日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
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【回答】「ゲノム編集トマト苗・ゲノム編集トマト製品・ゲノム編集トマトの販売を 即時中止してください」へのサナテックシード社等からの回答(2021年10月19日)

 

2021年10月14日付でサナテックシード社宛てに出した「ゲノム編集トマト苗・ゲノム編集トマト製品・ゲノム編集トマトの販売を即時中止してください」に対し、同社から回答がありました。

 

回答(PDF

令和3年10月15日

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐様
特定非営利活動法人 日本消費者連盟
共同代表 大野和興様
共同代表 纐纈美千世様

 サナテックシード株式会社
パイオニアエコサイエンス株式会社

ゲノム編集 GABA 高蓄積トマトに関する抗議文への回答

弊社がゲノム編集技術により開発したGABA 高蓄積トマトにご関心をいただき、また貴重なご意見を賜り感謝申し上げます。いただきました2021年10月14日付「ゲノム編集トマト苗・ゲノム編集トマト製品・ゲノム編集トマトの販売」に関する抗議文について、以下のように回答させていただきます。

弊社並びにパイオニアエコサイエンス株式会社は、今後も変わらずシシリアンルージュハイギャバやそれに由来する商品の販売を続けてまいります。
弊社は、パイオニアエコサイエンス社と共同し、販売に先駆け今年5月より家庭菜園モニターを開始いたしました。モニターに応募してくださった方々は、ゲノム編集技術で開発されたGABA高蓄積トマトについて理解をしてくださった上で応募し、栽培を楽しみ、美味しく召し上がってくださっています。このモニターの皆様の後押しもあり、今回の販売となりました。

ゲノム編集作物の生物多様性影響や食品安全性についての考えですが、現在我々が食べたり栽培したりしている作物は、ゲノム配列の変化(変異)により、目的の性質に変わったものを選抜また交配して、野生の植物からより育てやすく、食べられるように作り変えてきたものです。今回弊社が利用しているゲノム編集技術もその品種改良技術の一つであり、標的のゲノム配列に変異を導入することができる技術です。国の制度のもと、ゲノム編集技術を用いてできた生物のうち、外部から導入した他の生物の核酸が残っておらず、数塩基の変異を導入した生物については任意の届出や情報提供を行うこととなっています。

弊社のゲノム編集技術により作出したGABA高蓄積トマトについても、1年を超える事前相談により、今回の届出や情報提供に当たり、遺伝子組換え生物には当たらないと判断されております。この事前相談では、オフターゲットやアレルゲンについての項目もあり、すべて専門家による検討の結果、科学的に安全性や環境影響について適切な方法で調査した情報を提供し、また科学的に従来の品種改良と同等の安全性が担保されていると判断されております。

安全性および生物多様性影響に関する評価方法やその結果につきましては、届出や情報提供書として関係当局のHPにて公開されている通りです。データの開示の範囲については、経済活動の妨げになるデータ以外につきまして、関係当局のフォーマットに従い、すべて公開しております。また評価方法の妥当性については、関係当局と専門家との事前相談にて妥当であると判断されております。

 

食品としての安全性について:厚生労働省HP「ゲノム編集技術応用食品および添加物食品衛生上の取扱要領に基づき届出された食品および添加物一覧(通し番号1)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000704532.pdf

環境影響について:農林水産省 HP「情報提供書が提出された農林水産物の一覧」
①情報提供書
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/attach/pdf/nbt_tetuzuki -6.pdf
②ゲノム編集技術の利用により得られた生物の使用等に係る確認結果
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/attach/pdf/nbt_tetuzuki -4.pdf

 

消費者の皆様の期待にお応えできるように、今後もゲノム編集技術や弊社の商品 についての情報発信に努めて参ります。

以上