日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
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【要望書】鉄道敷地内における除草に関する要望書(2020年8月4日)

 

2020日消連第14号
2020年8月4日

一般社団法人 日本民営鉄道協会
会長 和田林道宜様

特定非営利活動法人 日本消費者連盟
共同代表 大野 和興
共同代表 纐纈美千世
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐

 

鉄道敷地内における除草に関する要望書

私たちは、食べものや環境などの問題に取り組む消費者団体、市民団体です。

ラウンドアップなどのグリホサート系除草剤は、2015年、国際がん研究機関(IARC)がヒトに対しておそらく発がん性がある(グループ2A)と評価し、欧州などでは規制が進んでいます。米国では長年ラウンドアップを散布していた男性が悪性リンパ腫になったとして農薬メーカーを訴えて勝訴し、同様の訴訟が相次いでいます。グリホサートには発がん性以外にも免疫毒性などさまざまな毒性が報告されています。このグリホサート系除草剤が特に非農業分野での除草に多用され、鉄道用地にも使われていると聞いています。

私たちは、こうした問題のあるグリホサート系除草剤が鉄道用地に使用されることに、沿線住民への健康影響のみならず、散布に従事する鉄道労働者への健康影響も懸念しています。個別に鉄道会社に聞いたところ、農林水産省が許可している等の理由で安全性上の問題を認めない会社が多いようでした。沿線住民と鉄道労働者の健康を守っていただくために、こうした認識を変え、安全な除草を考えていただくよう、貴協会にご努力をお願いいたします。

なお、グリホサート系除草剤以外でも、ジカンバや2,4-D、グルホシネートなどの除草剤は同じように安全性上の問題があるため、代替の除草手段として不適切です。一部の鉄道会社ではジカンバを使用しているところもあるようで、懸念しております。

つきましては、貴協会に以下4点お願いします。お忙しいところ恐れ入りますが、8月17日までに文書にて返事をいただきますようお願いいたします。

 

1、貴協会加盟各社における鉄道用地での除草方法について早急に調査し、結果を公表してください。

2、鉄道用地で散布されている除草剤の有害性について、貴協会から加盟各社に指導・情報提供をしてください。

3、安全な除草方法について、貴協会で調査研究し、結果を公表してください。

4、鉄道用地の除草について、当団体と意見交換の場を持っていただくようお願いします。実際に除草作業を担っている方々も参加していただけると幸いです。

以上