日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

日本フッ素研究会・全国集会にご参加を!子どもたちの健康をまもるために、フッ素の集団洗口の中止を!

日消連では、小学校等で実施されている集団フッ素洗口の実施に反対してきましたが、日本むし歯予防フッ素推進会議等の調査によれば、保育と教育施設(4―15歳)で実施されている集団フッ素洗口実施状況では、2012年3月(速報値)の実施人数は892,707人とされています。フッ素については有効性と有害性に関する長い論争がありますが、WHOは2003年にフッ素洗口を6歳以下の子どもには禁忌であるとしています。(注1)フッ素洗口を強力に推進してきた米国歯科医師連盟(ADA)も「6歳未満の子どもに勧められない」としています。

虫歯予防にフッ素(注2)の有効性を主張する立場から(厚労省、国の研究班)、フッ素は水道水への添加や歯磨き剤を主として、洗口、塗布などに使われてきました。一方で、歯フッ素症、骨フッ素症だけでなく、発がん性や遺伝毒性、体の働きを調節する酵素(ホルモン)などに悪影響を及ぼすという研究が年々増えています。フッ素は虫歯予防があるかどうかだけでなく、健康被害についてが大きな議論となっているのです。

日本では、「薬事法の一部を改正する法律等の施行等についての一部改正について」(厚生労働省医薬食品局長通知(薬食発0316第2号 平成24年3月16日)(注3)以降、学校等でのフッ素洗口が推進されています。しかも、医薬品を使用した医療行為でありながら、試薬が多く使用されているという実態が明らかになっています。フッ素の有害性については、2008年調査によれば、使用されている洗口剤は、実施人数比率でミラノール等医薬品使用が49.5%(約33万4千人)、試薬フッ化ナトリウム使用が50.4%(約40万人)といわれており、試薬の使用についても問題が指摘されています。

1.有害性も指摘される中、医療用医薬品を用いて行われる、医療行為を強制力の働く学校で一律全員対象に行う必要性はあるのか。

2.法的にみても、安価な試薬を歯科医師の裁量による使用を許しており、薬事法違反の疑いがあり歯科医師による「薬剤の処方」の法的根拠が不明でないのか。

などの新しい問題も指摘されています。

(注1)WHOレポートNo.846「フッ化物と口腔保健」1994年

(注2)元素表でみると塩素に近いハロゲン元素で反応性に富みます。自然界では、他の元素と結合したフッ化物として、地殻中に比較的多く分布しています、火山国である日本では飲料水中のフッ素濃度の高い地点もあります。一般に地下水には0.1ppm程度、海水中には1.3ppm程度含まれています。大気中にも存在しますが微量です。工業でのフッ化物の用途は広く、半導体の洗浄、アルミニウム精錬、絶縁体、防錆、ウラン濃縮などに使われています。

(注3)http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/120530_3.pdf


日弁連意見書もフッ素反対!

2011年1月に、日本弁護士連合会から「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」が提出されています。2012年6月には、同じく日本弁護士連合会から「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項(案)についてのパブリックコメントに対する意見」が発表され、そこには安全性・有効性・必要性・相当性 への疑問、環境汚染の危険性ならびに、人権侵害性及び政策遂行上の違法性を指摘したうえで、「学校等での集団フッ素洗口・塗布及び上水道フッ素添加を,「う蝕予防方法の普及(フッ化物)」の【計画】の中に含めないよう求める。」との意見が示されています。科学的知見も踏まえた法律家の視点からの的確な提言です。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2011/110121.html

毎年恒例のフッ素研究会による全国集会が今年も開催されます。みなさまお誘いあわせの上、ご参加ください。

(共同代表)古賀真子


 

第32回 日本フッ素研究会・全国集会

 

日 時  2012年11月18日(日)10:00~15:00会 場  品川区立中小企業センター(3F大会議室)

JR大井町下車徒歩15分 東急大井町線下神明下車徒歩

         東京都品川区西品川1-28-3(℡03-3787‐3041)

参加費  2,000円(会誌及び資料等を含む)

◆  プ ロ グ ラ ム  ◆

  10:00―10:10 開  会 杉田 育紀:日本フッ素研究会 評議員

開会挨拶 成田 憲一さん:日本フッ素研究会会長

第Ⅰ部 特別講演 脳と金属  10:10―12:00

遠山 正彌 さん(前大阪大学医学部第2解剖学:神経機能形態学教授)

司会 湯本 昌 さん(医学博士 千葉工業大学工学部講師)

12:00―13:00 休 憩・評議委員会開催

12:50―13:00 日本フッ素研究会総会 評議委員会報告

 

第Ⅱ部 講演と報告等 13:00―15:00

司会進行 高縁慶子さん(日教組養護教員部長)、成田 憲一さん

 

13:00―13:35 新庄 文明 幼児歯科健診時のフッ化物局所塗布を中止した背景

―兵庫県S郡からの報告―

13:35―13:50 秋庭 賢司さん 食品安全委員会の見解、コメント

13:50―14:05 稲垣 茂行さん 吉川市水道水フッ素化計画の現状

14:05―14:50 埼玉、宮崎、北海道旭川からの報告

14:50―15:00 閉会挨拶  富山 洋子さん(日消連元代表運営委員)

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【日本フッ素研究会事務局】

杉田育紀(評議員)(郵便振替口座:00870-8-86803)

(Fax 0532-37-7580)

秋庭賢司(会誌編集担当:評議員)

(Fax 042-754-0019)