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子宮頸がんワクチンについて 厚労省と検討部会に緊急抗議と公開質問状

日消連とワクチントーク全国、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会は、利益相反委員により構成される検討部会が、子宮頸がんワクチン被害を矮小化し、次回での積極的接種勧奨の復活が危惧されることから、厚労大臣と合同会議に対して、緊急抗議声明と公開質問状を送付しました。

2014年1月22日

厚生労働大臣

田村 憲久 様

ワクチン分科会副反応検討部会

委員長 桃井 眞理子 様

特定非営利活動法人日本消費者連盟

共同代表 古賀 真子

共同代表 真下 俊樹

共同代表 山浦 康明

ワクチントーク全国

青野 典子

栗原  敦

母里 啓子

全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会 代表 松藤 美香

緊急抗議声明及び公開質問状

HPVワクチン副作用を心因性原因とした非常識な見解と、次回合同会議において

ワクチンの積極的勧奨を再開しようとする姿勢に強く抗議します



2014年1月20日の貴合同会議では、HPVワクチンの副作用について、「医学的評価を取りまとめ(論点整理し)報告書を作成する。次回報告書案に最終的な意見を求める」とし、同日の検討結果を報告書の形でまとめ、その報告書をもとに接種勧奨をどうするかを議論するとの確認をして解散されました。

同日の論点整理の結論は「(ワクチン接種後)心身の反応による症状を呈していると考えられるので、病態を踏まえたうえで、理学療法や認知行動療法等、身体的アプローチと心理的アプローチの双方を用いて、集学的治療により重症化・長期化を防ぎ、軽快させていくことが重要」としていますが、これは、ワクチンの副作用である現象について、あえてワクチンが原因であるか否かの検討を議論の俎上にのせず、単に顕れた現象面のみとらえて「治療が必要」と言っているだけです。

病態の説明可能な論点として、①神経学的疾患である可能性があるか②中毒の可能性はあるか③免疫反応の可能性はあるか③心身の反応の可能性はあるか等の論点をあげ、ご都合主義の理由をつけて可能性を順番につぶし、副作用でないことの説明として、最後に残った心身反応を病態の説明としています。

貴合同会議の議論では、「既知の病態と比べても、発生の確率が変わらないか、症状の説明がつかない今回の症例は、「一時的な病態」であり、「心身の反応によって惹起された症状が慢性化したと考えられる。また、恐怖や痛みなどが引き金となり、動かさないことによって起きる二次的な病態として、気質的な変化をもたらす変化をもたらす症例もあるのではないか。」と論点整理されています。

また、発生しているすべての副反応について、「通常の医学的見地では接種後の局所の疼痛は2週間以内に軽快するものと考えられる。マウスの実験でも1ヶ月以内に既に治癒過程にあった。接種後1ヶ月以上 経過してから発症している症例は因果関係を積極的に疑う根拠がない。」とし、「3ヶ月以上慢性に経過する場合、接種以外の様々な要因が関与していると考えられる。」とし、殊更に、因果関係を否定することに執心しているように見受けられます。

このような検討のあり方は、そもそもワクチンの副作用ではないかとの疑念を意図的に排除し、副作用かどうか真摯に検討しようとする姿勢が全く感じられないものです。これをもって、医学的見地からの説明というのであれば、貴合同会議の検証は到底国民の信頼を得られるものではありません。

その上、「今後接種に際して注意すべきことは、なぜこのワクチンが必要かについて受ける人に十分な理解を得る説明がなされることが大事である。医師も接種に際しては前回困ったことがあったか聞いて、1回目2回目に症状の訴えがあったものは接種対象から除くべき。ワクチンのリスクだけでなく痛いけれど何のためにすべきかという理解を学校教育等で行う必要がある。いままではなぜ必要かを受ける本人が知らないで受けている。」等々の意見に象徴されるように、「因果関係の否定ありき」の上に、個々の症例について真摯に具体的な検討も行わず、やみくもに接種の必要性を強調するなど、積極的接種勧奨の再開に向けた発言のみを重視し、「「仮に心身の反応による症状を呈していると考えられるとしたら」ということだけで話を進めているが、他にも検討する必要がある。」という意見や、「研究班で再度確認が必要」という意見があったものの、その点については論議がなされず、公平な議事運営を欠いたまま閉会となりました。

出席委員14人(1人欠席)のうち、9人が寄付金を受け取っており、そのうちの3人は議決権のない50~500万円もの寄付金をメーカーから受け取っているという点からも、重篤な副作用が多発したワクチンの副反応に基づく勧奨を今後どうするかについて、そもそも審議する資格の疑われる利益相反の委員より構成された審議会であると言わざるを得ない上、審議内容も上記のような経過であることからみても、傍聴者にとっても不信感のみを強くするものであったことに強く抗議します。

以下の点について、納得できる説明を求めます。

 

1 神経学的疾患、中毒の可能性、免疫反応の可能性について否定し、心身の反応の可能性について肯定した根拠となる論文を教えてください。

2 貴合同会議は、疼痛の刺激や不安に対する心身の反応が広範な疼痛や運動障害を引き起こしているとされていますが、この根拠となる論文を教えてください。

3 貴合同会議では、HPVワクチンは他のワクチンに比し疼痛が酷いことが認められたわけですが、疼痛の刺激や不安に対する心身の反応が、どのようにして、「広範な疼痛や運動障害」を引き起こすのか、その詳細なメカニズムについて説明してください。

4 10代の子どもに生じた一過性の強い痛みから、心因性の継続的な不随運動や疼痛・筋力低下・記憶障害がおきうるとされましたが、このような症例の蓄積と研究があるのか教えてください。

5 初回接種直後に重度化症状が出ている被接種者に対しては、強い痛みによる心因性の症状の持続といえる症例研究があるのか教えてください。

6 接種後1ヶ月を経過してから発症している症例について接種との因果関係は乏しいとしていますが、その後も、ワクチン接種の副反応が発生することを示唆した文献があります。接種後の反応についての正確な検証結果を教えてください。

7 接種後3ヶ月を以上痛み等が継続する症例については、情動等接種以外のさまざまな要因が関与しているされましたが、この根拠となる論文を教えてください。

8 今後の接種に際して注意すべき事項として、ワクチンの意義を本人が理解していないことが問題だから、子宮頸ガンの悲惨さを伝える、学校でもよく教えるべきという、ワクチンの意義をよく説明すべきとの発言がありましたが、

(1)  HPVワクチンによって、子宮頸がんの悲惨さを減じたというエビデンスについて教えてください。

(2)仮にそのようなエビデンスは、現在HPVワクチンを接種している少女が、がん年齢になって初めて得られる治験であると思われますが、このワクチンでがんを防げるとのエビデンスを教えてください。

9 一回目接種してひどい疼痛が出た場合は二回目等の接種をやめるべきとの意見がありましたが、一回の接種で、疼痛が酷くなり、「広範な疼痛や運動障害」が引き起こされた場合、どのような対応を取るべきか教えてください。一回目は副作用であることを認めたということになりますか。

10 委員の発言で、「接種される側もする側も安心して接種ができる環境が大事であり、安心できるようにかかりつけ医でやることを推奨する」とありましたが、疼痛の刺激や不安に対する心身の反応が、どのように「今の広範な疼痛や運動障害」を引き起こすのか、その詳細なメカニズムが判らないのに、どう「安心」できるのでしょうか?かかりつけ医であるか否かが疼痛に対する心身反応にどう影響するのか合理的な説明をお願いします。

11 「万が一症状がでたときのバックアップ体制として研究班があることも伝える」との発言がありましたが、万が一症状が出たときの、有効な治療法は解明されていますか。バックアップの具体的内容を教えてください。

12 以上より、貴合同会議の検討結果は、その手法も含め、また利益相反にもあたる委員が大半であることから到底納得できるものでなく、この論点整理をもって次回報告書にて接種再開をすることは国民を愚ろうするものです。改めてワクチン接種による副作用報告者の全員の詳細な調査及び情報公開を要求します。

以上

(連絡先) 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207

特定非営利活動法人日本消費者連盟(古賀)

ワクチントーク全国(青野)

           TEL 03-5155-4765   FAX 03-5155-4767

 

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