日本消費者連盟
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大飯原発の再稼働決定を撤回せよ! / 消費税の税率引き上げ反対!:日消連定期総会で特別決議

2012年6月18日(日)日本消費者連盟の第39回定期総会が行われ、総会の最後に野田首相による大飯原発再稼働決定の撤回と、消費税の税率引き上げに反対する特別決議を満場一致で採択しました。

会場のアカデミー・コモン(御茶ノ水)の部屋は、無責任で国民の声を無視した野田政権への怒りが充満。大飯原発については、事前に用意した叩き台の文案に対して「こんな文章じゃ生ぬるい」という声が出て、全員納得。急遽「再稼働反対!全国アクション」が発表した野田首相への申し入れ書を添付した形で採択されました(正直こちらの方が思いを表現してくれています。ただ、正式採択は「大飯原発の再稼働決定の撤回を求めます」の方)。


2012年6月17日
2012日消連第12号

 第39回特定非営利活動法人日本消費者連盟定期総会特別決議

大飯原発の再稼働決定の撤回を求めます

 

2011年3月11日の東日本大震災により被害を受けた方々に心からお見舞い申し上げます。

この震災により、東京電力福島第一原子力発電所は取り返しのつかない大きな事故を起こし、日本国民は放射能による被害がいかに甚大かを目の当たりにすることとなりました。

今こそ、核燃料サイクルと原子力発電から速やかに脱却し、省エネルギーと再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策に大きく転換すべき時です。それにもかかわらず、被害者への賠償が進まないなか、東京電力の維持救済としか解せない電気料金の値上げの審議が続いており、国民の怒りは頂点に達しています。

2012年6月8日、野田佳彦首相は、関西電力大飯原発3・4号機の再稼働について記者会見を行いました。記者会見では、大飯原発では福島のような電源喪失によるメルトダウンは起きないこと、夏場の電力危機を前に、値上げや国民生活への悪影響を避けるためには再稼働をしなければ日本経済そのものが立ち行かなくなることなどを理由に、大飯原発に限らず全ての原発の再稼働についても言及しました。

しかし、関西電力そのものは、この間、関西電力自身が「再稼働しなくても停電しないようにする」と説明(5月15日大阪府市エネルギー戦略会議)していました。この夏、本当に電力が足りなくなるのか、徹底的に解明すべきであり、電力が本当に足りないのかどうかの検証はなされていません。

そもそも、安全性の判断は政治判断で行うべきではありません。活断層や福島第一原発の事故の検証も、大飯原発の十分な安全対策もなされておらず、周辺自治体の市民も大きな不安を持っています。

日本消費者連盟は6月8日に野田首相あてに、緊急抗議文を出しました。しかし、おおい町町長も再稼働の合意をし、福井県議会から再稼働の判断を一任された西川福井県知事は、6月16日に再稼働に同意すると首相に伝え、野田首相は同日再稼働を決定しました。

原子力発電そのものに多くの国民が反対しています。福島の教訓を活かし、大飯原子力発電所の再稼働決定の撤回を強く求めます。

以上

特定非営利活動法人 日本消費者連盟39回定期総会参加者一同


【補足】

野田佳彦内閣総理大臣への申し入れ

絶対に大飯原発3、4号機の再稼働を決定しないでください

2012年6月16日

 野田総理大臣、本日の関係閣僚会合であなたは大飯原発3,4号機の再稼働を決定するとのことですね。私たちは、この決定に心の底から怒り、抗議します。

 あなたが6月8日に行った記者会見の内容は本当にひどいものです。メチャクチャです。

 あなたは「福島を襲ったような地震・津波が起こっても、事故を防止できる体制は整っている。すべての電源が失われるような事態でも、炉心損傷にいたらないことが確認されている」と言います。どうしてそんなことが言えるのですか。福島原発事故の原因さえまだ明らかになっておらず、新しい「安全基準」さえできていないのですよ。その一方であなたは「実質的に安全は確保されているものの、政府の安全基準は暫定的なものである」ことを認めています。矛盾しているとは思いませんか。「暫定的な安全」などというものはありません。それはつまり「安全」ではないということです。「炉心損傷にいたらないことが確認されている」ですって? そんな確認など誰もできないはずです。なぜあなたはそんな断言ができるのですか。無責任の極みです。

 あなたは「国民生活を守る」「日常生活への悪影響を避けなければならない」「電力価格が高騰すれば、中小企業や家庭に影響が及び、空洞化が加速して雇用が失われる」と私たちを脅しています。ちょっと待ってください。中小企業の経営危機・倒産、雇用の喪失・失業は「電力不足」のせいだったのですか。倒産・失業・貧困の拡大の原因はまったく別のところにあります。それは民主党が批判していた小泉型「構造改革」政策のためだったのではないでしょうか。

 あなたは「私は大都市における豊かで人間らしい暮らしを電力供給地に頼って実現してきた。私たちは立地自治体への敬意と感謝の念をあらたにしなければならない」と言います。大都市の経済成長を支えるために過疎とされた地に原発を押し付け、「交付金」でがんじがらめにし、農漁業の基盤を破壊し、地域を分断して原発ぬきでは生活できない状況を作り出し、ついには福島原発事故で住民の暮らし、健康・命を奪った上に、原発立地の人びとに「感謝と敬意」を払えですって?それこそ欺瞞に満ちた差別の固定化です。あなたは「感謝と敬意」を代償に、今後も不安に満ちた暮らし、放射能による健康と命の破壊を原発立地の住民や原発で働く労働者に押しつけ続けようというのですね。

 もうたくさんです。あなたには福島の原発被災者の苦しみが見えていません。「いのちよりもカネ儲けが大事」なのですね。私たちはあなたに多くを望むつもりはありません。大飯原発再稼働の意思を撤回し、原発を一つも動かすな、ということだけです。

再稼働反対!全国アクション


2012日消連第13号
2012年6月17日

特別決議

 「消費税の税率引き上げに反対し国民を無視したその決定方法にも抗議します」

 

6月15日民主党と自民党、公明党は「社会保障と税の一体改革」をめぐる修正協議で一致し、2014年4月に消費税を8%に、15年10月に10%へと引き上げるとしました。消費者としてこの合意には次の理由から反対します。

  • 民主党がマニュフェストに掲げた「消費税の引き上げをしない」という公約に反します。今回、与野党間の調整で合意したことは国会審議の前に国民の見ていないところでなされた談合です。
  • 社会保障と税の一体改革の内容があいまいであり、多くの国民には増税のつけだけが押しつけられます。社会保障制度の改革は「国民会議」を作ったというだけで、民主党が公約した最低保障年金制度なども棚上げされており、社会保障費への目的税化も表明されないなど、社会保障が充実される保証はありません。
  • 消費税の逆進性の改善もなく「低所得者に8%引き上げ時に一時金を給付、10%引き上げ時に支援する」と抽象的に謳うばかりであり、また「複数税率は今後検討する」などと言うだけで低所得者への配慮を本気でやる気がありません。
  • 逆に「所得税、相続税は税の一体改革から切り離し13年度に成案を得る」、とし、また法人税の引き上げにも言及しない、など大企業などを優遇する内容となっています。
  • かつて消費税を3%から5%へ引き上げた際に、結果的に税収が増えなかったことなどを振り返り、安易な消費税引き上げをするべきではありません。本気で予算の無駄を省くために、軍事予算や米軍おもいやり予算の廃止、原発推進予算の廃止や公共事業費の見直し、政党助成金の廃止などをただちに行なうべきです。

以上

特定非営利活動法人 日本消費者連盟
第39回定期総会参加者一同

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