日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

【編集委員ブログ】N氏の1日は続く(2017年12月25日)

 (12月4日ブログ続き)N氏は朝起きて、まずメールやフェイスブックのチェックを行い、何か特別なことが起きていないかを見ます。次にグーグルでニュースをチェックします。最初は見出しだけを読みますが、関心のあるニュースはさらに詳しく読みます。これによりグーグルには、この人がどのようなニュースに関心があるかが記録されます。どのような人とやり取りをしているのか、どのような記事に関心があるのか、いくつかのキーワードを打つと、警察や公安関係者にその情報が流れて、監視されるようになっています。警察や公安関係者は、プロファイリングと呼ばれる犯罪を未然に防ぐ方法を取り入れており、危険と判断した人物は、これ以降、追跡が行われることになります。

 家を出る時、帰る時の情報は、スマートメーターを通して電力会社が掌握します。電力会社は、電気の使用量を見ただけで、どのような生活を送っているかも把握されます。自動車で出勤。有料道路の入り口では、ETCカードが通過を知らせ記録されます。さらには、いたるところに設置されているNシステムなどの監視機械が、自動車の通過を記録していきます。さらにスマホやカーナビが移動を次々と記録。そのため、どのような行動をとったかがすべて記録されていくことになります。駐車場の入り口では、スマホをかざして入り、これも自動的に記録されます。

 職場には指紋チェックで入り、何時何分に入ったかが記録される。そのチェックは、ビルに入る時だけでなく、部屋ごとに行われ、トイレに行く際にも部屋を出たことが記録され、会議室などの部屋に入る際にもチェックが行われ、何時何分にどの部屋に入ったかが記録され、勤務の査定に使用されます。
これらのことは、未来予測ではなく、現在進行形の出来事なのです。

(天笠啓祐)