2016年2月に東急電鉄に対し、駅構内での「香りの空間演出」中止要請とそれに関する質問状を送りましたが、質問にはまったく答えず、その後も「空間演出」を継続しているため、改めて中止を要請するとともに質問状を送りました。
2016年日消連第5号
2016年8月3日
東京急行電鉄株式会社
代表取締役社長 野本弘文様
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興
「天然アロマによる香りの空間演出」中止の再要請および公開質問状
貴社が本年2月1日から東急線の改札口や渋谷駅構内の観光案内所など17駅23カ所で天然アロマによる空間演出を開始したことに対し、2月9日に「中止要請および公開質問状」を送りました。貴社から届いた2月22日付文書は、「いただいたご意見を参考にさせていただき、更なるサービス向上に努めます」とあるのみで、質問には一切答えていない不誠実なものでした。私たちが質問状を出した後、「香害」で苦しんでいる人たちから「個人的に東急電鉄に中止のお願いをした」「香りの空間演出をぜひやめさせてほしい」という声が届いています。改めて7月末に貴社に電話したところ、香りの空間演出を継続していることを知り、利用者の声に耳を傾けないことに驚いています。
2月の質問状でもお伝えしたように、天然アロマとはいえ、乳幼児や妊婦には使わない方が良いとされているものもあります。最近、香料による被害は直接脳に影響を与えることが分かってきました。『週刊金曜日』2016年6月3日号に「ひろがる『香害』」と題した記事が掲載されました。当該記事を同封しますので是非お読みいただき、「香りの空間演出」を一刻も早く中止していただくようお願いするとともに、改めて以下質問いたします。ご多用中恐縮ですが、回答は8月19日までに文書でお送りいただきますようお願い申し上げます。
記
1、化学物質過敏症などで「アロマ空間演出」を避けたいと思っている人にはどのように対応されますか。
2、今回の「アロマ空間演出」で化学物質過敏症の人などに被害が出た場合、どう対処されますか。具体的な対処方法をお聞かせください。
以上