日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

運営委員ブログ

【運営委員ブログ】ある学習会の場で(2024年9月24日)

  「ヨボウゲンソク?聞いたことがないです。それは何ですか?」 先日、地方議員の方々に遺伝子組み換えやゲノム編集食品についてお話する機会があったのですが、「因果関係は立証できるのか?具体的なデータは?」など何度も質問が出ました。   「予防原則」というのは、生命や環境に重大な懸念が生じる恐れがある場合、因果関係が科学的に十分証明されていなくても、手遅れにならないようあらかじめ措…

【運営委員ブログ】消費者の声で世界は変わる(2024年8月28日)

  発売当初はネット販売のみであったゲノム編集トマトが、関東圏のスーパ−で販売されているというニュースに驚いたのは昨年(2023年)のこと。調査したところ、都内と千葉県内のスーパー数社での販売が確認されました。 そこで日本消費者連盟と遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは連名で、販売が確認されたスーパー6社に「ゲノム編集トマト及びその加工品の販売についての要請・質問状」を送付しました…

【運営委員ブログ】人類の求めてきたものは(2024年7月22日)

   いまや社会問題となった香害が広まったのは、香料や抗菌消臭成分を詰め込んだマイクロカプセルを使い始めてからのことです。香りや消臭効果が長く続くので、本人も周囲の人も、長時間、繰り返し化学物質に曝露します。これが、健康被害を引き起こす大きな原因です。カプセルの素材はプラスチックであり、香害は、環境汚染問題でもあります。そして、香料の保留剤、プラスチックの可塑剤として、共通して使用されているフタル…

【運営委員ブログ】若いママパパへ(2024年6月28日)

  若い頃、政治家が何を言って何をしたのかどうでも良かった。学校の授業で習ったはずの「社会科」は、何1つ記憶にない。だから過去の歴史に学ぶなんてこともなかった。   一転したのは、子どもが生まれてから。家族を守るということは、政治を知らなくてはいけないことにやっと気づいた。   海外の「予防原則」を知ったとき、「1人くらい具合が悪くなったって良い」という考え方の日本に…

【運営委員ブログ】「地産地消」の学校給食を(2024年6月3日)

  5月に埼玉県飯能市の教育委員会教育長に、「飯能市の学校給食を地産地消の農産物中心で提供してください。そのための協議会も併せて要望します」という要望書を提出してきました。提出したのは、「飯能市の学校給食を考える会」です。   食育推進は20年前から食育基本法もできていて世に知られているのですが、進んでいません。自治体主導の給食事業はどうしたらいいのでしょうか。   …

【運営委員ブログ】NATO加盟に反対し続けるスウェーデンのNGO(2024年5月9日)

  今年に入って、スウェーデンが北大西洋条約機構(NATO)への加盟を認められたというニュースをご覧になった方も多いでしょう。NGO「スウェーデンの平和」は、この話が出た時から加盟に反対してきました。NATOに加盟すると、スウェーデンが軍縮や人権について独自の主張を持つことが制限されるからです。   すでに2023年12月に、スウェーデンは米国との間に2国間防衛協力協定を結んで…

【運営委員ブログ】マイクロプラスチックにも注意情報を(2024年3月26日)

  春の気配を感じる頃になると、天気予報とともにニュースとなるのが花粉情報。続いてPM2.5となります。しかし、現在問題になっているマイクロプラスチックについては、年中空気中に散乱していても注意情報は流れません。まだまだ人体への影響が研究・意識されていないからでしょう。   そんな中、3月20日付の新聞報道で、国内で複数の人から採取された血液に、ナノプラスチックと呼ばれる直径千…

【運営委員ブログ】知らぬ間に拡張される特定秘密保護法(2024年2月26日)

  セキュリティー・クリアランスという制度をご存知でしょうか。国家的秘密の取扱者の適確性を審査する仕組みということですが、私自身も最近知ったばかりです。   今国会に法案が提出されますが、ほとんど知られていないと思います。1年前から政府の有識者会議で検討してきたようです。所詮は結論ありきの身内の集まりのようなもので、このままでは、1、2日のなおざりな国会審議で成立してしまうので…

【運営委員ブログ】小さな違和感から大きな気付きへ(2023年11月24日)

  小学生の時、「なんで進歩しないといけないの?」と母に尋ねた。「何ばか言ってるの。進歩しなきゃだめでしょ。」と一蹴された。日本が高度経済成長を享受していた時代だ。進歩、成長、発展などの言葉が世の中にあふれていたが、「昔から変わらない良さや安心感もあるのに、変なの」と、小さな違和感を持っていたのだ。 解消されない違和感を抱いたまま高校生となり、資本論入門のような課題図書を読む機会があった…

【運営委員ブログ】体臭を消さないで(2023年10月19日)

    思春期の頃、父のニオイは大嫌いでした。大人になり家を出て、たまに帰った実家でかぐ父のニオイは、頼もしく安心感を与えるものでした。死の床にあった父には、ニオイがなくなり病院の消毒臭ばかりでした。   微かな化粧品と料理のにおいが混じった優しいニオイは、母のニオイです。母は病弱で度々入院を繰り返していたので、母のニオイは涙を誘います。小学生の頃、入院中の母の布団に…