日本航空(JAL)が国際便の機内食として精密醗酵製品を用いた食品を提供すると発表したことを受け、日本消費者連盟と遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは2024年10月24日に同社に質問状を送りました。11月11日付で同社から回答が届きましたので、ご紹介します。
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「精密発酵製品の甘味たんぱく質ブラゼインを用いたチョコレートの提供に関する公開質問状」への回答
2024年11月11日
日本航空株式会社
記
質問1.なぜこのように安全性に不安がある食品を機内食に採用したのですか。その理由をお答えください。
回答1.弊社国際線海外発便の機内食については、基本的には、弊社の管理のもと、現地ケータリング会社が食材の調達、調製を行っております。機内食の選定にあたっては、飛行機の出発発地国の食品に関わる基準に基づき、公的機関の認証を得た食材・商品、また市中に広く一般流通している食材、商品の提案を現地ケータリング会社より受け、弊社が提供を決定しております。このたびのチョコレートについても、米州FDA(Food and Drug Administration)の認可を得ていること、一般的な流通品であることから提供を決定し、 2024年9月17日から提供を開始しておりました。お客さまよりご懸念のお声をいただいたことから、2024年10月8日から搭載を中止しているため、現在弊社便では提供しておりません。
質問2.米国発の便で提供し、日本発の便で提供しないのはなぜですか。その理由をお答えください。
回答2.回答1でお答えしたとおり、弊社国際線海外発便の機内食の基本運用に基づき対応しているためです。なお、海外発便に搭載された機内食については、日本に到着後、検疫当局の指示により全て滅却しております。
質問3.ブラゼインは甘味料であり、日本では未指定添加物になると思いますが、機内食に未指定添加物を使用することについてのご判断はどのようなものですか。
回答3.回答1のとおり、弊社国際線海外発便の機内食の基本運用に基づき、判断いたしました。
質問4.提供する際に、機内食にはどのように表示しますか。和文でも表示されるのか、食品添加物としての表示をされるのか、精密発酵によって製造した原料である旨を表示されるのか、を含めてお答えください。
回答4.当該チョコレートは、弊社国際線サンフランシスコ発ビジネスクラスにおいて、スナックとして機内のバーカウンターにご用意し、お客さまがご自由にお取りいただく形で提供しておりました。チョコレートの外装に英文で「Sweetend with Plant Proteins」の記載、また成分表示として「Oobli Fruit Sweet Proteins」の記載があります。提供に際しては、メーカーが作成した英文のリーフレットを添えておりました。リーフレットには、商品案内、成分表示が記載されており、「chocolate sweetened with a completely new kind of protein: sweet protein.」との記載があります。
質問5.精密醗酵食品はフードテックの一つですが、今後、培養肉や昆虫食などのフードテックを用いた食品の採用を検討されていますか。もし予定があるようでしたら、それは何でしょうか。お答えください。
回答5.弊社では現時点で採用が決定している食品はございません。
以上