2023日消連第16号
2023年8月3日
株式会社下鴨茶寮
代表取締役社長 小山薫堂様
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 亀山亜土
共同代表 佐々木ミヨ子
共同代表 マーティン・フリッド
ゲノム編集トラフグ商品の取扱いに関する公開質問状
私たちは、食の安全や環境などの問題に取り組む消費者団体です。
さて、高島屋新宿店で2023年7月19日~25日に開催された「EAT 2033 BY TAKASHIMAYA」において、貴社とリージョナルフィッシュ社によるコラボ食品「贅沢セット」と「22世紀ふぐらーめん」が販売されたことに対し、消費者の間で不安と疑問の声が広がっています。ゲノム編集食品は現在、食品としての安全性審査も環境影響評価も行われていません。ゲノム編集トラフグを開発・販売するリージョナルフィッシュ社のサイトには、「厚生労働省において、専門家の意見を聴きながら、様々な観点から食品としての安全性の観点から問題がないと確認していただきました」とありますが、公表されている届出概要に示された事項は安全性が確認されたとは言えない内容です。また、動物へのゲノム編集は人為的に機能不全を引き起こすことから、アニマルウェルフェア(動物福祉)の観点から行うべきではないという指摘もあります。
日本が誇る和食料理店を営む貴社が、このようなゲノム編集技術で作ったトラフグを食材に取り入れたことを多くの消費者は残念に思っています。消費者が不安を持ち、食べたくないと考えているゲノム編集食品を扱わないようお願いするとともに、以下、質問します。お忙しいところ恐れ入りますが、8月18日までに文書での回答をお願いいたします。ご回答は当団体のHP等で公表いたします。
記
1、貴社がゲノム編集トラフグを使った商品を販売したのはどのような理由でしょうか。
2、新宿店でのゲノム編集トラフグ商品販売について、消費者から不安や疑問、質問など問い合わせが多数寄せられたようですが、ご存じですか。ご存じでしたら、そのような消費者の不安や疑問についての考えをお聞かせください。
3、ドイツの民間研究機関は日本でゲノム編集によって「病気にされたフグの流通が始まるかもしれない」と懸念する報告書を出しています。ゲノム編集に関しては他にも海外の研究論文で多くの問題点が指摘されています。このようなことをご存じですか。
4、今後、貴社はゲノム編集食品を取り扱いますか。
5、貴社とリージョナルフィッシュ社のコラボ商品が販売された新宿高島屋の「EAT 2033 BY TAKASHIMAYA」のコンセプトである「地球にも人にも優しい『サステナブルフード』」とはどのようなものであるとお考えですか。
以上