日本消費者連盟 | すこやかないのちを未来へ

【運営委員ブログ】台風19号で考える、山のこれから(2020年3月9日)

 

昨年10月12日の台風19号。ラジオからは盛んに情報が流れ、ついに私たち家族は人生初めての避難をしました。後日、近所の方に、避難した人、しなかった人、避難所の様子などを聞いてみました。小学校の体育館は地元の住民300人が押し寄せたそうです。降り続く雨の中、体育館には入らず、自家用車内で過ごした家族もいたと。

一夜あけて、午後には道路がやっと開通し、自宅へ戻ったけれど、水がこない! 断水でした。山の中にある取水堰は、濁流、土砂、流木に埋もれてしまいました。思い返せば、台風が来る以前から、木材伐り出しが始まっていましたから、その影響も当然あったはずです。

2018年6月、私のような小規模山林所有者に森林組合の人が来て「水源地域の森つくり事業実施に係る協定書」なる書類が手渡されました。いまや山は手入れする人もいなくなり、雪や落雷など倒れたらそのままという哀れな状態です。
そこへ行政が森林環境税(2024年開始)と県の補助金を使い、山林経営を代わって行えるように仕組みを変更しているのです。

将来的には、今の針葉樹だけでなく広葉樹を取り入れることで、落ち葉をためて腐葉土の多い水源涵養土壌になることを望んでいます。森つくりへの取り組みの方向は賛同しているのですが、植林する前の状態が長期化することにより、山の生き物の住処が奪われ、瞬間的な長雨豪雨で災害が起こり得る状態を危惧しています。高度な熟練技術をもって山仕事をした高齢者は他界しています。次世代の育成が急務です。

 

(埼玉県飯能市在住、小園小夜子)