日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

2017年7月号「「香害」は 「公害」 香りの洪水が体を蝕む」

 

「香害」は 「公害」

香りの洪水が体を蝕む

編集委員 杉浦陽子

 ドラッグストアの消臭スプレーの 棚の前で途方に暮れる中年男性。買 い物メモには「ファブリーズ」の文字が。「ふわりおひさまの香り」「そよぐ草原の香り」――数えたら十数種類もの香りがあって迷うのも当然です。でもそれ、本当に必要なものですか? いまや文房具、洋服に至るまで香り付き商品がブームとなり、芳香柔軟剤の市場は2009年から6年間で1・5倍に拡大しています。香りの洪水が広がるにつれ、香り付き商品が原因で体調を崩す人が増えています。それは特別な人にだけ起きることではありません。花粉症と同じように、いつあなたも発症するかわからないのです。