2025日消連第31号
2026年3月2日
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 佐々木ミヨ子
共同代表 寺田良一
共同代表 原英二
イオン株式会社
取締役 代表執行役社長 吉田 昭夫様
子どもたちの未来のために、人工芝を増やさないようお願いします
平素より、地域の人々が安心して買い物できる環境づくりにご尽力されていることに感謝します。また、御社の「プラスチック利用方針」に敬意を表します。
しかしながら、私たちが懸念しているのは使い捨てプラスチックだけでなく、プラスチック全体です。特に子どもが利用する空間における素材の安全性について注視しております。
近年、貴店や貴モールのキッズスペースやイベントスペースなどに、人工芝が採用されているのをよく目にします。人工芝は使い捨て製品ではないものの、摩耗や劣化に伴い大気中へも多量のマイクロプラスチックを放出させることが指摘されています。そのマイクロプラスチックには可塑剤や難燃剤、PFASなど有害な化学物質が含まれているため、それを私たちは吸い込んでしまうことになります。とりわけ子どもは、体重あたりで見ると大人より体に入る量が多くなるため、健康への影響を懸念しています。
一方、近年の研究では、従来型の園庭に森林由来の土や天然芝を導入すると、子どもの腸内細菌や免疫系に良い変化が生じることが指摘されています※。つまり、遊び場の素材は、子どもの健康を支える上で重要な環境資源なのです。屋内外を問わず、可能な範囲でこのような天然の生きた素材を採用していただくことはできないでしょうか。
なお、一部店舗で採用されている紙製人工芝についてもお伺いしたく存じます。紙素材であっても、強度向上のためにプラスチックが含まれている、あるいはラミネート加工が施されている可能性はないでしょうか。基布を含めた素材構成や安全性についてご教示いただけますと幸いです。
子どもたちが長時間過ごす空間だからこそ、安全性に十分配慮した素材の選択が、利用者の大きな安心につながります。
お忙しいところ、大変恐縮ですが、本件についてご見解をお聞かせいただきたく、3月23日までにメールまたはFAX、郵送等で、ご返信いただけますようお願いいたします。
今後も、より安全で持続可能な施設環境の整備を進めていただけることを期待しております。
※ Roslund et al., 2020 https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aba2578?utm_source=chatgpt.com