2021年11月20日発行の「消費者リポート」をお届けします。
今月の特集は 自然エネルギーもメガじゃだめ ~風力発電に見る 自然と生活破壊
放射能汚染をもたらす原子力発電やCO2を排出する火力発電は、早期に廃止すべき発電施設です。代わりとなるのは、当面枯渇することのない自然を使って、環境負荷が低い方法で作られるエネルギー(再生可能エネルギー)です。しかし、これも企業の利益優先の手段として巨大化する中で、自然や人々の生活を破壊する道具になってしまいました。今年に入り、再エネの問題点を訴える全国組織の結成が相次いでいます。特に再エネの主力であるメガソーラーほどには知られていない風力発電の負の側面に光を当てました。
※自然エネルギーは、主に太陽光や風力など自然を使って作る電気のこと。政府やメディアでは一般に再生可能エネルギー(再エネ)と言っています。本誌では便宜上、ほぼ同じ意味で使用します。
本誌編集長 杉浦陽子
━━━《内容》
1・表紙
2・水俣病と出会って50年 小児科医 山田 真
3・特集:自然エネルギーもメガじゃだめ ~風力発電に見る 自然と生活破壊 >>
4-5・島根県浜田市弥栄町からリポート 山の尾根に巨大風車が乱立 生態系を崩し人体への健康被害も
6. 風力発電全国連絡会 (仮称) を結成 環境アセスの緩和に反対、条例作りに取り組む(佐々木邦夫さん 前・稚
内市議会議員。現在、北海道自然保護協会理事、風力発電の真実を知る会主宰。)
7・全国再エネ問題連絡会 大規模森林開発を伴う、利益優先の再エネ事業をやめさせたい(室谷悠子さん 一般財団法人日本熊森協会会長。 自然保護団体に法律の専門家が必要との考えから 弁護士資格を取得。)/ 上がり続ける再エネ賦課金
8.Hot News カップ麺からグリホサートを検出 原 英二 (遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン事務局)/ 「食と農の貧困」 ネットワーク発足 市村忠文 (日消連運営委員)
9.日消連創立50周年記念助成金事業 「未来プロジェクト」 調査報告 中山間地域における生活用水の変遷 ―― 水道未普及地域における飲料水供給施設の持続的な管理・運営手法の検討 / 【連載】 みんなで測ろう、 調べよう ~市民測定のいま(4) たまあじさいの会 共同代表 古澤省吾
10・News Clip:世界の消費者ニュース 10 月1 日〜 10 月22 日 「アグロエコロジー2021 年」 でグローバルアクション、他
11・そこが知りたいQ&A 柔軟剤も 「無臭」 なら問題ない? 【答える人】深谷桂子 (日消連·洗剤部会)/ 【マーティンの鵜の目鷹の目】 新しい地図
12.各地の話題From 東京都葛飾区 東京に一番近い原発「東海第2原発」 をとめよう 「ひろば葛飾から」 代表 白倉真弓 / Information 参加しませんか? 各地のイベント情報 / 冊子紹介:「脳死」 って本当に死んでるの?「臓器移植推進」 って本当にだいじょうぶ? 臓器移植法を問い直す市民ネットワーク
13・くらしにSpice! Book:作る人、 食べる人が主体を取り戻す道を探る──『 食べものから学ぶ世界史―人も自然も壊さない経済とは?』 (平賀緑 著)/Cinema:「患者」 ではなく 「人間」 を目の前に見せてくれた──『 水俣曼荼羅』 ( 原 一男 監督)
14・連載「世界で広がる有機給食」 (2) ブラジル編 アグロエコロジカルな無償給食―社会的公正性を求める運動と試練 関根 佳恵(愛知学院大学准教授)せきね・かえ 京都大学大学院修了。博士 (経済学)。家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン常務理事。
15・事務局から&わせだより
16・連載 3.11 原発事故避難から10 年、 暮らしの中で感じた思いを伝える詩(3) 星ひかり ヒロシマ と フクシマ のあいだに