日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも、人のいのちや健康を優先する世の中にしたいと活動しています。

【運営委員ブログ】戦争とトラウマ(2023年8月25日)

 

今年6月、日消連は総会記念国際シンポジウム「アジアの平和を求めて市民がつながろう」を開催し、台湾、韓国から平和運動や消費者運動に関わる方を招きました。私も半年ぶりに静岡から東京に上京しましたが、直接対話する大切さを実感する1日となりました。

韓国人ジュ・ヨンホさんは、シンポジウムのスピーチの後にギターを演奏し、平和の歌を歌いました。その時、私が思い起こしたのはロシアの作曲家ショスタコーヴィチでした。彼は1960年にドイツのドレスデンを訪れた後に、「ドレスデン弦楽四重奏曲第8番」を作曲しました。1945年の大空襲の惨禍を目の当たりにし、副題を「ファシズムと戦争の犠牲者に捧ぐ」としています。いつでもアーティストはトラウマを芸術に昇華する力を持っているのでしょう。

では、アーティストでない人々は、トラウマをどう扱うのでしょうか。今のウクライナ問題は、全ての戦争によるトラウマが行き場を失って生み出したものに思えて仕方ありません。戦争がトラウマを生み、トラウマが戦争を作る、エンドレスな悪循環を止めなくては行けません。

私の母国スウェーデンは、長く戦争に参加していませんが、最近ウクライナに武器を輸出しているというニュースを見ました。スウェーデンにはトラウマはないと思っていたのですが・・・。

 

(マーティン・フリッド)