日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも、人のいのちや健康を優先する世の中にしたいと活動しています。

米国で見つかった未認可GM小麦に関する要請書

米国オレゴン州で栽培が認められていない遺伝子組み換え(GM)小麦の生育が確認されたことを受け、日本消費者連盟は2013年6月4日に遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンと、農林水産省と厚生労働省に以下の要請書を提出しました。


2013年6月4日

農林水産大臣 林芳正様

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐

特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
古賀真子
真下俊樹
山浦康明

 

要請書「アメリカからの小麦輸入全面停止を求めます」

米国のオレゴン州で未認可の遺伝子組み換え(GM)小麦が見つかったことを受け、貴省は2013年5月30日に同州産小麦の輸入停止を発表しましたが、同州産だけでなく、米国からの小麦輸入を全面停止するよう要請します。

今回見つかったGM小麦は、バイオ企業モンサント社が1998年から2005年までオレゴン州のほか、ワシントン州やネバダ州、カンザス州など全16州で試験栽培を行なったものとされていますが、商業栽培は一切認められていないものです。米国農務省は、このGM小麦がオレゴン州の農場で生育していた理由について把握できておらず、どの程度、広がっているかも分からない状態です。つまり、試験栽培が行なわれた他州においても、問題のGM小麦が生育している可能性は否定できません。もし米国内でGM小麦が気づかれないままに広がっているとすれば、それはGM小麦の試験栽培における管理の不適切さを推認させるものです。すでに日本をはじめ各国に輸出されて、私たちも知らずにGM小麦を食べている可能性があるということです。貴省におかれましては、未認可のGM作物の試験栽培や管理に対する米国各州における管理体制について、詳細に調査の上、国民に情報提供する義務と責任があります。

商業栽培終了から10年近くが経過しているにもかかわらず、一般の農場でGM小麦が見つかった理由や、拡散状況、拡散規模が明確になるまでは、オレゴン州産だけでなく、試験栽培が行なわれた他の15州も含め、アメリカ産小麦の輸入を全面禁止すべきです。

米国からの小麦輸入を全面停止するよう要請します。

以上


2013年6月4日

厚生労働大臣 田村憲久様

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠啓祐

特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
古賀真子
真下俊樹
山浦康明

アメリカ産小麦に関する要請書

米国のオレゴン州で未認可の遺伝子組み換え(GM)小麦が見つかりました。このGM小麦が日本国内で流通していないか、早急に調査することを求めるとともに、日本国内で流通しないよう、早急に輸入時のGM検査態勢を強化することを求めます。

今回見つかったGM小麦は、バイオ企業モンサント社が1998年から2005年までオレゴン州のほか、ワシントン州やネバダ州、カンザス州など全16州で試験栽培を行なったものとされていますが、商業栽培は一切認められていません。米国農務省は、このGM小麦がオレゴン州の農場で生育していた理由や、どの程度広がっているか、また米国内で流通しているかどうか、まったく把握していない状態です。このような状況においては、日本に輸出された可能性も否定できません。日本国内におけるGM小麦流通の有無を確かめるべく早急に調査していただくよう求めます。

また、農林水産省はオレゴン州産小麦の輸入停止を決めましたが、前述のように同州以外でも試験栽培が行なわれたことを考えると、オレゴン州産小麦以外にも問題のGM小麦が混入している可能性があります。日本国内にGM小麦が入ってこないよう、輸入時に行なわれているGM検査をより一層強化することを強く求めます。

以上