り専門医の目でチェックをする。そして、同時に一定のパターン群に分けて、可能な患者さんを、全例はなかなか困難だと思いますけれども、専門医の診察をすることでより一層確からしい評価を加えることができると。その算段を、全例は不可能に近いと思いますが、何例かすることで見えてくるはずであろうと期待されますので、そういう算段をお考えいただくということが可能でしょうか。

○結核感染症課長 やってみたいと思います。

○桃井座長 それから、もう一つ、先ほど申し上げましたが、統計のしっかりしている海外の例で、どのぐらいの罹病期間なのかがわかれば、よりよい情報かなと思いますので、企業にそれらの情報を全部出すようにと国から要望していただければありがたいと思います。発展途上国の情報を幾らもらってもよく分かりませんので、統計のはっきりしている国の情報を企業が全部提出するということを国から要望していただきたいと思います。それは可能でございますね。海外のより詳細な情報の提供を企業に求めると。

○結核感染症課長 それもトライしようと思います。

○桃井座長 ほかに必要な項目はありますでしょうか。よろしいでしょうか。

可能な限り、今回もかなりの数のカルテを早急にお集めいただきまして大変だったと思いますが、また可能な限り迅速に情報の収集に当たっていただいて、折に触れてこの委員会で遠からぬうちにまた途中経過の議論もさせていただくということでよろしいでしょうか。

ほかに何か積み残した点、お気づきの点がおありになりましたら。よろしいですか。

○安全対策課長 事務局から1点御報告でございますけれども、今日の御議論も踏まえて、この製剤自体が使えなくなるわけではないということから、今、実は添付文書にはこういった激しい疼痛が持続している症例があるということは情報提供されていない状況でございますので、私ども早急に、まだ集めなければならない情報はありながらも、そういう報告があるということについては明らかにしていきたいというふうに思っておりますので、必要な添付文書の改訂を行っていきたいと思います。

○桃井座長 それは極めて重要であろうと思います。御指摘いただいてありがとうございました。

ほかに何か追加御意見はおありになりますでしょうか。

事務局から何かおありになりますか。

○事務局 では、御指示いただきました作業のほうを迅速にかかりまして、また桃井先生とも相談させていただきたいと思います。

 

 

 

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