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【編集委員ブログ】プルートともんじゅ(2017年11月20日)

 

プルトニウムの名前の由来は、ギリシア神話の死者の国を支配する神、プルートにあるそうです。教えてくれたのは、福井県小浜市の明通(みょうつう)寺の住職、中嶌哲演(なかじま・てつえん)さんです。原子力発電に反対する福井県民会議の代表委員を務めておられます。

2016年12月に福井県敦賀市の高速増殖炉もんじゅの廃炉が決まり、その祝勝集会が今年11月5日に開かれました(消費者リポート17年12月号p14)。その集会で中嶌さんは、「私たちは地獄につながるプルートの道ではなく、生きとし生ける者を生かす仏教の道を歩むべきだ」と説きました。

15基もの原発が集中する若狭湾にあって、小浜市には原発が1基もありません。中嶌さんたちの住民運動でその都度はね返してきたからです。原発交付金を受け取った近隣の市には、立派な体育館や巨大温泉施設が建てられましたが、小浜市には神社仏閣や古い街並みが残っています。

「地獄の支配者を増殖させようとした悪夢から目を覚まさせてくれたのは、実は智慧を司る仏とされる文殊菩薩(もんじゅぼさつ)だったのではないか」。9世紀から続く真言宗の僧侶は、膝を打つようなひとことを残してくれました。

(杉浦陽子)