日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも、人のいのちや健康を優先する世の中にしたいと活動しています。

【運営委員ブログ】化粧品でもできたのだから家庭用品でも(2025年9月3日)

 今年の夏は猛暑日の更新を続け、いまだに収まる気配がありません。8年前の2017年の夏も日消連事務所は熱気に包まれていました。「香害110番」の電話相談から始まり、ブックレット「香害110番」を出版し、その後も電話がひっきりなしで被害の潜在的多さを実感しました。

 1970年代も同様のことがありました。数々の「化粧品の被害」が日消連に寄せられ、書籍「危ない化粧品」を出版し、相談の電話が鳴り続けました。化粧品の全成分表示を求め、義務化されたのは2001年です。20年余りの時間がかかりました。その後は、「買わない」選択もたやすくできるようになり、被害の電話相談も減りました。しかし、化粧品より多く使用している家庭用品の成分表示は不充分のままで現在に至っています。

 化粧品で実現できたのですから、家庭用品でもできる可能性があると思います。その当時存在していなかった「消費者庁」が今あります。消費者の冠のついた庁ですから、消費者の声をくみ取り実現へと導くことを信じてたくさんの声を届けましょう。

(佐々木ミヨ子)