脱原発法案が国会提出されました  全国のみなさんの賛同を募っています

2012年9月7日、脱原発法案が国会提出されました。!
脱原発法制定全国ネットワークが超党派の国会議員に提案を求めてきた「脱原発基本法案」(全文後掲)が9月7日午前9時過ぎに衆議院事務総長に、13名の提出者、23名の提出会派と無所属議員を含む賛成者を得て提出されました。
同法案は、国策としての脱原発を宣言し、政府に対して、「遅くとも2020~25年までのできる限り早い時期」に脱原発を実現させるとし、最新の科学的知見に基づく災害防止基準に適合しなければ、原発の運転を認めないとして、再稼働にも厳しいハードルを課しています。
また、電力会社の発電事業と送電事業を分ける発送電分離、再生可能エネルギーの拡大、原発の立地地域や周辺の経済への影響に適切な対策を講じることも盛り込まれています。

脱原発法制定全国ネットワークは、原発をやめるべきだという私たち一人一人の判断を政治的な現実に転化していくためには、「国会における法律」がどうしても必要だという考えで行動してきました。秋以降の早い時期に衆議院の解散が実施され、総選挙が行われると予測されます。しかし、今後の原子力政策が大きな争点とされなければならないにもかかわらず、各政党、候補者の政策意思は明確ではありません。脱原発を実現するため、国の政策を決定する場での議員の意思を確認するには、明確な争点を提示する必要があります。議員候補者の真意をみきわめるために、今国会での提出にこだわり奔走し、このぎりぎりのタイミングで法案を提出したものです。
年限の明らかでない「脱原発依存」政策と脱原発時期を明記した法案に賛成を表明している政党・候補者を見分け、次の国会で脱原発政策を確実に実現するためのツールとして、ぜひ法案を広め活用してください。。

*脱原発法制定運動と再稼働反対のための活動は矛盾しない 全国で再稼働反対に取り組むことと、脱原発法制定に取り組むことは同じ目標のための活動です。
この法案が、2020年から2025年まで原発の稼働を認めているようにみえるために、この法案は再稼働を認める事とならないかという危惧の声がありますが、法案は再稼働絶対反対の立場に立っており、大飯3,4号機などの原発再稼働を容認するものではありません。私たちは、福島原発事故の事故原因を踏まえた安全対策も執られていないのに原発の再稼働をすることに強く反対し、すべての原発の再稼働を止めるために多くの人と行動してきました。
1989年から90年にかけて、高木仁三郎氏らのイニシアチブで350万の賛同署名を集めながら、国会提出にいたらなかった未完の意思が、ようやく本日実現したことになります。私たちは、ようやく国策としての脱原発を実現する画期的な市民議員立法案を国会の場に持ち込んだことになります。
今必要なことは、一つ一つの再稼働を止めるだけでなく、これまで54基もの原発の設置を許可し、運転を認めてきた国の政策を、法律によって明確に方向転換させることです。
日本が国として脱原発政策を選択し、廃炉や立地地域の産業復興などに国を挙げて取り組むためには、再稼働を止める声をあげることは重要ですが、政策決定まで持ち込むにはそれだけでは不十分です。政策の前提となる国会の多数による法律という形での決定を避けてとおることはできません。法律が今後の政策の在り方を決定づけていくことを踏まえた、超党派脱原発派議員に対する最大公約数の可能性ある調整の結果が今回の法案です。法案には個別の原発の再稼働は、最新の科学的知見に基づいて原子力規制委員会が定める技術上の基準に合格することが最低限の条件であることを明記していますが、このことは一日も早い脱原発を実現するための基本方針として、仮に再稼働等の議論がでたとしても、原子力規制委員会等への監視機能も果たしていくはずです。目標年限については議論のあるところですが、ドイツの脱原発法では最後の原発は2022年年末ですから、ドイツよりも完全廃炉が早く実現する可能性があります。脱原発法案提出、成立は初めの第一歩としてとても重要です。

私たちは、この法案を基にして、脱原発候補者、エセ脱原発候補者、原発推進候補者を明確に見分けることができると思います。今後の法律成立、脱原発政策のしるべとして今国会で提出できたことには大きな意義があります。次期国会での継続審議となりましたが、賛成議員を過半数とするよう、各方面に働きかけていくことが必要です。次は私たちが、総選挙で意思を表明していきましょう。
今回の法案提出は、とにかく今のタイミングを逃してはならないとの前提で、13名の提出者(新党「国民の生活が第一」、社民党、新党きずな、減税日本、新党改革、新党大地・真民主の六会派)によって、23名の提出会派と無所属議員(土肥隆一氏)を含む賛成者を得て「やっとの思いで」提出されました。衆議院ではさらに賛同する議員が43名、参議院では24名が賛同しており、賛成、賛同の議員の数は合計で103名です。その後も賛同の議員が増え続けています。この法案が完全なものではなく、より良い法律を成立させるためにも、私たち1人1人の行動が求められています。

脱原発全国ネットワークは、今後、ステッカー、脱原発法政治契約、運動マニュアルなど各地の脱原発運動がこの法律をツールとして活動する時の「パッケージ・ツール」を作り広めていくようです。賛同団体を募っていますので、ぜひご協力をお願いいたします!法案および、原発法制定全国ネットワークの連絡先は以下のところです。               (古賀 真子)
脱原発基本法案 
東日本大震災における原子力発電所の事故から学び取るべきものは何か。世界で唯一の原子爆弾の被爆国でありながら、虚構の安全神話の下で推進してきた我が国の電力政策の見直しが、その重要な課題であることは論をまたない。
原子力発電は、潜在的な危険性の高さにおいても、放射性廃棄物の処理においても、信頼性及び安全性が確保されたエネルギーではない。一旦事故が起これば 幾多の人々が故郷を追われ、働く場を失い、家族を引き裂かれるのみならず、周辺地域や国民経済に与える甚大な被害や人々の不安と恐怖を考えれば、むしろエ ネルギーとして、極めて脆(ぜい)弱なものであった。
原子力発電所において重大な事故が発生した場合に被害を受けるのは、原子力発電の利益を享受している現在の世代の人間にとどまらない。将来の世代の人間 も、その事故に起因する数々の危険にさらされる。また、事故が発生しなくても、いまだに放射性廃棄物の最終処理の道筋が確立しておらず、仮に確立できたと しても、十万年以上の長い管理が必要とされる。原子力発電所の事故がもたらす重大な影響を知った我々は、今こそ「脱原発」の意思決定をする責務がある。

一方、今後の我が国は、低炭素社会を目指すとともに経済の活力を維持することが不可欠である。省エネルギーを一層推進すること、再生可能エネルギー電気 を普及させること、発電方式等を高効率化すること、エネルギーの地産地消を促進すること等と併せ、原発立地地域の経済雇用対策も重要である。

このような状況に鑑み、原子力発電を利用しなくなることに伴う各般の課題への適確な対応を図りつつ、原子力発電を利用せずに電気を安定的に供給する体制を早期に確立することは緊要な課題である。

ここに、我々は、国家として「脱原発」を明確にし、その確実な実現を図るため、この法律を制定する。
(目的)
第一条 この法律は、原子力発電所の事故による災害が発生した場合に国民の生命、身体又は財産に重大な危険が生ずること及び経済社会に及ぼす被害が甚大に なること、原子力発電の利用を継続した場合に使用済燃料(原子炉において燃料として使用された物質をいう。以下同じ。)の長期にわたる保存及び管理が一層 困難となること等に鑑み、脱原発について、基本理念を定め、国等の責務を明らかにするとともに、脱原発のための施策に関する基本的な計画について定めることにより、できる限り早期に脱原発の実現を図り、もって国民の生命、身体又は財産を守るとともに国民経済の安定を確保することを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において、「脱原発」とは、原子力発電を利用しなくなることに伴う各般の課題への適確な対応を図りつつ、原子力発電を利用せずに電気を安定的に供給する体制を確立することをいう。
2 この法律において、「再生可能エネルギー電気」とは、太陽光、風力等の再生可能エネルギー源を変換して得られる電気をいう。

(基本理念)
第三条 脱原発は、遅くとも、平成三十二年から平成三十七年までのできる限り早い三月十一日までに実現されなければならない。

2 脱原発を実現するに当たっては、電気の安定的な供給に支障が生ずることとならないよう、かつ、二酸化炭素の排出量の増加ができる限り抑制されるよう、 省エネルギー(エネルギーの使用の合理化をいう。以下同じ。)が一層推進されるとともに、再生可能エネルギー電気及び天然ガスを熱源として得られる電気の 利用の拡大が図られるものとする。

3 脱原発を実現するに当たって生ずる原子力発電所が立地している地域及びその周辺地域の経済への影響については、その発生が国の政策の転換に伴うものであることを踏まえ、適切な対策が講じられるものとする。

4 脱原発を実現するに際し、発電の用に供する原子炉は、その運転を廃止するまでの間においても、最新の科学的知見に基づいて定められる原子炉等による災 害の防止のための基準に適合していると認められた後でなければ、運転(運転の再開を含む。)をしてはならないものとする。

(国の責務)
第四条 国は、前条の基本理念にのっとり、脱原発を実現するための施策を総合的に策定し、脱原発を実現するため、省エネルギーの推進並びに再生可能エネル ギー電気及び天然ガスを熱源として得られる電気の利用の拡大のために必要な政策を推進するとともに、脱原発を実現するに当たって生じ得る原子力発電所を設 置している電気事業者等(以下「原子力電気事業者等」という。)の損失に適切に対処する責務を有する。

2 国は、前条の基本理念にのっとり、脱原発を実現するに当たって原子力発電所が立地している地域及びその周辺地域における雇用状況の悪化等の問題が生じないよう、エネルギー産業における雇用機会の拡大のための措置を含め、十分な雇用対策を講ずる責務を有する。

(地方公共団体の責務)
第五条 地方公共団体は、第三条の基本理念にのっとり、国の施策を当該地域において実施するために必要な施策を推進する責務を有する。

(原子力電気事業者等の責務)
第六条 原子力電気事業者等は、第三条の基本理念にのっとり、第八条第一項に規定する脱原発基本計画に基づいて、脱原発を推進する責務を有する。

(法制上の措置等)
第七条 国は、この法律の目的を達成するため、必要な関係法令の制定又は改廃を行わなければならない。

2 政府は、この法律の目的を達成するため、必要な財政上の措置その他の措置を講じなければならない。
(脱原発基本計画)

第八条 政府は、脱原発を計画的に推進するため、脱原発のための施策に関する基本的な計画(以下「脱原発基本計画」という。)を定めなければならない。

2 脱原発基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 発電の用に供する原子炉の運転の廃止に関する事項
二 電気の安定供給を維持し、及び電気料金の高騰を防ぐために必要な措置(省エネルギーの推進及び化石燃料の適切な調達を含む。)に関する事項
三 再生可能エネルギー電気及び天然ガスを熱源として得られる電気の利用の拡大並びにエネルギー源の効率的な利用に関する事項
四 発電に係る事業と変電、送電及び配電に係る事業との分離等の実施に関する事項
五 発電、変電、送電又は配電の用に供する施設によって構成される電力系統の強化等の電気の供給に係る体制の改革に関する事項
六 発電の用に供する原子炉の運転の廃止を促進するための原子力電気事業者等への支援その他脱原発を実現するに当たって生じ得る原子力電気事業者等の損失への対処に関する事項
七 原子力発電所が立地している地域及びその周辺地域における雇用機会の創出及び地域経済の健全な発展に関する事項
八 使用済燃料の保存及び管理の進め方に関する事項
九 発電の用に供する原子炉の廃止に関連する放射性物質により汚染された廃棄物の処理、放射性物質による環境の汚染への対処、原子炉において燃料として使用される物質の防護等のための措置に関する事項
十 発電の用に供する原子炉の廃止及び前号に掲げる事項に係る原子力に関連する技術並びにその研究水準の向上並びにそのための人材の確保に関する事項
十一 その他脱原発の実現に関し必要な措置に関する事項

3 内閣総理大臣は、脱原発基本計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の規定により脱原発基本計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては、当該行政機関)と協議するものとする。

5 原子力規制委員会は、前項の規定により内閣総理大臣に協議を求められたときは、必要な協力を行わなければならない。

6 内閣総理大臣は、第三項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、脱原発基本計画を公表しなければならない。

7 第三項から前項までの規定は、脱原発基本計画の変更について準用する。

(年次報告)
第九条 政府は、毎年、国会に、脱原発基本計画の実施の状況に関する報告書を提出しなければならない。

附 則
この法律は、公布の日から施行する。

理由
できる限り早期に脱原発の実現を図り、国民の生命、身体または財産を守るとともに、国民経済の安定を確保するために、脱原発について、基本理念を定め、国等の責務を明らかにするとともに、脱原発のための背作に関する基本的な計画について定める必要がある。これが法律案を提出する理由である。


脱原発法制定に向けて「脱原発法制定全国ネットワーク」

 賛同のお願い

「脱原発法制定全国ネットワーク」は、今や国民的意思である原発ゼロ、再稼働反対の意思を国の政策として実現させるために、脱原発法の制定を呼びかけ、行動する市民団体です。2012年8月22日に立ち上げ、衆参与野党の国会議員に対して、脱原発法の必要性、重要性を訴えてまいりました。97には「脱原発基本法案」を議員立法として衆議院に提出し、継続審議とすることができました。しかし、成立するまでにはまだまだ大きな壁があります。

次の衆議院選挙で脱原発の是非が大きな争点となることは必至です。脱原発政策を確実に実現するためは、議員候補者にこの脱原発法案への賛否表明をしてもらうことで、有権者がだれに投票したいかを手助けするツールとなると考えています。

今必要なことは、一つ一つの原発の再稼働を止めるだけでなく、これまで54基もの原発の設置を許可し、運転を認めてきた国の政策を、法律によって明確に方向転換することです。全国各地において、市民や地元選出の国会議員に、この法案についての理解を求めるための活動をしていきたいと思います。各地で市民集会を開き、この法案に賛成することを約束した議員(候補者)にはポスターなどに「脱原発法をつくろう」のステッカーを貼っていただくことなども考えています。

3.11以降、日本全国で脱原発のデモが広がり、多くの人が集まっています。脱原発のためには、デモをはじめ、署名、訴訟、株主運動、ロビーイング、発言など様々な活動があります。脱原発への道のりは市民があらゆる知恵を出し合って進めていかなければなりません。

一日も早い原発ゼロへの行程をみなさまとともに進んでいきたいと思います。「脱原発法」実現に向けて活動を広げていくために、賛同団体・個人を募っております。 みなさまのご協力を心よりお願いします。

 

代表世話人

河合弘之(脱原発弁護団全国連絡会)    鮎川ゆりか(千葉商科大学教授)

飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)  上原公子(元国立市長)

内橋克人(経済評論家)                宇都宮健児(前日弁連会長)

大林ミカ(環境活動家)             小野寺利孝(福島原発被害弁護団共同代表)

大江健三郎(作家)            鎌田慧(作家)

川野浩一(原水爆禁止日本国民会議議長)                木村結(脱原発・東電株主運動)

坂本龍一(音楽家)                                       桜井勝延(南相馬市長)

瀬戸内寂聴(作家)                                     伴英幸(原子力資料情報室)

三上元(湖西市長)                    満田夏花(FoE Japan)

武藤類子(喫茶店経営)                村上達也(東海村村長)

村田光平(元スイス大使)              吉原毅(城南信用金庫理事長)

【事務局】

事務局長 海度雄一                  事務局次長 只野靖

呼びかけ団体

原子力資料情報室                               原水爆禁止日本国民会議

脱原発弁護団全国連絡会       フォーラム平和・人権・環境

日本消費者連盟           ふぇみん婦人民主クラブ

日本環境法律家連盟

 

脱原発法制定全国ネットワーク

連絡先(事務局)

○ さくら共同法律事務所 (代表世話人 河合 弘之)

TEL:03-5511-4386(事務局) 03-5511-4400(さくら共同代表)

FAX:03-5511-4411

○ 東京共同法律事務所 (事務局長 海渡 雄一・事務局次長 只野 靖)

TEL:03-3341-3133 FAX:03-3355-0445

Email:datsugenpatuhounet@gmail.com  ブログ: http://datsugenpatuhounet.blog.fc2.com/

賛同費  団体 一口 2000円  個人 一口 1000円

郵便振替口座 00140-0-282496 「脱原発フォーラム」


 

原発法制定全国ネットワークの連絡先(事務局)
○ さくら共同法律事務所 (代表世話人 河合 弘之)
TEL:03-5511-4386(事務局) 03-5511-4400(さくら共同代表)
FAX:03-5511-4411
○ 東京共同法律事務所 (事務局長 海渡 雄一・事務局次長 只野 靖)
TEL:03-3341-3133 FAX:03-3355-0445
郵便振替口座 00140-0-282496「脱原発フォーラム」
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