日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

放射線照射ジャガイモの販売中止を求める要請書

食べものに放射線を照射するのはやめてほしい――。照射食品に反対する日消連では、国内で唯一、放射線照射が認められているジャガイモの販売状況について監視活動をしています。
機関誌『消費者リポート』で会員の方たちに、「照射ジャガイモを見つけたら、日消連まで連絡ください」と呼びかけたところ、北海道根室市のスーパーで『芽どめじゃが』のシールが貼られた照射ジャガイモが売られていたことがわかりました。早速、販売店に「人の健康をそこなうおそれのある照射ジャガイモは売らないでください」と要望書を送りました。3月にも別の会員の方から広島市内で照射ジャガイモが売られていたと連絡をいただき、日消連も参加している市民団体「照射食品反対連絡会」が販売店に販売中止を求める要望書を送りました。
今後も連絡会と連携して監視活動を続けていきます。

2015日消連第5号
2015年6月16日

株式会社クリエ御中

特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 安達由起
共同代表 大野和興
共同代表 田坂興亜

放射線照射ジャガイモの販売中止を求める要請書

 私たち日本消費者連盟は1969年の創立以来、「すこやかないのちを未来につなぐ」ことをもっとも大切な理念として、草の根の市民活動を進めている消費者団体です。

 このたび、北海道在住の消費者より、貴店で照射ジャガイモが売られていたと連絡があり、ジャガイモとレシートの写真を送っていただきました。

 日本は、食品に放射線を照射して殺菌・殺虫などをする照射食品の流通・販売を禁止しています。唯一の例外として北海道の士幌農協でジャガイモの発芽防止のための照射が認められていますが、最近になって放射線を照射した食品には強い発ガン増強作用を起こす物質(アルキルシクロブタノン類)が生成されることがわかり、その危険性が問題になっています。米国やヨーロッパ諸国、オーストラリアなど世界各国でも安全性への懸念から消費者は照射食品に反対しており、今や世界の多くの国が照射食品から撤退しています。

 日本消費者連盟は他の消費者団体や市民団体、生活協同組合などと「照射食品反対連絡会」を立ち上げ、照射食品の問題点などについて広く市民に訴える活動を続けています。各地で照射ジャガイモの販売を確認した場合は、その都度、販売店に照射ジャガイモ販売中止を要請する文書をお送りしています。

 今回、当団体に連絡してきた方は、「地域で頑張っているお店をぜひ応援したい。そのために、本当に“良い”ものを売っていただきたいと思っています」とおっしゃっています。貴店におかれましては、人の健康をそこなうおそれの高い照射食品である照射ジャガイモを今後販売しないようお願い申し上げます。照射ジャガイモに対する貴社のお考えや今後の対応などをお知らせいただければ幸いです。