ブレイク・ブレッドは、親しみを込めて食べ物を分かち合うという、昔から使われている表現です。みんなで食事を分け合うことでみんなが食べられるという意味です。聖書にも出てくる言葉ですが、パンがライ麦から作られ、今よりも硬かった中近東やヨーロッパでは一般的だったのでしょう。
この表現について、私はカナダのモントリオールで開かれた国連の生物多様性条約COP15の最後の瞬間、生物多様性の利益をどう分配するかを決めるところを追っていた時に思い出しました。コンゴは、先進国から十分な利益を得られないと考え、最終的な取り決めである「枠組み」に不満を持っていました。
COP15では2030年までの新たな目標「昆明モントリオール目標」が採択されました。これは一歩前進ですが、本当に物事を変えようという強い意志があるようには思えません。New GMOを厳しく規制し、遺伝子ドライブやゲノム編集の普及を阻止してほしかったです。
生物多様性への影響に関して民間企業による監視や情報の公表についての責任が義務化されないことも大きな問題だと思います。
私たちは、これ以上自然に害を及ぼすことなく、生物多様性の恩恵を共有し、皆と一緒に「ブレイク・ブレッド」するべきです。
(マーティン・フリッド)