コオロギせんべいをめぐる疑惑について
今回、良品計画が発売を発表した「コオロギせんべい」について、一部にゲノム編集で改造されたコオロギを用いているとする報道があり、それに基づいて私たちは良品計画に質問状を出しました。このコオロギを開発している徳島大学准教授は、実際にゲノム編集技術に取り組んでおり、コオロギの改造も行っていることから、可能性は高いと判断しました。
その後、この報道が間違いであることが分かりました(報道機関が「ゲノム編集」の見出しを訂正)が、誤解をもたらす要因として、ゲノム編集食品について、環境影響評価も行わなくてよく、食品としての安全審査もなく、届出も任意であり、食品表示も必要なく、確認する方法がないことがあげられます。そのため今後、このようなケースが相次ぐことが予想されます。そのことが大きな問題であることが明らかになりました。
私たちは、このような誤解を生じさせないためにも、政府に対して、環境影響評価を行うこと、食品の安全性評価を行うこと、届出を義務化すること、食品表示を行うことを引き続き求めていきます。また、良品計画に対しては、ゲノム編集技術を用いたコオロギを使用しないことを求めます。
2020年5月19日
日本消費者連盟