日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも、人のいのちや健康を優先する世の中にしたいと活動しています。

消費者リポート 1520号 2012.10.21

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「メール版は早めに」と前回言いましたが、今号は送信担当の私がインドのCOP-MOP6に行っていたのと(その報告は次号で)、その後風邪でダウンしていた(いや〜しつこいです、インド風邪)のとで、ハードコピー版と同時配信になりました。お詫びします。▶食品安全委員会のBSE対策緩和発表。まさになし崩しですな。かつてBSE問題でEU市民の食品安全行政への不信が爆発したのにビビって、しばらくはアメリカの圧力に抵抗していた食品安全委員会ですが、「もうそろそろ潮時かな」とやおらアメリカさんのご意向を強行する姿勢。▶アメリカさんのご意向と言えば、10月20日の東京新聞が、野田政権が「2030年代に原発ゼロ」の閣議決定を回避した裏にアメリカからの圧力があったことを詳細に曝露しましたね(東京新聞カッコイイ!)。日本の原子力政策がアメリカの安全保障政策や原子力行政と密接につながっている、というかアメリカの世界戦略の中にガッチリ組み込まれているという構図がクッキリ。こういう事実を見せつけられると、市民運動側も「バックにアメリカがいるんじゃねえ…」と、策謀渦巻く国際政治の深淵の前に無力感に陥りがちになるかも知れません。しかし、アメリカ政府や業界とて万能無敵ではありません。彼らだって先の読めない世界の状況の中で勝ったり負けたりしながら何とかしのいでいるわけで(いつだったか、ある巨大多国籍企業が、グリーンピースのことを「巨大多国籍NGO」と呼んでいるのを見て笑ってしまいました)。アメリカには私たちと同じ志をもつ市民やNGOもたくさんいますし。「核」というものの根の深さが見えてきましたが、それだけに脱原発運動のやりがいもあるというものです。(共同代表・真下)

もくじ


  • 1・hot news 30ヶ月齢以下には検査も危険部位の除去も不要!?:規制緩和を率先するプリオン専門調査会にNO!
  • 2・news file 新しい予防接種の問題 ❷:子宮頸がんは、ワクチンより適切な予防法がある
  • 3・news file 第7回GMOフリーゾーン欧州会議報告:遺伝子組み換え作物を阻止するために33ヶ国が参集
  • 4・focus 低線量内部被曝が深刻な理由:原発事故で放出された人工放射性物質と自然界にある放射性物質の危険性は段違い
  • 7・column 白いコオロギの話
  • 8・【連載】日の出町エコセメント化施設の問題点①どこがエコなの?:放射能汚染された有毒化学物質がセメントに!