日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも、人のいのちや健康を優先する世の中にしたいと活動しています。

消費者リポート 1546号 2013.11.21

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▶もし今あなたが使っている携帯電話会社が、これまでの間違った経営のせいで赤字が累積したという理由で、料金を値上げすると言ってきたら、どうします? 「じょーだんじゃない。そんな会社とはさっさと縁を切って、別会社にMNPするに決まってるじゃん」という人がほとんどでしょう。携帯電話ではあたりまえにできることが、電気ではできない。私たちの家庭用電力は地域独占している○×電力から、決められた料金で買うほかないのが現状です。▶思えば、通信市場も以前は独占でした。国内通話はNTT、国際はKDD。料金も尋常でなく、田舎の両親がのんびり口調でものわかりが悪いのに何度イラついたことか。国際電話なんか、高級ホテルでフランス料理を食べるような決意の下、話し始めたとたんに底知れぬ不安と焦りで頭がまっ白になったものです。それが自由化されて多数の業者が参入。過当ともいえる競争のなか、選択に迷うユーザーのための比較サイトが花盛り。国内に掛けるよりアメリカに掛ける方が安いなんてことも。▶これから始まろうとしている電力小売全面自由化は、かつて通信市場でやったのと同じことを電力市場でもという改革です。原発や石炭火力など「ダーティーな電力」ばかり作って、あげくに大事故の尻ぬぐいを電気料金と税金でやらせようとする電力会社とはさっさと縁を切って、自然エネルギーでつくった電気や「ネガワット」を売る新規参入事業者と自由に契約を結べる世の中になるのかどうか? 先日、改正電気事業法が成立しましたが、改革の道のりはまだ遠く、電力会社の巻き返しで骨抜きにされることも充分に考えられます。▶日消連では「消費者の選択が電力を変える制度を!」をスローガンに、改革の行方を監視し、消費者の立場から提言をおこなう「電力システム改革検討市民委員会」を立ち上げました(本誌1面)。ぜひご賛同を!(共同代表・真下)

もくじ


  • 1・hot news 「電力システム改革検討市民委員会」へ賛同を——市民、行政、事業者の括りを超えた情報共有と消費者からの改革提案
  • 2・news file 電力システム改革のための電気事業法改正がようやく成立——小売り全面自由化と発送電分離が待たれる
  • 2・news file 特定秘密保護法の成立は民主政治の破壊!:今国会で成立の見込み!? 廃案へ向けて活動を
  • 3・news file いのちと健康を尊重する判決を!:大阪・泉南アスベスト国賠訴訟 2陣大阪高裁―12月25日午後2時
  • 4・focus 独立の科学があばく「20ミリシーベルト以下なら安全」のウソ──第3回 市民科学者国際会議・報告
  • 6・landscape 「これでいいのか? TPP 12・8大行動」で反対の声をあげましょう!
  • 6・地域からの報告 ⑩長野すこやかな未来と市民の自由な言論のためにフジコーポ放射能焼却灰裁判に注目を
  • 7・column 拝金主義と表示偽装
  • 8・hot news 脱原発を望むブラジル市民:原発は電力総量の3パーセント——日本との原子力協定締結に反対声明