内部被ばくの問題には様々な市民団体が取り組んでいます。
2014年5月12日、市民と科学者の内部被曝問題研究会(ACSIR)(沢田昭二理事長)による政府の誤った帰還政策に反対する声明を発表する記者会見が開かれます。
「大きな誤りに基づいた『汚染地帯』への「帰還施策」をやめ、最新の科学的知見に基づいた対策を実行して住民の健康を守るべきである」との理事長声明では、「日本政府の4つの誤り」を指摘して、「日本政府に対する4項目の要請」を提示しています。
多くのマスコミの皆さまの取材と報道をお願いいたします。
市民と科学者の内部被曝問題研究会(ACSIR)理事長声明発表の記者会見
日時 2014年5月12日(月) 14:00-16:00
会場 日本記者クラブ 9階 大会議室
[日本プレスセンタービル 東京都千代田区内幸町2-2-1]
会見スピーカー
沢田昭二さん:ACSIR理事長、名古屋大学名誉教授(物理学)
松崎道幸さん:北海道深川市立病院内科部長
司会
生井兵治さん:筑波大学元教授(遺伝・育種学)
記者会見についてはACSIR HPのインフォメーションに掲載してあります。(下記HP)
http://www.acsir.org/info.php?2014-5-12-42
理事長声明は以下からダウンロードできます。
2014.5.12理事長声明(声明本文)(pdf, p1-p12, 12ぺージ, 673KB)
http://acsir.org/data/20140512_acsir_statement_1.pdf
*科学的根拠に基づき、以下のURLには参考資料も豊富にまとめられています。
2014.5.12理事長声明(参考資料)(pdf, p13-p35, 23ぺージ, 1,669KB)
http://acsir.org/data/20140512_acsir_statement_2.pdf
声明中、4つの誤りと4項目の要請についてご紹介します。
◆日本政府の4つの誤り
- 放射線被ばくで病気になるリスクを一ケタ近く小さく見積もっている(放射線被ばくの健康影響の過小評価)
- 被災区域の放射線被ばく量をきわめて小さく見積もっている(放射線被ばく量の過小評価)
- 小児甲状腺がんを被ばくと関係ないと断定している(放射線被ばくの害の非科学的否定)
- がんだけでなく様々な病気が増えるおそれがあることを無視している(チェルノブイリの教訓の無視)
◆日本政府に対する4項目の要請
- 放射線被ばくリスクの過小評価を改めよ―― 時代遅れの被ばくデータ固執を止め、最新の科学知見に沿って見直せ。リスク対経済効果の立場でなく、人権を基礎において国家施策を策定せよ。帰還者は年間1mSv 以下で可能な限り低くなったときのみ帰還を推奨されるべきで、その間全ての避難者に財政的援助、給付金を提供すること。
- 被ばく線量を大幅に小さく見積もるデータ操作を止めよ―― 個人線量計は、内部被ばくはもとより、外部被ばくも測れない。
- 甲状腺検診をしっかり継続せよ。同時に血液、尿検査を含むすべての健康影響に関する調査に拡大せよ―― 内部被ばく検査はホールボディカウンター(WBC)に限定せず、かつ影響を受けたすべての人々に対して実施すること。健康管理調査は、年間追加被ばく1mSv以上のすべての地域に住む人々に対して行うこと。
- 被ばくリスクと被ばく線量の過小評価に基づいた避難指示解除と除染・補償の打ち切りをするな。東京電力の責任を明確にし、支払い責任を納税者に転嫁するな―― 「原子力事故子ども・被災者支援法」実施の「復興庁」基本方針を見直し、「支援法」を完全実施すること。
(共同代表 古賀 真子)