日本消費者連盟
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豊洲移転計画にみる食品流通の規制緩和:市場は築地にあるのが「いいね!」

イラスト:清重 伸之©

イラスト:清重 伸之©

広島大学名誉教授、農業・農協問題研究所理事長 三国 英実

東京都は、土壌汚染対策が不十分な中(リポート1544号参照)、汚染対策が完了したとして2014年2月28日に豊洲新市場の起工を強行しました。しかし2月21日に開かれた「新市場建設協議会」では、卸売業者などから市場長宛ての要望事項の具体化が進んでいないにもかかわらず着工されることに強い不満が出されております。こうした中で「守ろう!築地市場3・29パレード」の成功など、移転反対の運動が盛り上がってきました。

築地市場の豊洲移転について財界要求に従い政府がこれまで推進してきた流通規制緩和との関わりで検討します。

小泉構造改革で方向づけられた中央拠点市場

日本では2012年、全国44都市に72の中央卸売市場と1159(うち公設151)の地方卸売市場が存在します。中央卸売市場は[…(3682文字) 続きを「消費者リポート」pdf版を購入して読む]

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