日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
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【運営委員ブログ】稲葉光國さんの遺志を継いで(2021年5月31日)

 

 栃木県の民間稲作研究所を立ち上げ、日本の有機農業推進運動を牽引して来られた、稲葉光國さんが昨年12月11日に亡くなられてから、既に半年近くの歳月が流れました。過去5年の間に、稲葉さんと一緒に関わった、ブータンでの有機稲作のプロジェクトを始め、千葉県いすみ市での学校給食の有機食材化など、稲葉さんが最後の力を振り絞って行ってこられた活動に、一緒に関わることができ感謝の思いで一杯です。

 

 稲葉さん亡き後、民間稲作研究所では、理事会で舘野廣幸さんを理事長に選出しました。そして千葉県木更津市での学校給食の有機食材化の活動や、地域の農業生産者を有機稲作へ転換するため技術講習によってサポートすることなど、稲葉さんの遺志を継いで、様々な活動が再起動しています。

 

 気が付いてみると、民間稲作研究所の理事会には、多くの豊かな背景を持つ人々が加わっておられます。日本有機農業学会の会長である谷口吉光先生を始めとして、種子の問題などで企業寄りの日本政府の政策を批判し続けてこられた印鑰智哉さん、ブータンに滞在してドクター論文を書き京都大学から博士号を取得された若手の研究者、小林舞さんなど、稲葉さんが引っ張り込まれた人材です。今後、稲葉さんの「見果てぬ夢」を実現するために、これらの方々と一緒に活動してゆきたいと思っています。

 

田坂興亜(日消連運営委員)