新型コロナ感染が終息どころか急拡大する中、各種メディアでコロナ禍による貧困の急速な広がりが取り上げられています。例えば「働いていたお店が休業となり収入が途絶えた」「派遣切りに遭って寮を追い出され住むところがない」「生活が苦しく生きる希望すらない」等々の声。今、日本人の6人に1人は貧困状態にあると言われています。
一刻も早く感染拡大を食い止め、医療崩壊を防ぎ、貧困対策に注力すべき時に、世論の圧倒的な「開催すべきでない」又は「延期すべき」という声を無視してオリンピック、パラリンピックが開催されました。これでは感染拡大も貧困も止まるはずがありません。
憲法第25条では「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」、また第13条では「幸福追求に対する国民の権利について、国政の上で、最大の尊重を必要とする」と定められています。直ちに政府は、貧困に喘いでいる人たちを救済し、上記権利を保障する政策を立案、実行する時ではないでしょうか。
(本田悦子)