人権侵害の悪法「新型インフルエンザ特措法」に反対を!

新型インフル特措法案の衆院可決に対する抗議と参議院での否決を求める緊急声明を出しました。

各方面から、「感染症対策に名を借り、国民の基本的人権、移動や集会の自由、言論・表現の自由を一方的に制限するなど、あまりに重大な問題を含んでいる」と指摘され法案の撤回が求められている新型インフルエンザ特措法に対して、緊急の反対声明を参議院議長に送付しました。

2012年4月6日

 

新型インフル特措法案の衆院可決に対する抗議と

参議院で否決を求める緊急声明

 

法案が前提とする被害想定は著しく過大であり、個々の対策も、その必要性及び効果は乏しく感染症対策としての常識を欠いています。法案の定める措置による人権の制限や、社会生活及び経済活動に与える影響、対策に要する人的・経済的負担の大きさなどを考えると、今回の非常識な法案が衆議院で可決されたことに、強く抗議し、「良識の府」であるべき参議院においては否決され、廃案となることを強く求めます。

 

 

2012年3月30日、衆議院本会議で、毒性と感染力の強い新型インフルエンザが大流行した際、国が「緊急事態」を宣言し、予防接種の対象者を定めることなどを盛り込んだ特別措置法案が可決されました。衆議院本会議では、最新の科学的な知見を踏まえ、被害想定が過大にならないようにするなどとした付帯決議をつけたうえで、民主党や自民党などの賛成多数で可決され、参議院に送られました。

この法案は、毒性と感染力の強い新型インフルエンザの流行に備えた国や地方自治体の取り組みなどを定めるものとして、新型インフルエンザが実際に発生した際には、国が対策本部を設置し、国民生活や経済に重大な影響を与えるおそれがある場合は、「緊急事態」を宣言するとしています。

また、対策本部が予防接種の対象者や接種の優先順位などを決めるほか、都道府県知事が強制的に学校を休校にしたり、集会や催し物の開催を制限できるとしています。

本法案は、すでに、日本弁護士連合会、日本ペンクラブをはじめ、多くの団体から、「感染症対策に名を借り、国民の基本的人権、移動や集会の自由、言論・表現の自由を一方的に制限するなど、あまりに重大な問題を含んでいる」と指摘され、「いたずらに危機感をあおり、危機管理対策のみを突出させた」として、法案の撤回が求められています。

日本消費者連盟とワクチントーク全国は、この法案についての意見募集(新型インフルエンザ対策のための法制のたたき台への意見)を2012年1月31日に提出しています。そのなかで、新型インフルエンザ行動計画について、現状の対策すら過剰であり、これ以上の改訂は不要、むしろ感染症を危機管理とする思想そのものから見直す必要があるとの意見をだしました。また、「危機想定」のもとでの過剰な規制や人権侵害を行わない対策こそ採るべきであること、莫大な公費負担による効果のないワクチンやタミフルの備蓄は中止すべきであることも提言しました。残念ながら、それらの意見は全く無視されました。

日本の2009年の新型インフルエンザ騒動への対応は、世界の専門家の間で無意味だとされていた”水際作戦”を強行し、冷静な議論を抑制し、意味のない停留措置で人権侵害を引き起こしました。医療現場の混乱や莫大な公費を投じた輸入ワクチンの大量余剰など、多くの問題を残しました。そのような、2009年の新型インフルエンザ対策に対する十分な検証と反省がなされないまま、見当はずれの対策と人権侵害のおそれのある本法律の制定は全くナンセンスとしかいいようがありません。

すでに、政府は平成23年度第4次補正予算で91億円ものプレパンデミックインフルエンザワクチンや抗インフルエンザ薬の備蓄を決め、平成24年度の予算としては、新型インフルエンザ対策費として、149億円もの対策費が計上されています。法案の成立後、平成25年度中に、全国民に行き渡る量のワクチンを製造できる体制の確立を目指すことにしているとされています。インフルエンザワクチンが社会防衛としての感染症対策に無効であることはわが国の歴史の示すところであり、個人の重症化予防効果についてすら疑問があります。プレパンデミックワクチンの有効性や副作用についての情報もなく、抗インフルエンザ薬の副作用や新型インフルエンザに対する有効性も明らかといえない状況で、ワクチン等の支出が決められていることには疑問があります。

新型インフルエンザという感染症に対して、検疫のための病院・宿泊施設等の強制使用(29条5項)、臨時医療施設開設のための土地の強制使用(49条2項)、特定物資の収用・保管命令(55条2項及び3項)、医療関係者に対する医療等を行うべきことの指示(31条3項)、指定公共機関に対する総合調整に基づく措置の実施の指示(33条1項)、多数の者が利用する施設の使用制限等の指示(45条3項)、緊急物資等の運送・配送の指示(54条3項)という強制力や強い拘束力を伴う広汎な人権制限が定められていますが、これらは、テロや戦争などの攻撃と同様の侵害事象としてとらえており、人権制限は過剰としかいいようがありません。また、有効性に疑問のあるワクチン等での対策も公費の無駄遣いとなると考えられます。

以上より、特定非営利活動法人日本消費者連盟とワクチントーク全国は、本法案が衆議院で可決されたことに、強く抗議し、「良識の府」であるべき参議院においては否決されることを強く求めます。

以上。

                            

         

特定非営利活動法人日本消費者連盟

共同代表 天笠 啓祐

古賀 真子

真下 俊樹

山浦 康明

ワクチントーク全国

事務局 青野 典子

母里 啓子

 

(連絡先) 特定非営利活動法人日本消費者連盟(古賀)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19 アーバンヒルズ早稲田207
℡03-5155-4765 fax03-5155-4767

 


(参考)

内閣官房新型インフルエンザ等対策室 あて

新型イ「ンフルエンザ対策のための法制のたたき台)」に対する意見

 

1.特定非営利活動法人日本消費者連盟 共同代表 古賀 真子

 

2.ワクチントーク全国 青野 典子 母里 啓子

                 

3.会社名/部署名 同上

 

4.連絡先 特定非営利活動法人日本消費者連盟(03-5155-4765)

 

5.意見                                          2012年1月31日

新型インフルエンザ対策のための法制のたたき台

平成24年1 月内閣官房新型インフルエンザ等対策室についての意見

 

特定非営利活動法人日本消費者連盟

古賀 真子

ワクチントーク全国

青野 典子

母里 啓子

一 結論

1「新型インフルエンザ対策行動計画」を改定して「1、病原性が高い新型インフルエンザの発生・流行に備え、医療、社会機能維持等の対策を強化、2、平成21年4月に発生した新型インフルエンザ対策の経験等を踏まえ、病原性・感染力の程度等に応じ、実施すべき対策を決定(行動計画に記載する対策から選択)する」という、方針1については現状の対策は過剰であり、これ以上の改訂は不要、むしろ感染症を危機管理とする思想そのものから見直す必要があると考えます。感染症から防禦するための対策より、今まさに問題となっている、発生した危機である原発問題の収束、補償について全力を挙げてとりくむべきであり、「危機想定」のもとに過剰な規制や人権侵害(精神的自由、経済的自由ともに)を行わない対策こそ採るべきであること、莫大な公費負担による効果のないワクチンやタミフルの備蓄は中止すべきであると考えます。この点は後日、当団体として政策提言をします。

2 仮に、現状の方針を維持し、行動計画を改定するとした場合(今回の意見募集に応えるという範囲において)には、2の「行動計画から病原性の低いものも選択的に適用することについて」反対します。

(意見)

2009年の新型インフルエンザ対策は病原性が低く、「新型インフルエンザ対策行動計画」を適用したことは誤っていたとの反省の下に、「新型インフルエンザ対策行動計画」を適用すべき「新型インフルエンザ」とはどのようなものを言うのか、緊急事態とはどのような場合をいうのかということを明確にしたうえで、「新型インフルエンザ対策行動計画」を改訂することを要望します。また、各論的に各対策については、過度に人権侵害の恐れのある項目について別に意見を付加します。なお、以下の意見は平成23年9月20日付新型インフルエンザ対策閣僚会議の報告書を参照したものであり、資料に関する解釈に誤りがあれば意見公開の際に指摘していただくことを要望します。

(理由)

2003年12月に香港で5歳の男児がトリインフルエンザに感染した時に人から人への感染が始まったとして世界中で騒ぎになりました。その後タイで同じく5歳の男児がトリインフルエンザで死亡したとされました。その後も単発的に感染が言われましたが大きな流行は起きていません。しかし、日本ではスペイン風邪の脅威を例にあげて新型インフルエンザ発生への恐怖が強調され、過剰な対策の必要性が強調されてきました。確かに、近年、東アジアを中心に鳥の間でH5 N1 亜型の高病原性鳥インフルエンザが流行しており、このウイルスが人に感染し、鳥インフルエンザ(H5N1)を引き起こし死亡する例も報告されています。日本でも鳥インフルエンザにより鶏が大量に死亡した例もあり、鳥インフルエンザ(H5N1)のウイルスが変異すること等により、人から人へ効率よく感染する能力を獲得して強い病原性を示す新型インフルエンザが発生することが懸念されていることは事実です。

2005 年(平成17 年)12 月、新型インフルエンザ対策を迅速かつ確実に講じるため、「世界保健機関(WHO)世界インフルエンザ事前対策計画)」に準じて、「新型インフルエンザ対策行動計画」(以下「行動計画」という。)を策定し、その後、数次にわたり部分的な改定を行い、2008 年(平成20 年)4 月には「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び検疫法の一部を改正する法律(平成20 年法律第30 号。)」が成立し、水際対策など新型インフルエンザ対策の強化が図られたことを受け、2009 年(平成21 年)2 月行動計画の抜本的な改定が行なわれました。

この行動計画は危機管理対策として、各省庁での横断的対策が求められることから、内閣官房新型インフルエンザ等対策室が置かれていることも縦割り行政の下では、一応妥当であると思いますが、そこで行われている、総合訓練等(http://www.cas.go.jp/jp/influenza/)は『見えない敵に対する危機を想定した防衛?対策』としてなら格別、「新型インフルエンザ」に対するものとしては大変奇異かつ無意味です。内閣官房新型インフルエンザ等対策室におかれましては、感染症とはなにか、うつる病気に対してどこまで対応することが世界基準から、また合理的な一般的な先進国国家として求められているのか、基軸の考え方を根本から見直していただきたいと思います。

 ことに、本当に高病原性の強毒化した新型インフルエンザに対するものであればまだしも、2009年の新型インフルエンザ対策は多くの問題(後述)を引き起こしたにも関わらず、

病原性が季節性並みであったこの新型インフルエンザ(A/H1N1)においても選択的に行動計画を適用するは、適用要件を明確にすること、そのためには、まず、なにをもって行動計画の対象となるインフルエンザであるかを明確にすることが必要です。

 

二趣旨及び新型インフルエンザ緊急事態への対応について

趣旨

新型インフルエンザの脅威から国民の生命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済の安定を確保するため、新法を制定。

新型インフルエンザ緊急事態への対応

1.緊急事態の宣言

国は、発生した新型インフルエンザが国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあり、かつ、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあるときは、区域及び期間を定め、新型インフルエンザ緊急事態を宣言。

(意見)

Ⅰ趣旨にある、新型インフルエンザの脅威としての新型インフルエンザとはなにか、緊急事態とはどのような場合をいうのか、まず、定義を明確にしてください。(新法の内容が明確に公開されていませんので、公開後あらためて意見を述べます。)

(理由)

本意見募集で法制のたたき台として新法制定のための法改正は「高病原性トリインフルエンザによる新型インフルエンザパンデミック相当のものであること」を明らかにすべきです。病原性の低いものには適用すべきではありません。感染症である以上、程度判断は時間的経過により適切な判断のもとに対応することが求められますがこの判断をだれがどのような方法で決定するかを明確にすべきです。2009年の豚由来の病原性の低いインフルエンザに対する対策については以下のような問題がありました。本法制たたき台における新型インフルエンザ及び緊急事態の定義をはっきりさせてください。

(理由の補足)

本法制のたたき台のもととなったと思われる、新型インフルエンザ行動計画によれば、2009年の新型インフルエンザについての総括は以下のようにされています。

2009 年(平成21 年)4 月、新型インフルエンザ(A/H1N1)がメキシコで確認され、世界的大流行となり、我が国でも発生後1 年余で約2 千万人が罹患したと推計されたが、入院患者数は約1.8 万人、死亡者数は203 人であり、死亡率は0.16(人口10 万対)と、諸外国と比較して低い水準にとどまった。

また、この対策実施を通じて、実際の現場での運用や病原性が低い場合の対応等について、多くの知見や教訓等が得られた。

他方で、病原性の高い新型インフルエンザ発生の可能性に変わりはなく、病原性が季節性並みであったこの新型インフルエンザ(A/H1N1)においても一時的・地域的に医療資源・物資のひっ迫なども見られ、病原性の高い新型インフルエンザが発生しまん延する場合に備え、対応できるよう十分な準備を進める必要がある。

このため、新型インフルエンザ(A/H1N1)対策の経験等も踏まえ、行動計画の更なる改定を行うこととしたものである。

 (理由の補足(1))

 2009年にとられた新型インフルエンザ対策の問題点

2009年、新型インフルエンザ対策をめぐり大きな混乱が起きました。新型インフルエンザは、半年前に流行が始まり終息に向かったオーストラリアや諸外国の例からみて、ブタ由来の弱毒性のものであることが日を追うごとに明らかになっていきましたが、国はH5N1型の致死率の高い高病原性鳥インフルエンザが、ヒトからヒトうつるウイルスに変異した場合を想定して作られた「新型インフルエンザ対策行動計画」を実施しました。検疫を強化して無意味な水際作戦を採り、渡航経験のない患者がでた高校は学校名を報道されたため心ない人権侵害や風評被害が起きました。

2009年4月北米で確認された直後から、世界で新型インフルエンザワクチン株の開発がおこなわれました。日本国内では7月から従来の季節性インフルエンザワクチン4000万人分に加えて、5400万回接種分の新型インフルエンザワクチンが生産された上、それでも必要な人に接種するには足りないとして、接種の優先順位が真剣に議論され、海外のワクチン7700万本分の輸入まで決定されました。(結局輸入が遅れ不要となり返品が大問題となりました)

莫大な国費が投じられた上、外国のワクチンメーカーの利益保護としか思えない特別措置法を制定したうえ、新たな臨時接種という枠組みを創設し、病原性の必ずしも強くない季節性のインフルエンザも臨時接種で行うこととなりました。

 新型インフルエンザ(A/H1N1)対策の検証結果は、2010 年(平成22 年)6 月、厚生労働省新型インフルエンザ(A/H1N1)対策総括会議報告書として取りまとめられました。

この法律改正は、国が「対象者及びその期日または期間を指定して、政令の定めるところにより、知事を通じて市町村に対して臨時予防接種をするよう指示することができる」とし、行政が接種を受けるよう「勧奨」するとしたこと、低所得者を除き、接種対象者から実費徴収を可能とすること、公的関与の程度を踏まえ「新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン接種事業」(二類定期接種(季節性インフルエンザ)並み)より給付水準を引き上げ(現行の臨時接種等と二類定期接種との中間の水準)としたものです。

国がワクチンの供給等について必要な措置を講ずること、5年間の時限措置として、政府が、新型インフルエンザワクチンの確保のため、特例承認を受けた製造販売業者と損失補償契約を締結できることなどが定められました。

この新たな臨時接種が終了した際に、定期接種に移行するか判断するとされていますが、今回の意見募集がこの間の奇妙な政策を是認したうえでなされないよう求めます。

 この程度の新型インフルエンザの流行を、危機管理として国費を濫費した上、予防接種法の改正にまで突き進むことは国益に反します。「新型インフルエンザ対策のための法制」は、2009年の流行レベルのものは対象でないとして初めて新法制をどうするかの議論が始まると考えます。

 

三Ⅱ 責務等、Ⅲ 行動計画等Ⅳ 新型インフルエンザ対策の実施に係る体制等

高病原性トリインフルエンザ新型であれば特に意見なし

 

四 2.緊急事態の措置に対する意見

 (1) 不要不急の外出の自粛の要請、学校、集会等の制限等の要請及び指示

1 患者がいる地域等での集会主催者、興行施設等の運営者に対して、活動自粛を要請。(厚生労働省)について

(意見)

スペイン風邪並みの強毒の新型インフルエンザ大流行(パンデミック)発生の場合(現在ではほとんど同様の状況の発生を想定できないと思いますが)、「集会の中止」はやむを得ない場合があると思いますが、集会の自由(憲法21条1項)の侵害とならないよう、自粛要請の要件を明確にすることを要請します。2009年の流行の際に、新型インフルエンザの流行などを根拠に集会を中止するよう有形無形の圧力があったことは記憶にあたらしいところです。

表現の自由は個人の人格形成にとって重要な権利である(自己実現の価値)とともに、言論活動によって国民が政治的意思決定に関与するという、民主政に資する重要な社会的価値(自己統治の価値)です。国民が自ら政治参加するために不可欠の前提となる権利であり、憲法上も最大限の尊重がみとめられるものです。これを制限するには憲法論上も必要最小限であることが要請されています。集会の自由は表現の自由の一形態として、判例上も、「集会は国民が意見や情報に接することにより事故の思想や人格を形成、発展させ、また、相互に意見や情報等を伝達、交流する場として必要であり、さらに対外的に意見を表明するために有効な手段であるから、憲法21条1項の保障する集会の自由は、民主主義社会における重要な基本的人権の1つとして特に尊重されなければならない(最大判平成4年7月1日)」とされています。

集会の自由を保障するために、中止する場合の制限は、人権を尊重し、必要最小限に、厳密な要件の下でのみ認められる」等の文言を明記して下さい。

興業施設の運営者にとっても、安易な中止は営業の自由(憲法22条)の侵害となります。要件を明確にして下さい。

2 都道府県等の要請に応じ、国備蓄の抗インフルエンザ薬(タミフル等)を配分。(厚生労働省)について

(意見)

抗インフルエンザウィルス薬等とはタミフルだけとは限りませんが、タミフルの効果についても問題があります。一番使用されているタミフルも、効果に疑問があり、中高生が神経障害を起こして飛び降り死亡した事例を忘れないでください。副作用だけでなく、「タミフルの使用で、インフルエンザの症状が21時間ほど早く収まる効果は確認されたものの、合併症や入院を防ぐというデータは見つからなかった」との信頼すべき報告がされています。報告書は『当初の症状を軽減する以外、タミフルの効果は依然として不明確』と結論、『副作用も過小報告されている可能性がある』と指摘した。」(「医学研究の信頼性を検証する国際研究グループ『コクラン共同計画』(本部・英国)」。新型インフルエンザに対する効果も不明なまま、タミフルは世界で広く使われ、特に日本は世界の約7割を消費しているといわれています。

各国が将来の新型インフルエンザの大流行を防ぐため備蓄を進めていますが、その有効性は限界があることから過度の備蓄を見直すべきです。タミフルだけでなく抗インフルエンザウィルス薬等が新型インフルエンザにどの程度の効果があるかも明らかでないのに世界の7割も消費・備蓄している日本の実態は疑問です。抗インフルエンザウィルス薬の効果、必要性を副作用の問題も含めて早急に検証し、その情報を公開して下さい。今後もこの政策を維持するということであれば、抗インフルエンザウィルス薬を日本がこれほど備蓄することの説明をしていただきたいと思います。世界的な衛生状態・経済状態の観点からの情報収集を行い、備蓄について再考することを求めます。

3 全国民に対するパンデミックワクチンの確保、接種開始。(厚生労働省)全国民に対するパンデミックワクチンの確保、接種開始。(厚生労働省)(注2)病原性が高い等の場合は、公費で集団接種することを基本として、対策本部で接種順位等を決定し、関係者の協力の下、接種を開始。※について

(意見と理由)

インフルエンザ予防接種に対する過度の期待は危険です。予防接種リサーチセンターの「インフルエンザガイドライン」には、インフルエンザの流行について、例年のインフルエンザにおいて流行の主流となるウイルス株の予測を行いワクチン株の選定を行うが、流行の規模に関する科学的予測は極めて困難である。新型インフルエンザ(パンデミックH1N12009)においても同様であり、2010/11シーズンにおける流行は予測されるところからワクチンの中にパンデミックH1N12009ウイルスはふくまれるようになったが、その規模がどのていどであるかは予測できない。しかし、多かれ少なかれ毎年インフルエンザの流行はあるので、それに対する備え、予防は必要である。

とされており、季節性同様、もしくはそれ以上にワクチンの効果、副作用等はあきらかではありません。

 仮に運よく、プレパンデミックワクチンやパンデミックワクチンが開発、使用される場合でも、ワクチン接種については本人の体調が良いときに、かかりつけの医療機関で実施するのが原則です。病気の害より、ワクチンの重篤な副作用被害が危惧されます。また、少なくとも、中学生以下の年齢の子どもたちに接種する場合には、保護者同伴が必要です。「接種が安全に行われるよう個別接種を基本とする。やむを得ない場合は法的位置づけ等について決定し、接種体制を構築したうえで集団的な接種を実施せざるを得ないこともある。」と変更していただきたいと思います。

 (7) 生活関連物資等の価格の安定

(意見と理由)

パニックを起こさないように、消費者庁に適切な権限を認め、対応することを求めます。過剰な病気の怖さの報道などにより、国民がパニック状態になることについて、マスコミ等の報道の自由に配慮しつつ、適切な情報を収集、公開する権限を消費者庁が責任をもって担うことを希望します。

2. 新型インフルエンザと同様の影響を持つ未知の新感染症にも適用。

(意見)

慎重であるべきです。いたずらにパニックを引き起こし、莫大な公費の無駄使いをした2009年の新型インフルエンザ対策の教訓を、まさに活かすべきです。

以上

(文責 古賀真子)