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「美味しんぼ」は起こりうる症状~市民と科学者の内部被曝問題研究会(ACSIR)記者会見を動画配信

2014年5月12日に行われた、ACSIRの記者会見のもようが、下記URLにて動画配信されています。

「大きな誤りに基づいた『汚染地帯』への「帰還施策」をやめ、最新の科学的知見に基づいた対策を実行して住民の健康を守るべきである」との理事長声明について、その科学的根拠について、豊富なデータをもとに、明解に説明されました。

政府や教育機関は、ICRPやIAEAなどに依存する一方的な理論(諸関連学会等でオーソライズされたものでは全くなく、彼らが原発を動かすことをのみ大前提に、分子生物学が確立する前の古い理論ならびに広島・長崎の原爆被爆障害の意図的な矮小化による調査情報)を根拠に内部被曝の問題を矮小化しています。

最新の科学的情報を、一人でも多くの人たちに見て、知って、理解していただきたいと思います。

声明では、①アナンド・グローバー国連人権理事会特別報告者の報告を全面的に支持すべきであること、②政府の対策の4つのあやまりとそれに対する正当な要請、③広島、長崎での原爆による急性症状の分析や内部被曝の実態についての科学的検証を通して、これまでの政府の報告や測定の仕方を問題としています。

低線量内部被曝によって生じる症状は、甲状腺がんだけではありません。

今政府等は、「美味しんぼ」の鼻血問題にみられるように低線量内部被曝を「風評被害」として、必死に矮小化しようとしています。この記者会見では、チェルノブイリや原発作業員、医療被曝などの例をあげ、さまざまな症状があらわれる可能性があることが、科学的根拠に基づいて説明されています。

アナンド・グローバー国連人権理事会特別報告者の報告と日本政府への勧告を、日本政府が受け入れ全面的に実施するよう、強く要求していきましょう。

記者会見ではACSIRでは、福島原発事故に対する政府の対策の誤りと正当な解決の方向に関するACSIRの見解が、最新の科学的知見を踏まえてまとめられた結果が報告されました。

詳細は下記HPにて
http://acsir.org/data/20140512_acsir_statement_1.pdf
この内容が広く拡散されるよう、はたらきかけていきましょう。

(共同代表 古賀真子)


(参考)
国連「健康に対する権利」特別報告者アナンド・グローバー氏日本への調査 (2012年11月15~26日)に関する調査報告書より抜粋要約(松崎道幸)(★01)
 チェルノブイリ事故では甲状腺がんだけが増えたという欠陥の多い調査結果をよりどころにして、日本政府がそれ以外の健康影響が発生するはずがないという立場をとっている事は、極めて遺憾である。(第9パラグラフ)
 原爆データでも低線量被ばくでがんが起きることを確認しているにもかかわらず、日本政府が居住可能基準を年間1mSvから20mSvに引き上げていることは遺憾である。(10)
 年間追加実効線量が1mSvを越える福島県外の地域住民に対しても、健康モニタリングを行うべきである。(27)
 チェルノブイリ事故後、内部被ばくを受けた被災地住民の間に、内分泌疾患、血液疾患、心臓病、脳卒中、消化器疾患が増加した。日本でも、特に子どもについて、尿検査でストロンチウムなどによる内部被ばくをモニターする必要がある。(33)
 日本政府が、住民の声を聞かずに、「経済と健康のバランス」をとって避難線量の基準を決めるべきであるというICRPの考えに沿って対策を進めていることは、一人ひとりの市民の健康権を侵す不当な行為である。(47)
 被ばく線量限度を決定する場合、住民、とりわけ放射線に弱い妊娠女性と子どもたちの健康権をくれぐれも侵害する事のないようにしなければならない。汚染されていた地域への帰還は、年間追加被ばく量が1mSv以下となった場合にだけ推奨さるべきである。日本政府は、その間、すべての避難住民が、帰還するかしないかを自主的に判断する上で必要な経済支援を行う義務がある。(49)
 日本政府は、原発をどうするか、避難区域、被ばく限度線量、健康モニタリング、経済的補償額をどう設定するかなどのすべての重要な政策の決定過程に、放射線被ばくに影響を受ける層をはじめとした住民の参加を保証しなければならない。(82)
※報告書全文と和訳版(ヒューマンライツ・ナウ版)は下記からダウンロード可能
http://hrn.or.jp/activity/130627%20Anand%20Grover%27s%20Report%20to%20the%20UNHRC%20japanese.pdf

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