日本消費者連盟 | すこやかないのちを未来へ

【編集委員ブログ】食品産業とスーパー(2018年6月12日)

スーパーの先駆けといわれているのが、東京の紀ノ国屋(1953年)や北九州の丸和(1956年)だ。当時は「安かろう悪かろう」の代名詞のように言われ、スーと現われてパーと消えると皮肉られた。それが大きく変わるのが高度成長の始まりと流通革命と呼ばれた交通網の発達による輸送力の拡大だった。もう1つ忘れてはいけないのが、食品添加物の登場である。添加物が30近くも入れられた安価で長持ちするパンが作られるようになり、全国で販売できるようになった。その結果、山崎製パンなど大手資本によって業界が支配されるようになったのである。1962年の全国のパン屋の事業所数は14,823だった。それが1971年には4190まで減少している。

これは製パン業界だけの話ではない。公取委が調べたところ、高度成長期に大手企業の寡占状態が進んだ。上位3社の寡占状況は、冷凍食品が59.7%(ニチレイ32.8%)、即席めんが61.3%(サンヨー食品31.3%)、インスタントコーヒーが94.8%(ネスレ67.7%)、ウイスキーが94.7%(サントリー64.3%)、醤油が43.0%(キッコーマン31.2%)云々となっている。大企業が食品添加物を用い、工業製品のように食べものを加工し、全国のスーパーで大量販売するという、その時代が始まってから半世紀が経った。やはり心配されるのは子どもたちの健康である。

(天笠啓祐)