日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

速やかに情報を公開してくださいーー道総研への情報公開要請

「基本的な条例の解釈を誤っていました」――北海道立総合研究機構は、「北海道農業者の会」という団体からの要望書の公開を求めた私たちの要請に「個人情報にあたるので公開できない」とした自らの回答が間違いだったと認めました。ただし、情報の公開については、北海道情報公開条例に基づき開示請求をするよう求めています(8月14日付道総研からの回答)。これに対し、私たちは再度、道総研に抗議と要請を送りました。

2015日消連第10号
2015年8月25日

地方独立行政法人北海道立総合研究機構
理事長 丹保憲仁様

特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 安達由起
共同代表 大野和興
共同代表 田坂興亜
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐

2015年5月29日付申入れおよび公開質問状への回答に対する抗議と再々要請

 貴研究機構よりの8月14日付け文書(道総研第758号)を受け取りました。

 北海道個人情報保護条例を理由に、遺伝子組み換え関連情報の公開を拒否された件につきまして、当方より、そうした対応は道条例の根拠法の趣旨に照らしても、条例法文上の解釈からみても間違いであることを指摘、当該情報に対する私どもの要求に速やかに対応されるよう再度文書(日本消費者連盟発7号)を7月30日付けでお送りした経過があります。

 貴研究機構より届きました文書758号は、当方の指摘を全面的にお認めになり、「基本的な条例の解釈を誤っていた」と述べられています。その上で続いて、「再要請という貴連名(ママ)のお手を煩わすことになりましたこと、心よりお詫びいたします」とも述べられています。

 当連盟が貴機構に要請した事項に関し、貴機構が拒否されたのは間違いであったことをお認めになったことは、以上の記述から明らかであります。ここから導き出せる唯一の結論は、当連盟の要請に従い、当該情報を速やかに明らかにすることであります。ところが貴機構8月14日付け文書(道総研第758号)は、そのことが知りたければ改めて北海道情報公開条例に基づき開示請求せよと当連盟に要求しております。その上で「開示又は非開示を(機構が)判断する」とも述べておられます。

 いったいなぜ、こういった二重三重の手間を非営利の市民団体に押しつけられるのか。理解不可能で困惑しております。食の安全と農業の発展を願い、遺伝子組み換え作物・食品に関する情報を知りたいと願っている市民に過重な手間と負担を押し付け、遺伝子組み換えに関連する情報を隠ぺいしたいという意図を貴機構はお持ちになっているとしか考えられません。

 改めて、「北海道農業者の会」が2015年4月7日付で貴機構に出した要望書の公開を求めます。回答は2015年9月3日までに日本消費者連盟宛てにお願いいたします。

以上