新しい3ワクチンを定期接種とする予防接種法改正案が国会に提出!

2013年3月1日に、新3ワクチンを定期接種とする予防接種法改正案が国会に提出されました。この3ワクチンはいずれも外国製のワクチンで、法定受託事務として2010年11月から自治体が事業接種をしていたものを、2013年4月1日から予防接種法上の定期接種として位置づけ、自治体の自治事務として実施するというものです。

これらの新3ワクチンのうち、ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンについては同時接種による死亡が、子宮頸がんワクチンについては失神や意識喪失による外傷事故が問題となっています。

日本消費者連盟では2012年に12月7日に、日本脳炎ワクチンによる死亡事例や同時接種の問題について、厚生労働大臣や予防接種部会あてに公開質問状を提出していましたが、ようやく、2013年3月1日に厚生労働省の担当官と面談することができました。(後掲2)

この中で、同日、予防接種法案が国会に提出されてことを知り、3月4日に、廃案とする要請書を提出しました。私たちの考えのポイントは

1.   子宮頸がんワクチンは接種しない、させない。

2.   ヒブ・肺炎球菌の同時接種をさせない。

3.   接種相談、被害相談のための自治体の窓口体制を整える。

「必要な人に、必要なワクチンを」が原則です。必要なワクチンはなにか、十分な情報を得て、接種をする、しない権利が保障されることが大切です。受けたいワクチンは受けやすく、受けたくないワクチンについてのあらゆる強制は許されません。社会防衛のために法律により接種強制され、多くの被害を出してワクチンに慎重になってきた予防接種行政ですが、VPDの流れから一気にワクチンを接種することが当たり前とされてきています。水ぼうそうワクチンやおたふくかぜワクチンは任意接種のまま、なぜ外国製の新3ワクチンが定期接種なのかの疑問も説明されていません。加重な予防接種スケジュールによる免疫系統への影響や副作用発生も心配されます。

今回の法案には以下の要請文のような問題があります。

今後、国会要請を行い、法案の見直しを求めていきます。              (共同代表 古賀真子)


2013年3月4日

衆議院議長 伊吹 文明 様

参議院議長 平田 健二 様

厚生労働大臣 田村 憲久 様

  特定非営利活動法人日本消費者連盟

                              共同代表 天笠 啓祐

                古賀 真子

真下 俊樹

山浦 康明

 

                              ワクチントーク全国

                         事務局   青野 典子

                           栗原  敦

                               母里 啓子

 

要請文

 

新3ワクチンを定期接種とする予防接種法改正案の閣議決定に反対し、

廃案とすることを求めます

 

2013年3月1日、予防接種法改正案が閣議決定されました(法案*)同日、厚労省のHPに、法律案の概要、法律案要綱等が掲示されました。この改正案には以下のような問題があります。私たちは本法案に反対し、廃案とすることを求めます。

1 予防接種法改正案に反対する要旨

(1)法案改正の背景とされている、ワクチン・ギャップについての説明がなく、年少扶養控除等の廃止等の見直しをし、かつ現行より800億円超の地方交付税の追加負担をしてまで、新ワクチンを定期接種として行う意義が説明されていません。

(2)3疾病(Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症及びヒトパピローマウイルス感染症)の新ワクチンを定期接種とするべき十分な検証がなされていません。

(3)ヒブ、肺炎球菌ワクチンにかかる同時接種による死亡例についての検証が不十分なまま、実施要領(通知)で医師の裁量による同時接種を認めるとされており、接種事故が起きた場合の責任主体が示されておらず、安全な接種体制がとれるか疑問があります。

(4)子宮頸がんワクチンの接種による被害の異常な多さを無視して、努力義務を課した定期接種化は、圧倒的な説明不足として自治体、学校現場などでの混乱を避けられません。

(5)新規開発ワクチンについて、b類型として安易に導入されるおそれがあります。

(6)予防接種の政策決定、事後検証、副作用認定における利益相反人事等の解消が考慮されていません。

(7)国民の権利義務に関わる重要な改正でありながら、3月1日の閣議決定で審議に入ろうとしており、4月1日の施行を目指しているようですが、国民への意見募集もなく、行政手続きとしても違法の疑いがあります。

 

2 予防接種法改正案に反対する理由

(1)について

 本法律案は、法改正の背景として、第一に、「先進諸国と比べて公的に接種するワクチンの種類が少ない、いわゆるワクチン・ギャップの問題の解消や、予防接種 施策を総合的かつ継続的に評価・検討する仕組みの構築等のため、予防接種制度について幅広い見直しを行う必要がある。」とされています。

しかしながら、3疾病(Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症及びヒトパピローマウイルス感染症)ワクチン(以下新3ワクチン)は、2010年11月から毎年560億円以上の実質的な公費負担をしての「事業接種」が進められており、前段にいう、いわゆるワクチン・ギャップはすでに解消されています。 今回、法律改正して、自治体の負担を増加させ、国としても800億円もの増額をして行う必然性はみあたりません。この改正により、財源ねん出のために所得税・住民税の年少扶養控除の廃止、特定扶養控除の縮減を行うということは、ワクチン・ギャップ解消のために、真に必要な子育て支援が後退させられるおそれがあります。

 そもそも、日本でワクチン・ギャップがあるか否かは議論のあるところです。2009年のWHOの調査では、乳児死亡率がWHO加盟国193国中2番目の低さであり、ユニセフの世界子ども白書2010年でも5歳未満時の死亡率は1000人あたり4人と世界の中で圧倒的な低さです。ワクチンの効果を過小評価するものではありませんが、努力義務を課して、定期接種としてまで接種すべきものとは思えません。

(2)及び(3)について

新3ワクチンのうち、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンは日本での流行に関する十分な疫学調査がないまま、有用性が強調されて導入され、自治体において法定受託事務として、「事業接種」として進められてきましたが、多くの副作用の発生報告は見過ごすことができません。

医療機関の報告では2012年8月までに、ヒブワクチンで16人の死亡例を含む69例の重篤な副作用(製造販売業者報告では151例)が、小児肺炎球菌ワクチンでは14人の死亡を含む74例(製造販売業者報告では151例)の重篤な副作用報告があります。2011年には特に生後1年までの予防接種の増加により、同時接種を選択したために連続して発生した死亡報告があり、その調査ということで、「ワクチンと乳幼児突然死亡群の疫学調査」が始まりました。2013年1月の報告では、現段階でワクチンの接種歴を確認するには遺族から母子手帳を見せてもらうしか方法がないため、症例集めには相当な時間がかかるとされ、ワクチン接種歴の把握が困難という壁のため、調査が進んでおらず、同時接種への疑問は解消されていません。

2013年3月1日に私たちが説明をうけた、厚生労働省の担当官の方の説明によれば、定期接種化された場合、同時接種については、実施要領(通知)で、「医師が必要と認めた場合に」行うことができるとされており、副作用が発生した場合の責任等は自治事務として自治体が負うということですが、定期接種として新規に導入する以上、国の責任を明確化し、同時接種の要否、可否について医師には保護者に対する説明義務を課す等、医師の裁量権およびその限界を明確にする必要があります。 特に近時、出産直後の健診で予防接種スケジュールを示され、予防接種をしないことがネグレクトだとされ、予防接種をしないで病気にかかった場合は受診させないという医療現場の実態では、定期接種とすることについては、保護者の希望に添った制度設計がなされるよう、より慎重な議論がなされるべきです。

(2)及び(4)について

子宮頸がんワクチンについては、すでに、ワクチンのみでは予防できないこと、仮に感染しても必ずしもがん化するわけではないこと、中高生に接種しても有効期間は不明であること、すでに深刻な数の副作用報告がされていることなどから、定期接種とするどころか、一刻も早く中止すべきワクチンであると考えられます。私たち市民団体には、接種直後の失神による外科的外傷はもちろん、神経性の後遺障害のために副作用報告書にすら掲載されていない重篤な副作用による相談も寄せられています。

(5)について

今回の改正案では、二 対象疾病に関する事項として、「第2条2項で従来の一類疾病をA類疾病とし、対象疾病にHib感染症、小児の肺炎球菌感染症及びヒトパピローマウイルス感染症を追加することとし、同3項で 二類疾病をB類疾病とし、インフルエンザのほか、個人の発病又はその重症化を防止し、併せてこれによりそのまん延の予防に資するため特に予防接種を行う必要があると認められる疾病として政令で定める疾病を対象疾病とすること。」とし、ロタウイルスワクチンなどが政令事項で簡易に対象疾病ワクチンとして入れられることになっており、いたずらに対象ワクチンが拡大されることが危惧されますが、この点の説明もありません。

(6)について

ワクチン行政における、利益相反、政策決定における人事の透明性の改善策が示されていません。厚生科学審議会は予防接種についての、大臣諮問機関として、調査・審議し、厚生労働大臣の予防接種基本計画、個別予防接種推進指針を定めたり、変更に関する意見の聴取をされ、予防接種の適正な実施のために必要な措置を講ずるための諮問をうける審議会として重要な役割がありますが(13条、24条関連)予防接種にかかる、下部小委員会や部会の委員長、部会長は特定の人事が兼任により長期にわたっており、政策決定後の事後評価にあたる評価検討委員会、副作用の認定部会における政策決定と遂行、事後評価における透明性に問題があり、利益相反についても疑義が持たれるところです。

(7)について

これらすべて外国製の新3ワクチン導入に関しては、国民の健康を守るためだけではなかったとの事情も取りざたされており、定期接種として国が血税を使って、努力義務を課してまで行う必要があるワクチンかどうかは、ワクチンが本当に必要かどうかも含めた国民的議論が必要なところであり、予防接種法改正をして定期接種とすることは疑問があります。それにも拘わらず、法案についての意見募集がされないことは国民不在と言わざるを得ません。

以上

 (連絡先)  〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207

特定非営利活動法人日本消費者連盟(古賀)

           TEL 03-5155-4765   FAX 03-5155-4767


(参照1)

第183回国会(常会)提出法律案

(法案*)

予防接種法の一部を改正する法律案(平成25年3月1日提出)

 

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/183.html

 

健康局結核感染症課(内線 2375)

 

(参照2)

厚生労働省HP

子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン より

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/

 

最新の副作用情報の提供

(副作用報告書を審議する審議会)

平成24年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会及び第1回不活化ポリオワクチン予防接種後副反応検討会

平成24年度第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会(平成24年10月29日平成24年10月29日 17:00~19:00)の資料より

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002n1p8.html

 

 ・子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)の副反応報告状況について

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002n1p8-att/2r9852000002n1qp.pdf

・子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)の副反応報告状況について

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002n1p8-att/2r9852000002nd4k.pdf

・子宮頸がん予防ワクチン接種後の失神関連副反応について

(企業提出資料)

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002n1p8-att/2r9852000002nd4v.pdf

 

(参照3)

Hib(ヒブ)ワクチンの副反応報告状況について

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002n1p8-att/2r9852000002nd56.pdf

 

小児用肺炎球菌ワクチンの副反応報告状況について

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002n1p8-att/2r9852000002nd5h.pdf

 

(資料4)

ヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の死亡報告について 平成23年3月10日

今般、ヒブワクチン(販売名:アクトヒブ)を三種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳)と同時接種した事例において、接種7日後に死亡したとされる症例の報告がありましたので、情報提供いたします。

本報告のワクチン接種と死亡との因果関係は、報告医によれば評価不能とされており、現在詳細な調査を実施しています。

本報告についてのワクチン接種と死亡との因果関係の評価についても、次回に開催する医薬品等安全対策部会安全対策調査会と子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会の合同会議において合わせて検討を実施する予定です。

症例一覧

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014ac1-img/2r98520000014adi.pdf

*小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について

平成23年3月24日

医薬品等安全対策部会安全対策調査会子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000167mx-img/2r985200000167oe.pdf

 

平成23年3月29日

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種の再開について

小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンを含む同時接種後の死亡報告を受けての接種の一時的見合わせについて、3月24日(木)にとりまとめられた薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会「小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について」を踏まえ、4月1日から接種を再開することといたしました。

再開に当たり、適切な接種が行われるよう、別添のとおりリーフレット及びQ&Aを作成し、各都道府県等あて送付しましたので、情報提供いたします。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016yw1.html

 

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチン接種の 再開についてのQ&A

平成23年3月29日版

健康局結核感染症課 医薬食品局安全対策課    (下線、赤字は筆者)

問1

なぜ、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種を一時的に見合わせたのですか。

平成23年3月2日から4日までの間に、報告医によれば因果関係は評価不能又は不明とされていますが、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の死亡例が4例報告されました。また、その後に、3件の死亡例が報告されました。(これらの7例には、過去に生じた例を含みます。)

情報を収集し専門家による因果関係の評価等を実施するまでの間、念のため接種を一時的に見合わせることとし、3月4日から3月31日の間、接種を一時的に見合わせました。

※その後、平成23年4月1日から、接種を再開することとしています(【問2、3】を参照)

問2

どのような根拠に基づいて、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種が再開されたのでしょうか

3月24日の専門家の会議においては、今回の死亡例や、国内外の様々な情報を集めて検討が行われ、【問3】に示す理由から、安全性上の懸念はないとの評価がなされました。この評価に基づいて、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種を再開することとなりました。

問3

小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種は安全なのでしょうか。

これらのワクチンは、海外で広く用いられているワクチンであり、我が国でも発売以来それぞれ100万人から150万人程度の子供に接種されたと推定されています。

国内においても、接種後の死亡例について報告がありましたが、3月24日の専門家の会議においては、今回の死亡例や、国内外の様々な情報を集めて検討が行われ、以下のような理由から、安全性上の懸念はないとの評価がなされました。

・ 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種と一連の死亡との間に、現時点では、直接的な明確な因果関係は認められないと考えられる

・ 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種後の、国内での死亡報告の頻度については、諸外国で報告されているものと大きな違いはみられず、国内でのワクチン接種の安全性に特段の問題があるとは考えにくい

・ 国内外の調査研究によれば、これらのワクチンを含む複数のワクチンを同時に接種した場合、発熱や注射した部位の腫れなどの軽い副反応が増加するという報告もみられるが、重篤な副反応の増加は報告されていない

なお、一般に、予防接種にはある程度の割合で発熱や注射した部位の腫れなどの軽度な副反応が、極めてまれに重篤な副反応が発生することがあることから、接種に当たっては【問4】に示す点について注意をお願いします。

以下略

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016yw1-img/2r98520000016yxi.pdf

 


(後掲2)

                               2012年12月7日

厚生労働大臣

              三井 辨雄 様

 

厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会

日本脳炎に関する小委員会委員長

予防接種後副反応・健康状況検討会座長

感染症・予防接種審査分科会委員

加藤 達夫 様

 

                              ワクチントーク全国

                         事務局   青野 典子

                           栗原  敦

                               母里 啓子

                        特定非営利活動法人日本消費者連盟

                              共同代表 天笠 啓祐

                古賀 真子

真下 俊樹

山浦 康明

2011年度予防接種副反応報告書をうけ、

日本脳炎予防接種及び同時接種死亡例等についての公開質問状

冠省

 2012年10月19日、特定非営利活動法人日本消費者連盟とワクチントーク全国は、岐阜県での日本脳炎ワクチン接種による死亡事故をうけ、「乾燥組織培養日本脳炎ワクチン予防接種の死亡例について緊急に原因究明し、同ワクチンの副作用の詳細な公表と、定期接種の中止を求める申し入れ」を厚生労働大臣あてに提出しました。また、10月31日の第7回日本脳炎予防接種に関する小委員会での、「ただちに定期接種を中止する必要はない」との審議結果をうけ、11月1日には小委員会が専門家委員会としての諮問意見を具申されるに際して、厚生労働大臣と貴委員会あてに、積極的勧奨の差し控え者に対する積極的勧奨の中止等を要請しました。

12月6日に予防接種後副反応・健康状況調査検討会(座長加藤達夫氏)が開催され、2011年度の予防接種副反応報告書(案)の公表前検討がされましたが、その中で、日本脳炎副作用の重篤さと同時接種死亡による副作用発生状況が明らかにされました。

日本脳炎ワクチンの副反応報告数は146件で、即時性全身反応報告は8件、脳炎・脳症に分類される報告は9件で、急性脳炎・脳症が2件、けいれんを伴う急性散在性脳脊髄炎:ADEMが7件であり、1か月入院したものや、運動障害が残った者、子宮頸がんワクチンと同時接種をしてギランバレー症候群を発症し後遺障害があるものなど、いずれも看過しがたい重篤な副作用が発生しています(別紙)。

また、予防接種後健康状況調査集計報告書においても、乾燥組織培養日本脳炎ワクチンはADEM多発が問題となって変更されたマウス脳由来のワクチンよりも、発熱頻度が高いと報告されています。12年7月と10月の死亡例については、因果関係があいまいにされたまま接種継続が決められています。

次に、DPTワクチン接種による副反応報告では、死亡例5例中2例がヒブや肺炎球菌との同時接種、1例がBCGとの同時接種となっています。ヒブ、肺炎球菌との同時接種では神経障害や血小板減少性紫斑病が起きており、2010年2月3月の同時接種による複数死亡例が因果関係なしとされたことに対する疑念を生じさせる結果となっています。

2012年12月3日の報道によれば、厚労省は乳幼児突然死症候群について、予防接種との関連性についての疫学調査を始めるということですが、2011年の副反応後報告書でも同時接種による死亡が明らかにされています。2012年も同時接種後の死亡報告は23人中、単独接種による死亡者は5人とされており、18人は同時接種によるものであり、同時接種の安全性が問題とされるべきと考えます。同時接種による死亡例や重篤な副作用の発生は、生後6か月までに接種がすすめられている、新しいワクチン接種を無理にこなそうとすることに原因があると考えられます。ヒブや肺炎球菌については、日本では病気の罹患状況などの本格的な疫学調査はなく、その必要性についての十分な議論もないままに事業接種として莫大な公費負担により接種が推進されています。厚労省は日本小児科学会と協力して、乳幼児突然死症候群と診断された例を集め、接種との因果関係を分析するとされていますが、同時接種によることが死亡の原因である可能性が濃厚である以上、今後数年以上かかる調査を行う間に発生が危惧される同時接種による死亡や重篤な副作用被害を防止するために、まずは同時接種を中止すべきであると考えます。

2011年の副反応報告書と最近の副作用発生状況に鑑み、以下の点について、質問いたします。ご多忙の中恐縮ですが、12年12月20日までに文書にてご回答いただきますようお願い申し上げます。

 

 

1 12年11月1日にも申し入れをしましたが、乾燥組織培養(現行)日本脳炎ワクチンに切り替えた後の報告事例について予後を含め徹底的な調査を求めます。その前提として、集まった症例すべてについて、その保護者に対して、救済制度があること、申請の権利があることを確実に伝えて行われているかを確認しているかどうか教えてください。また、今回報告された症例について、副作用被害救済申請がされているか、審査・認定状況はどうかについて教えてください。

2 12年12月6日の予防接種後副反応・健康状況検討会では、資料である報告書が読み上げられたのみで委員からの発言や検討は一切ありませんでした。12年11月1日の申し入れで、2012年7月と10月の死亡例に加えて、乾燥組織培養(現行)日本脳炎ワクチンに切り替えたのちの副反応に関する評価検討をお願いしましたが、これらは今後どの審議会でいつ検討される予定であるのか教えてください。

3 乳幼児突然死症候群の疫学調査をすることより、同時接種を差し控え、同時接種死亡例について重点的に調査検討することが喫緊の課題ではないかと思います。同時接種は「医師が必要と認めた場合」に限定したはずですが、実際に「必要と認めた場合」とは、どのような場合を想定したのか、また現実に行なわれた同時接種でどのように判断されたか調査とその結果について教えてください。今回の副反応報告書にある同時接種事例についてはどのように考えられますか。同時接種中止の通知等をだすべきではありませんか。

4 加藤達夫氏は、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会の部会長、日本脳炎に関する小委員会委員長、予防接種後副反応・健康状況検討会座長、感染症・予防接種審査分科会(副作用被害認定審査会)委員を兼任されています。予防制度を検討する審議会は、どのような予防接種をするべきかを決定遂行するための、制度のコア部分です。推進と規制を一手に引き受けている「時代錯誤」的なシステムであり、薬害エイズ事件後に、医政局と医薬安全局に分割したことを考えると「時代錯誤、逆行」といえます。ワクチンの政策決定の最大の諮問機関や安全評価、副反応等の評価審議、被害救済認定に関する審議会の長がすべて同一人であることについて、利益相反等防止措置をどのようにされているのか教えてください。

 

 (連絡先)  〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207

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