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▶市民運動でよく「国際連帯」って言いますが、実体は何なんでしょうか? 各国で同じ問題に取り組んでいるNGOが集まって会議をする、外国から活動家を呼んで話を聞く、途上国の市民団体に寄付する…といったものが大体の相場のようですが、苦労して疲れて終わったあとに、いつも一抹の空しさを感じるのは私だけでしょうか。 ▶EUがネオニコチノイドの使用規制に踏み切りました(本号4-5面)。夜7時のNHKニュースでこのビッグニュースを視て、EUでネオニコ問題に長年取り組んできた知り合いに「ヤッタね」とお祝いのメールを送ったところ、「EUではここまでしか出来なかったけど、これを足掛かりに日本でこれを超える規制を勝ち取ってほしい。そうなればEUだけでなく世界のミツバチが助かるから」という返事が返ってきました。▶そうなんですよね。これこそ国際連帯なんですね。一国の中で、自分たちの問題を解決しようと苦労して闘って獲得したものは、自分の国にとどまらず世界全体の役に立つ。「EUで規制しているのに、何で日本はしないのよ? 日本のハチは特別だとでもいうの?」とか「日本で禁止されたのにウチの国は野放し。同じヒトの健康被害なのにオカシいじゃん」とか…。日本の運動が国内で獲得したことは世界が見ている。その成果は玉突き式にどんどん世界に拡がっていく(もちろんその逆も)——これこそが本当の「国際連帯」じゃないんでしょうか。▶ちなみに、これと真逆のことをしようというのがTPP。各国で運動が高いレベルに押し上げてきたものを、いちばん低い国のレベルへ引き下げて国際標準にしようというんですから(本号8面)。(共同代表・真下)
もくじ
- 1・hot news 日韓で考えよう遺伝子組み換え作物:MOP7 in 韓国プレ企画
- 2・news file 高濃度廃棄物焼却実験炉が稼働9日目に爆発! ——福島県鮫川村の焼却炉問題
- 2・news file 盗聴法改悪反対の声明にご協力を:2013年10月31日最終集約迫る
- 3・news file タクシー料金はどうなる?——消費者不在! 規制強化に後戻り
- 3・news file TPPであなたの生活はこう変わる:④ どうなる?学校給食——一般より厳しい安全基準や地場産物使用がゆるがされるかも
- 4・focus ミツバチ被害をなくそう:ネオニコチノイド系農薬の使用規制をめぐって
- 6・地域からの報告 ⑧鳥取青谷原発立地阻止運動のその後とウラン残土撤去運動
- 7・column 国境を越えた反グローバリゼーション運動を
- 8・hot news 国際NGOネットワークでTPP妥結を阻止しよう──第19 回TPPブルネイ会議:国際消費者機構のメンバーとして参加