日本消費者連盟
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中国「期限切れ肉」問題に関する公開要望書

日本マクドナルドが販売するチキンナゲットが、使用期限の切れた鶏肉を混ぜてつくられていた事件で、日消連は食の安全・監視市民委員会(事務局:日消連)と連名で、日本マクドナルド社に要望書を送付しました。

 

14FSCW第6号
2014日消連第2号
2014年8月4日

日本マクドナルド株式会社
代表取締役社長兼CEO サラ・エル・カサノバ様

食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 安達由起
大野和興
田坂興亜

中国「期限切れ肉」問題に関する日本マクドナルドに対する公開要望書

食の安全・監視市民委員会は、食の安全問題を調査し、政府や事業者に様々な意見・要望等を行うことを目的として、2003年に設立された市民団体です。また、2010年からは、食の不具合情報の情報収集機関である「食の安全・市民ホットライン」を展開しております。

 2014年7月20日に、中国の「上海福喜食品有限公司」にて製造された貴社の「チキンマックナゲット」に、使用期限が切れた鶏肉が混入したという中国の一部メディアの報道は、大きな社会的影響を与えました。その上で、社会的責任を担った貴「日本マクドナルド株式会社」には、食の安全を求める日本の消費者の不安を取り除くために、以下のことを速やかに実現することを強く要請します。

1.日本の消費者は、食の安全・安心を望んでいます。そのような消費者のために、各店舗の消費者が目につくようなわかりやすい場所にて、原料原産国表示を大きく掲げるべきです。

2.今回問題となっている上海福喜食品有限公司製のチキンマックナゲット等を、貴社のどの店舗で、どれだけ販売をしたか、その返品・回収の結果の詳細なデータを、過去にさかのぼって速やかに公式HPや各店舗にて公表してください。

3.また、現在のところ、健康被害が確認されていないとのことですが、軽度の場合には本人が健康被害を自覚できていない場合があり、ネットを使わない消費者もいるので、本件問題に関して各店舗にて不具合情報等の受付窓口を設けるべきです。

4.今後、チキンマックナゲットを購入した消費者に返金する可能性があるのなら、返金する場合には、レシートなど必要なものをあらかじめ公表するべきです。

5.一連の報道後、回収したチキンマックナゲットなど中国産製品について、貴社独自に期限切れ肉などが入っていたか等の追跡調査を実施し、調査結果を速やかに一般公表するべきです。

6.中国産のホットアップルパイを現在でも販売しているとのことですが、安全・安心をどのように確保されているのでしょうか、誰もがわかるような客観データを公表してください。

7.中国の製造工場以外では、どのように安全・安心の取り組みをしているのか。例えば、製造ラインの動画公開など、消費者の信頼に応えるような情報公開を考えるべきではないでしょうか。

8.本件問題に関して、消費者から貴社に対して、どのような不安、要望があったのか、主なものは一般公開してください。

お忙しいとは存じますが、以上の要望について、貴社のお考えを2014年8月15日までに文書にてご回答ください。

以上

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