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▶本号も放射能から合成洗剤、ウーロン茶と盛りだくさんですが、(自分で言うのもナンですが)ハイライトは「社会経済的配慮」です。将来の遺伝子組み換え作物のリスク分析概念を根底から変える力を秘めた基準づくりが、国連生物多様性条約の締約国会議(COP-MOP6)で正式に動き出したんです。えっ「何それ」って? 4〜5ページを読めば5分でわかります。▶そのCOP-MOP6が今年開かれたインドで、遺伝子組み換え作物による食と農の支配と闘ってきたヴァンダナ・シヴァさんが中心となって、持続可能な食と農を研究する研究所「ナヴダーニャ」が設立されています。人びとが生きて行く上で欠かせないお米やアワ、キビ、ウコン、ナスなど在来品種の中からインドの気候風土に合った優れた品種を選別し、その農法を研究・開発する(施設内には立派な分析センターもあります)とともに、有料品種のタネを保存する「シードバンク」もナヴダーニャの重要な活動。インドは細長いインディカ米が中心ですが、数百品種におよぶコメを栽培している実験農場では「フクオカ」と札に書かれたジャポニカ米も見られました。内外から集まった若い研修生(日本人の研修生もいました)たちが常時数十人、集団生活をしながら農法を学び、毎日開かれるセミナーであるべき食と農について考えています。ビュッフェスタイルの食堂で提供される食事は農場で採れる材料が主ですが、実にさまざまなレシピで料理して毎日バラエティー豊か(そういえば料理教室も開かれます)。調理にはパラボラ型をした太陽熱調理器も使われていました。心身ともに癒され、パワーをもらいました。(共同代表・真下)
もくじ
- 1・hot news 日消連 食のいまを見つめ直す連続学習会:食と農、その自給と安全は誰が守る? 第3回12月14日、第4回13年1月19日開催
- 2・news file 東京・日の出町で10月28日から 市民放射能監視センター「ちくりん舎」がスタート
- 2・news file インフルエンザワクチン需要検討会を廃止:12年度3016万本製造に根拠なし
- 3・news file 「大量リサイクル社会」からごみを減らすしくみ提案:容器包装リサイクル法改正に向けての市民案まとまる
- 3・news file EUの新しい食品表示規則:流通の円滑化から消費者保護重視へ転換
- 4・focus インド・ハイデラバードで生物多様性条約カルタヘナ議定書第6回締約国会議開催:新たな遺伝子組み換え生物規制に向けた方向付け決まる
- 6・landscape なぜ? 真っ黒に塗りつぶされた照射食品の報告書
- 6・【連載】日の出町エコセメント化施設の問題点 ②基本政策なきゴミ処理行政と地域住民の課題
- 7・column 「脂肪にドーン」というほどの効果はない黒烏龍茶
- 8・hot news 合成洗剤追放第32回全国集会 in 函館 報告「さようなら合成洗剤」「さようなら原発」