日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
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【報告】「STOP!マイクロカプセル香害」8889筆の署名を提出(2024年1月30日)

 

杉浦陽子(香害をなくす連絡会事務局)

 

香害をなくす連絡会(事務局・日消連)、香害をなくす議員の会、カナリア・ネットワーク全国の3団体が初めて合同で取り組んだオンライン署名サイトchange.orgの 「STOP!マイクロカプセル香害」キャンペーン。昨年10月から開始し、1月15日までに、紙の署名を合わせて8889筆が集まりました。当初より提出先を、業界団体である日本石鹸洗剤工業会と、大手洗剤メーカーである花王、ライオン、P&Gジャパンの4カ所としました。

 

メーカーに対し要望を1つに絞る

今回の署名の狙いは、提出先を政府ではなくメーカーにしたこと、要望項目を1つに絞ったことです。香害をなくす連絡会は、2017年の活動開始以来、政府に対して香害問題解決に向けた提言をいくつもしてきました。5省庁連名による香りの自粛を求める啓発ポスターの作成など一定の成果は上がりましたが、政府はいまだ製品の安全性の調査や販売規制に及び腰です。そこで健康被害を生む製品を作りながら野放しにしているメーカーにこそ、被害の実態を伝え対応を求めようと取り組んだものです。

その際、本来は誰にとっても有害である柔軟剤や合成洗剤そのものの販売中止を求めたいところですが、この10年来の香害被害の拡大は、香りや抗菌・消臭成分などを長続きさせるマイクロカプセルなどの製造方法に問題があることは明白なので、それだけでもやめて欲しいと要望を絞って集めることにしたのです。

 

P&Gジャパンだけ受け取り拒否

1月22日に東京にある日本石鹸洗剤工業会、花王、ライオンを訪問し、23日に署名提出についての記者会見&院内集会、25日に神戸にあるP&Gジャパン訪問と決めました。22日には全国の香害をなくす議員の会(1月23日時点で121人)から10数人が参加し、用意した8889筆全員の名前とオンラインに書き込まれた声(匿名)をすべて印刷して、厚さ10センチメートルほどの束にして、それぞれに手渡しました。実は香害をなくす連絡会と香害をなくす議員の会から訪問の約束を取り付ける際、3メーカーともに日本石鹸洗剤工業に一任したい旨の連絡がありましたが、署名提出先を勝手に変更する訳にはいかないと伝えてありました。事前に安全性に責任のある部署の面会を求めましたが、3メーカーともに辞退したい連絡が入りました。それでも訪問したので受付で待機する形となり、結果、22日の3カ所は、総務やお客様窓口といった部署の人が受け取ってくれました。

25日のP&Gジャパンは、関西の議員中心に複数で訪問しましたが、招待状がないと受け取れなという1点張りで受け取ってもらえませんでした。そこで配達証明付きで社長宛に郵送することにしました。受け取った3カ所は社内に共有するとのことでしたので、引き続き要望に対する姿勢を確認していく予定です。

 

23日の記者会見&院内集会は、会場約60人、オンライン約110人と盛況でした。メディアからは朝日新聞、時事通信、共同通信、ヤフーニュースなど10社ほどの参加がありました。また国会議員も秘書含めて約10人ほどの参加がありました。当事者以外にわかりにくい香害の実態をメディアや議員にも理解していただき、今後さらに解決のために力を尽くしていきたいと思います。22、23日の模様は、ユープランが撮影したユーチューブでご覧いただけます。

 

1月22日

https://www.youtube.com/watch?v=LEng-LkteXA

1月23日

https://www.youtube.com/watch?v=djA-zb1B59E

 

1月23日の資料はこちら(※無断使用や流用はかたくお断りします)

表紙

取り組みの背景

香害をなくす連絡会の活動(くらしと協同2023冬号)

香り長続き製法(マイクロカプセル)とは?

兵庫県宝塚市アンケート

オンライ署名に寄せられたコメント(一部)

日消連の発行物 香害★シリーズ

リーフレット「知っていますか?香害」チラシ