日本消費者連盟 | すこやかないのちを未来へ

私たちの1票、どの党なら任せられる?:選挙の前に政策チェック 政党アンケート調査回答

総選挙の選挙戦が始まりました。政治は、私たちの暮らしと直結しています。今年はとくに消費税率引き上げという、消費者を直撃する大きな決定がありました。私たちは、その消費税を含めて、とくに大切だと思われる5つのテーマに絞り、政党へのアンケート調査を行ないました。質問は、原発、TPP、食品表示、消費税、防衛・外交というように、いずれも現在、もっとも論争となっているテーマであり、直接私たちの暮らしに直結するものです。私たちはどの政党にこれからの日本をゆだねたらよいのか、その判断となる素材を提供するために行なった調査です。読者の皆様の参考になればと思っております。

各政党には、それぞれのテーマで大枠の政策に加えて、原発では、脱原発基本法案や核廃棄物の処理について尋ねるなど個別具体的なテーマでも質問しました。食品表示では、加工食品の原料原産地表示や遺伝子組み換え食品や食品添加物の表示に関しても尋ねました。外交・防衛問題ではオスプレイ配置について尋ねました。答の掲載は、返事が到着した順番で、回答として書かれたままです。答がなかった政党への判断を含めて、選挙の際には、この結果を参考にして下さい。【消費者リポート」1522号(2012.11.21)より】

(共同代表・天笠 啓祐)

政党アンケート:質問と回答

原発 TPP 食品表示 消費税増税 外交・防衛
質問 原子力発電はこれからどうあるべきと考えていますか? 脱原発に賛成ですか反対ですか? その理由は何ですか? 賛成の場合には「脱原発基本法案」(9月7日衆議院提出)を支持されますか? 核廃棄物の処理についてどうお考えですか? TPP への日本の参加をどう考えますか? 日本のTPP への参加に賛成ですか反対ですか。その理由は何ですか? 食品表示制度をどう考えますか? 加工食品の原料原産地の表示拡大、遺伝子組み換え食品の表示の厳格化、食品添加物の表示方法の厳格化などについて賛成ですか反対ですか? その理由は何ですか? 消費税増税についてどう考えますか? 消費税の増税に賛成ですか反対ですか? その理由は何ですか? 税と社会保障の一体改革をどうお考えですか? 日本の外交・防衛問題についてどう考えますか? オスプレイ配備に賛成ですか反対ですか? その理由は何ですか?
社会民主党 原発は再稼動させず、一定の期限までに段階的に廃炉とすべきと考えます。原発は事故のリスクが巨大で、将来世代に「核のゴミ」を残します。現存する廃棄物は再処理を行なわず、当分の間は陸上で乾式貯蔵すべきです。社民党は脱原発基本法の提案者であり法案に賛成です。 反対。米国企業優位のルールが強制され、24分野もの市場開放の悪影響は農林水産業をはじめ国の隅々にまで及びます。安い輸入商品の氾濫はデフレや賃金低下を加速させ、国民生活や、中小企業に大打撃を与え経済が縮小するおそれがあります。国を壊すTPP参加は断じて認められません。 加工食品の原料原産地表示拡大、遺伝子組み換え食品表示及び食品添加物の表示方法の厳格化にはいずれも賛成。すべての飲食料品に流通経路を明確にする「トレーサビリティ制度」と併せて、食の安全を確保し、消費者の安心と商品選択権の確保・向上を図るため早急に実現すべきです。 消費税増税には反対。公約違反であり、不公平税制の是正もなく、低所得者ほど重い負担となり、生活や家計を破壊し、中小零細事業者に大きな影響を与えるからです。逆進性対策もはっきりしていません。社会保障の充実は口実で、社会保障の切り捨てとの一体改悪になってしまいました。 防衛力は最小限にとどめ、平和憲法の理念に基づく外交・防衛政策の実現を目指します。日米軍事関係への過度の依存から、多国間の集団安全保障体制の構築に向けた取組みに軸足を移します。米軍の運用の都合を沖縄県民の不安の声より優先するオスプレイの普天間配備に反対です。 
公明党  原発ゼロを目指し、新規着工を認めません。40年運転制限制を厳格に適用すれば40年後にはゼロですが、前倒しに全力を注ぎます。使用済み核燃料は、直接処分への転換を含め、見直しを検討。遅くとも2025年までに脱原発をする脱原発基本法案には現段階では賛成し難いと考えます。 様々な分野で課題が指摘されており、日本に大きな影響を及ぼします。各課題に対し十分な答えが示されていない中で、拙速に参加を決めることには反対です。TPPを議論する場として国会に特別委員会を設置し、通商交渉に関し国会が関与する法的な手続きを制定すべきと考えます。 加工食品の原料原産地表示、遺伝子組み換え食品の明示、食品添加物の適切な表示、食物アレルギーのアレルゲンとなる原材料含有の表示など、できるだけ消費者に分かりやすい表示のあり方をめざして、必要な法改正も含めて検討しています。 少子高齢化が進む中で、年金、医療、介護、子育ての社会保障制度を安定させ持続可能なものとしていくため消費税増税を含む社会保障と税の一体改革は必要です。ただし増税に際しては、着実な経済成長、社会保障制度改革の具体化、逆進性を緩和する低所得者対策の実行が不可欠です。 沖縄県の理解の得られない配備は反対。安全面で地元の理解を得られない限り、配備、運用すべきではないと主張してきました。強行配備に沖縄は強く反発しており、政府はオスプレイの安全は十分確認したとしているが、県民の不安を払拭するための努力が十分でないと考えます。
原発 TPP 食品表示 消費税増税 外交・防衛
日本共産党 脱原発に賛成。即時原発ゼロに。時間・空間的、社会的に被害が広がり続ける原発事故は二度と起こせません。法案は期限が2025年の表現があります。即時ゼロの願いを踏まえ原発ゼロの共同を広げる立場で臨みます。核燃料サイクルから撤退し、英知を集め、処分方法の研究体制を確立します。 反対。関税の前面撤廃で国内の食料生産や地域経済に壊滅的打撃を与え、「非関税障壁の撤廃」の名で、食品安全の規制緩和や、国民皆保険制度を破壊する混合診療の拡大など、国民の安全や生活を守る制度が改悪されます。しかも交渉内容を妥結後4年まで非公表にする悪質ぶりです。 表示拡大に賛成。原料のグローバル化や加工食品の増加が進むもとで、消費者の「知る権利」を保障するため、食品安全のための正確な情報を「消費者のための表示」として充実させる考え方にたって、食品表示制度を改革することが必要です。TPPへの参加で後退することがあってはなりません。 消費税増税に反対。国民生活を直撃し、景気を悪化させ、経済も財政も破壊します。民自公「3党合意」による「一体改革」は、増税とともに社会保障を削減しようとしています。ムダ削減と、応能負担原則を徹底して社会保障の財源を確保します。まず大企業と富裕層への行き過ぎた減税を見直します。 アメリカいいなりから、憲法9条を生かす自主・自立の平和外交へ転換。尖閣諸島、竹島、千島の領有の根拠を明示し、冷静な外交交渉で解決します。侵略戦争と植民地支配の反省こそ解決の土台です。沖縄県民の総意を踏みにじるオスプレイ配備、全国各地の低空飛行訓練は許せません。
緑の党 福島原発事故を踏まえ、脱原発以外に選択肢はない。省エネと再生可能エネルギー拡大で電力は確保できるし、生活・社会の転換も必要。原発ゼロのための法制度は必要だが、脱原発基本法案で示された時期は遅すぎる。処理の解決策がない核廃棄物を産み出す政策は続けるべきではない。 反対。関税全廃と非関税障壁の撤廃により、農業だけでなく、地域経済と雇用、医療制度、労働規制、食品・環境基準など、生活や社会の安全性や公共性が失われる。多国籍企業の利益優先ではなく、国内・地域経済の持続可能な安定性・健全性確保のための施策こそ必要。 現行の制度は原産地や食品添加物・キャリーオーバーなどの表示が曖昧で、遺伝子組み換え食品表示の免除基準も甘く(日本は5%以下、EUは0・9%未満)、これらをクリアにし、消費者が安心して商品選択できる環境を整えるためにも厳格化が必要であり、賛成。 社会保障の拡充や逆進性解消策なき消費増税先行は認められず、反対。官僚の天下りや大型公共事業などムダを抜本的に削減し、法人税強化、所得税の累進性や資産課税の強化によって不公正な税制を改革し、公正な負担と充実した社会保障の構築により格差と貧困をなくすべき。 徹底的な軍縮と北東アジアの非核化をめざすとともに、経済協力や資源の共同管理と環境保全、歴史認識議論などを通して信頼関係と相互理解を深め、軍事同盟としての日米安保体制から脱却する必要がある。沖縄と本土の米軍基地の撤去が必要と考えており、オスプレイ配備にも反対。
原発 TPP 食品表示 消費税増税 外交・防衛
国民の生活が第一 脱原発は賛成で、先の国会では我が党が主導して、脱原発基本法案を提出しました。だから、当然法案を支持します。ただし、実施期限を我が党は10年後を目途としています。核廃棄物処理は、技術者等の育成・確保に尽力し、中長期の暫定保管方式等、中間的な解決案も含め対応します。 TPPは単なる自由貿易協定、経済協定ではなく、日本の仕組みを大きく変えてしまう異質な協定であることから、交渉参加には反対します。同時に、日本の国益にかなう経済連携は積極的に推進し、日本経済の活性化、世界の発展に寄与する環境を整備します。 適切な食品選択のための情報提供と食品を摂取する段階での安全性の確保において重要な問題と捉え、加工食品の原料原産地の表示拡大、遺伝子組み換え食品の表示の厳格化、食品添加物の表示方法の厳格化に賛成します。ただし、一定規模に満たない事業者には現実的な対応を行います。 デフレ不況下での消費税増税は、弱い立場の方々の暮らしを直撃するため反対です。まずは、行政のムダ使いを根絶、統治機構を変え、増税に頼らずに財政を確保します。さらに大胆な経済対策の継続的実施によって経済成長を図り、税収を増やして社会保障の充実につなげます。 オスプレイの配備は、その安全性や地元の人、国民の皆さまが心配する事実関係についての納得する説明がなく反対です。日本国民や沖縄の皆さまの声がアメリカ側に伝わっていないことが問題であり、対等の同盟国として主張すべきは主張する日米関係、本来の同盟関係を目指します。
自由民主党 今後原発への依存度が低減していくことはほぼ確実であり、原子力に依存しなくても良い経済・社会構造の確立を目指しますが、現時点で軽々に「脱原発」と申し上げられません。処理については、「全量再処理」の方針を継続することは事実上、極めて困難であると言わざるをえません。 TPPについては、国民の理解を得る為の情報が決定的に不足しており、政府の改善努力も全く見られません。わが党は、政府が交渉参加の条件に関する安易な妥協を繰り返さぬよう、「「聖域なき関税撤廃」を前提にするかぎり、交渉参加に反対する。」などの判断基準を示しています。 所管法律が多岐に渡るために、食品表示の項目が根拠法ごとに異なる現状は、消費者にその内容が分かりにくいため改善すべきです。ただ、多くの事項を記載すれば結果的に分かりやすさを損なうことにつながりかねないので、「何をどの程度表示」するのかは慎重に検討すべきです。  わが国の社会保障制度の現状及び見通し、財政の状況を考慮し、わが党は3年前の参議院選挙において消費税の引き上げについて公約しました。そして今回、前回総選挙のマニフェストで国民に約束していなかった民主党政権が提案してきたこともあり、三党協議を経て、賛成しました。 自らが自らの国を守る体制作りを早急に進めるため、海上保安庁や自衛隊の人員と予算を強化します。また、民主党政権で弱体化した日米同盟の信頼性の向上と連携強化に努めます。オスプレイの配備は、海兵隊の即応力を格段に高めます。日本の防衛力と抑止力の強化に必要です。
原発 TPP 食品表示 消費税増税 外交・防衛
民主党 あらゆる政策資源を投入し、飛躍的な再生可能エネルギーの導入を確実に実現し、2030年代に原発稼働ゼロを可能とします。まずは核燃料サイクル事業に対する国の責任を明らかにし、本質的な必要性、技術成立性、社会的受容性等を一から見直すべきであると考えます。 関係各国との協議を開始しており、各国が我が国に求めるものについて更なる情報収集に努め、十分な国民的議論を経た上で、あくまで国益の視点に立って、TPPについての結論を得ていくこととしたいと思います。 賛成。食品は、人の生命や健康を支える上で必要不可欠です。消費者の権利として、安全の確保、知ること即ち自主的かつ合理的な選択の機会を図る上で、事業者・生産者等から消費者への適切な情報提供は重要と考えます。 欧州債務危機に見られるような膨らむ財政赤字への対処、少子高齢化が進む中での社会保障施策の重点化・効率化・基盤の安定化のためには、安定的な財源の確保が急務であり、逆進性対策を十分に行いつつ、全世代で公平に分かち合う消費税による負担は必要だと思います。 オスプレイについては、地元のご懸念を重く受け止め、事故の原因究明を行い、日米間で事故の再発防止策・安全対策について合意することで、その安全性は十分確認できました。配備は、我が国の安全保障にとって大きな意味があり、引き続き地元の皆様に丁寧に説明していきます。
みんなの党 電力自由化と公正・公平な競争環境の整備等を進めることで、核燃料サイクルの経済的合理性を欠き、安全コストなども極めて高い原発は市場淘汰され、結果として脱原発となる。脱原発基本法案の方向性は概ね賛成だが、もっとしっかりとした法案の取りまとめも含め検討中である。 成長する新興国市場などを取り込むためにも、TPP交渉参加も含め、自由貿易・経済連携に係る交渉は進めるべきである。交渉にあたっては、各国が自国の国益を踏まえた例外項目を主張するのと同様、我国にとっての例外項目を主張するのは当然である。 自由競争を過度に阻害する厳格化には反対だが、安全安心の観点から、現在日本の安全基準のレベルをTPP参加により引き下げる必要はない。アメリカは「安全と認めた食品なら表示義務は不要」との立場だが、他方、豪・NZは反対の立場である事から、ともにアメリカに対し交渉すべき。 一貫して「増税の前にやるべきことがある」と主張してきた。デフレ脱却・名目4%成長の実現、保険料の取りっぱぐれや政府のヘソクリ取り崩しなどを行えば、増税は不要となる。こうした改革や社会保障の抜本的見直し先送りに国民負担ばかりを押しつけることは大きな誤りである。 政治の最大責務は、国民の生命・財産、国土を守ることにある。日米同盟を基軸に、政治主導で戦略的な外交・安全保障政策を展開すべきである。日本の安全保障を確保しつつ、沖縄の基地負担軽減、オスプレイ配備含め普天間基地を固定化させないよう、地元・米国と合意形成すべきである。

無回答 たちあがれ日本、新党日本、国民新党、新党改革、日本維新の会、新党大地・真民主党

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