日本消費者連盟 | すこやかないのちを未来へ

【要請書】新型コロナウイルス対策に関する緊急要請(2020年4月14日)

 

2020日消連第2号
2020年4月14日

厚生労働大臣 加藤勝信様
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議委員各位

 

特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 天笠啓祐
共同代表 大野和興

 

新型コロナウイルス対策に関する緊急要請

 この間の政府による新型コロナウイルス対策には、市民の暮らしといのちを守る視点が欠如しています。私たちは市民の立場から、専門家会議での新型コロナウイルス対策の再検討と、市民の生命を守るための施策を求めます。

 

1、簡易検査キットを早急に導入し、早期診断に努めてください
新型コロナウイルスは症状が出ていなくても感染するほど感染力が強いとされています。少なくとも発熱や咳、味覚異常等を訴える患者は速やかに診断して、隔離等の感染防止措置を取る必要があると考えられますが、現在のようにPCR検査が限定的に実施されている状況では、水面下での感染拡大を許すことになっています。すでに海外で開発されている簡易検査キットを早急に導入し、インフルエンザと同様に疑わしいケースすべてを検査すれば、それを基にPCR検査を実施し、感染の状況をより正確に把握して、拡大防止策を取れると考えます。早期治療のためにも簡易検査キットによる早期診断を行なってください。また、健常者4日間、高齢者等2日間という自宅待機の案内を撤回して早期受診を勧めてください。

2、感染防止に有効なマスクの確保と有効活用を図ってください
マスクは感染拡大防止に一定の効果を果たしていると考えられますが、市中でのマスク不足は市民に大きな不安を与えており、現在の国内生産能力では市民が必要としているマスクの充当は望みえないと考えられます。また国が各戸に配布するガーゼマスクでは感染防止効果はかなり限定的であると考えられます。
ウイルスの遮蔽能力が一定程度ある不織布マスクについて、使い捨てでなく、洗濯や日光消毒等の手段で繰り返し使用する方法を国民に周知すべきと考えます。特に医療現場及び高齢者施設等に必要なマスクを早急に確保し、供給することを要望します。

3、診断と治療のリスクを低減してください
診断のために胸部CT撮影をしている例が多いようですが、新型コロナウイルスはPCR検査または簡易検査キットで診断されるもので、肺炎自体の診断は胸部単純レントゲン撮影と問診で十分ではないかと考えます。被ばく線量が2桁も高いCT撮影をする必要はなく、患者に必要以上の被ばくをさせないよう医療機関を指導してください。
治療薬の副作用について十分な評価検討を行なってください。治療薬は開発が急がれますが、薬害が起きることのないよう、万全を尽くしてください。アビガンは副作用を考慮して慎重に使用されるべきと考えます。
RNAウイルスである新型コロナウイルスは変異が早いことから、ワクチンの有効性には限界があると考えられます。いずれにしても当面の対策には役立ちません。副反応もあります。ワクチンを過信することなく、対策を検討いただくよう要望します。

4、すべての人を救う対策を要望します
路上生活者や生活困窮者は貧困な食生活等のために免疫力も低い可能性があり、感染によるリスクが高いと考えられますが、それにもかかわらず、例えばマスクの配布をとっても、路上生活者には配布されません。
また、コロナ不況を口実とした非正規・臨時・アルバイト雇用者の解雇が広がっています。これら人びとの多くは職を失うと同時に住む場所を失います。すでに多くの人びとがネットカフェや終夜営業の店で夜を明かす生活を余儀なくされていますが、緊急事態宣言による半強制的営業自粛によって、これらの人びとが路上に投げだされることになります。人が町から去り、飲食店が閉じられる中で、感染症に加え、飢餓が襲いかかります。
これら路上生活者・生活困窮者、職場や生活の場を追われた人たちに対しては、緊急避難のための居住場所、食事の提供を国の責任において行うと同時に、正規非正規を問わず、失業者に対し即時に雇用保険を適用し、受給期間も特別に延長することを求めます。
いのちの重さは同じです。厚生労働政策を所管される貴職におかれましては、こうした社会の底辺に十分な目配りをされて、すべての人が生存権をまっとうできる対策を講じられるよう要望するものです。

以上