2024日消連第25号
2025年1月30日
キユーピー株式会社
代表取締役社長 髙宮満様
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 亀山亜土
共同代表 佐々木ミヨ子
共同代表 マーティン・フリッド
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
共同代表 天笠啓祐
共同代表 原英二
ゲノム編集卵(アレルゲン低減卵)に関する再々質問状
昨年6月の再質問にご回答いただきありがとうございました。回答に示された論文を拝読し、貴社と広島大学グループが全ゲノム解析を試みていることが分かりました。私たちは遺伝子操作食品の開発に当たって、全ゲノム解析と動物実験が最低限の安全性確認として必要と考えておりますが、これまで開発された遺伝子操作食品で全ゲノム解析をされ、結果を公開された例は非常に少なく、貴社と広島大学グループの姿勢は一歩前進したものと評価いたします。
しかし、全ゲノム解析だけでは安全性確認としてなお不十分と考えますので、改めて臨床試験と実用化の前に動物実験による安全性確認をお願いするとともに、追加の質問をさせていただきます。今回は私たちが展開している「ゲノム編集卵を製品に使うのはやめてください」キャンペーンについても質問いたします。同キャンペーンは、アレルゲン低減ゲノム編集卵に不安を持つ消費者の声を直接貴社に届けようと、昨年9月に始めたものです。貴社に「ゲノム編集卵を製品に使うのはやめてください」と訴えるはがきを送ったり、お客様窓口や問合せフォームに同様の要請を送ったりしています。このキャンペーンにはカナダのNGOも参加し、カナダでも同様の取り組みが行われています。
ご回答は文書で2月18日までにお願いいたします。ご回答は団体のホームページ等で公開します。
記
1、論文に示された遺伝子の変異は、これで全てという理解でよろしいでしょうか。
2、オボムコイド遺伝子のエキソン1をゲノム編集で破壊しましたが、このエキソン1が他のたんぱく質の合成には使われていないという根拠はありますか。
3、オボムコイド遺伝子のエキソン3にストップコドンを入れて、エキソン1のゲノム編集によるフレームシフトで生ずる異質なたんぱく質の合成を止めたとあります。変異を起こしたエキソン1、エキソン2を含む本来存在しないアミノ酸配列の短いたんぱく質ができた可能性がありますが、そのチェックは行いましたか。
4、オフターゲットで変異した遺伝子間配列には他の遺伝子の発現調節に関わっている可能性はないでしょうか。
5、オボムコイドは卵白の約10%を占めるたんぱく質ですが、このたんぱく質の欠損によって鶏卵の質や後世代の鶏には大きな変化はないでしょうか。
6、すでに実施された臨床試験によって、ヒトに対して急性の影響がないことは確認されたかもしれませんが、慢性の影響を調べるために動物実験を実施すべきと考えますが、どうお考えですか。
7、「ゲノム編集卵を製品に使うのはやめてください」と書いたハガキや、お客様窓口や問合せフォームに同様の声は届いていますか。その声をどのように受け止め、対応するご予定ですか。
8、カナダでも同様のキャンペーンが行われていることをご存じでしたか。その声をどのように受け止め、対応するご予定ですか。
以上