2013年12月25日の行われた第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全部会安全対策調査会の合同会議で継続審議とされた、子宮頸がんワクチンの「積極的勧奨の中止」の継続の可否(再開の可否)について、2014年1月20日に7回の会議が開かれます。日消連、ワクチントーク全国、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会は、合同会議開催に先立ち、申し入れを行いました。
2014年1月17日
厚生労働大臣
田村 憲久 様
ワクチン分科会副反応検討部会
委員長 桃井 眞理子 様
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 古賀 真子
共同代表 真下 俊樹
共同代表 山浦 康明
ワクチントーク全国
青野 典子
栗原 敦
母里 啓子
全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会 代表 松藤 美香
第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全部会安全対策調査会の合同会議開催において、
子宮頸がんワクチンの定期接種を見直し、被害者の救済を進めることを求める申し入れ
来る2014年1月20日に標記合同会議が開催されますが、2013年6月14日の合同会議で積極的勧奨の中止(勧奨中断)を決定した後も、全国子宮頸がん被害者連絡会には副作用に苦しむ多くの被害の訴えが寄せられています。積極的勧奨の中止(勧奨中断)を継続するべきはもちろんですが、定期接種とすることを止め、副作用被害者の迅速な救済を求めます。
記
1 来る1月20日開催の副反応分科会等において、積極的勧奨の中止の継続について議論するにあたっては、中立、公正な会議の開催・運営を求めます。
2 慢性疼痛や複雑な症状について、解析に時間をかける中、複数のカルテの分析や海外情報の解析が進められているとの情報があります。「医学的に妥当な判断をして、国民に医学的に適切な情報提供をする」ことは重要ですが、真に医学的に妥当な判断をするのであれば、疼痛だけでなく、添付文書にある、①過敏的反応(アナフィラキシー反応、気管支痙攣、じんましん)、②ギランバレー症候群、③血小板減少性紫斑病、④急性散在性脳脊髄炎(ADEM)についても詳細に分析して、医学的に妥当な判断をしていただくことを求めます。
3 本ワクチンは、添付文書やファクトシートにあるように、予防できるのはHPVウイルス中、16型と18型に起因する異形成(がんの前駆病変)だけです。全子宮頸がん中、16,18型に起因するのは50~70%といわれていますが、70%は外国のデータで、日本での琉球大学のデータでは16、18型に起因するものは50.1%にすぎません。接種率100%、有効率100%と仮定しても、子宮頸がんの半分しか防げません。効果に限界があることを、正確に情報提供することを求めます。
5 子宮頸がんによる死亡率は女性の人口10万に対して1ケタです。人口10万人あたりに換算しても3.8~5.3人です。これに対して、サーバリクスの重篤な副作用は10万人当たり5.89人、ガーダシルは6.59人とされています。(平成25年12月25日審議会資料より)
かなり年齢を重ねてから将来ガンで死亡する率と、中高生が接種直後に突然起きる重篤な副作用頻度が同桁数ということは許容されるものではありません。そのような観点からの定期接種見直しを求めます。
6 子宮頸がんワクチンは、そもそも定期接種とするべきではないワクチンです。2013年12月に申し入れましたように、ワクチン導入からこれまでの利益相反事例や定期接種導入の根拠とされたと思われるグラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSKという)社員の所属詐称により中立性を偽装したと思われる論文等を再度検証し、定期接種を見直す公正な第三者委員会を設置して、広く国民的議論をもとに予防接種制度のあり方自体を見直すことを求めます。
7 2013年12月にサーバリクス接種により急性小脳失調症となった女子(10~19歳)が急性小脳失調症による眼振のための日常生活障害として、医療費・医療手当と障害児養育年金2級が認められました。同様の事例が多数存在すると思われます。調査の上、広く救済していただくことを求めます。
以上
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