日本消費者連盟
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【運営委員ブログ】阿須山中のメガソーラー事業に反対(2021年5月19日)

 

埼玉県飯能市には阿須山中(あずやまなか)という自然公園丘陵地帯があります。針葉樹、広葉樹が混じる混交林で、標高は200メートル程のなだらかなハイキングコース、自転車を押してくる人にも何回か出会います。

5月4日、みどりの日にふさわしい天気に恵まれ久しぶりに行ってきました。案内は「加治丘陵自然を守る会・飯能」のメンバーさんたちでした。

17ヘクタールもの太陽光発電事業と0.9ヘクタールのサッカー事業という「阿須山中有効活用事業」が、多くの問題を抱えたまま、2017年9月市議会で決定されてしまいました。

ここ阿須山中は1992年以来、飯能市の市有地です。自然保全を目的に、20億円で飯能市が埼玉県から借金をして飯能市土地開発公社から買い戻し中でした。現在の市長は「山林をメガソーラー事業に」という公約を掲げて2017年再選され、2017年6月市議会では「自然公園に捉われることなく利活用を進めたい」と答弁していました。

もちろん市民はこの間、黙っていた訳ではありません。2020年5月、市長へ1万3500筆の反対署名提出とともに、県に対しても「林地開発許可申請」の不許可をもとめる要望書を手渡し、県の森林審議会を傍聴したりと働きかけてきました。が、市長の権限は大きく、県も見守る姿勢になったのは残念です。

2020年11月、市民が反対する中を、希少種植物「コクラン」の移植が強行されてしまいました。環境アセスメントの見直し、太陽光発電事業のガイドライン策定が、まずは必要かなと思います。2021年7月は市長選です。

(小園小夜子)