原発事故踏まえた対策は皆無
高速増殖炉原型炉「もんじゅ」再開問題

高速増殖炉「もんじゅ」をどうするか? 市民が政府担当者と交渉しました。

菅直人首相は、2011年8月9日の衆院予算委員会で、運転停止中の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」について、廃炉を含めて検討する考え方を示しました。

脱原発政策実現全国ネットワーク(日消連も参加)では、すでに11年8月2日、他団体との共催で「もんじゅを廃炉に!緊急院内集会」を開いています。この集会では、小木曽美和子さん(原発反対福井県民会議)と小林圭二さん(元京都大学原子炉実験講師)から「もんじゅ」を巡る状況の説明を受け、その後、文部科学省、財務省、日本原子力開発研究機構(開発機構)に前もって出しておいた質問事項への回答に基づいて、担当者とやり取りしました。

設計ミスの東芝が再受注

文科省は、「炉内中継装置落下事故(消費者リポート1476号)の原因は初歩的な設計ミスであり、それを請け負った東芝がその修繕作業一式と新たな炉内中継装置の製造を受注(11年2月10日発注)しているのはおかしい」との私たちの指摘に対し、「修繕費用は原因究明の一環として負担している。中継装置発注額は4億4000万円。当初の予算には入っていないが、東芝と話しあって運営費の中でやりくりしている」と回答しました。

財務省は、「もんじゅには事故のリスクしかない。財務当局が明確に姿勢を示すべきでは」との質問に対し、「一般論として、歳出の見直しは不断に行なうべきであると考えるが、全体の検討を踏まえて考えたい」と回答するに止まりました。

さらに、「もんじゅでは『技術的に起こるとは考えられない事象』と分類されている事故想定があるが、福島事故を考えるとそのカテゴリーは破綻している。見直す考えはあるか」との質問に対する開発機構の回答には何ら目新しさはなく、福島第一原子力発電所の事故を踏まえての対策は、まったくないことが明らかになりました。

6万筆を超える署名も提出

当日は集会終了後、「浜岡原発等の即時閉鎖と原子力からの撤退、エネルギー政策の転換を求める」全国署名(日消連も呼びかけ団体のひとつ)6万4376筆も、内閣府、経済産業省に提出しました。

無駄・無理・危険なもんじゅを、一日も早く廃炉にさせていきましょう。

(富山洋子)