日本消費者連盟
すこやかないのちを未来へ
企業や国家の利益よりも人のいのちや健康を優先する世の中に変えたいと活動しています。

【運営委員ブログ】「コメと野菜でつながる百姓と市民の会」カンパへのお礼(2021年4月15日)

 

『消費者リポート』3月号で日消連も参加している「コメと野菜でつながる百姓と市民の会」を紹介したところ、たくさんの方からカンパを送っていただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。この活動は、リポートでも書きましたように、コロナ禍で貧困に陥り、食べることに事欠く人たちが都市部に増えている状況に対し、コメや野菜をつくっている農民がモノを出し、その送料を町に住む有志が出そうということで、昨年春から取り組まれているものです。

この活動に取り組む中で、さまざまなことが見えてきました。それは、これまで普通にはわからなかったこの国の貧困の実相です。職を追われることで住む場所を失い、食べることさえできなくなる社会に、私たちはそれとは知らず生きている現実が、突きつけられました。都市だけでなく農村部でも、表れ方は違っても貧困が進んでいます。米価をはじめとする農産物価格は長期低落傾向に入り、地域経済の疲弊は地域社会の崩壊を招いています。

この事実は、日消連に活動のあり方にも示唆を与えています。「貧困と飢餓」は写し鏡なのだということです。まちの貧困とむらの貧困を包括的に捉えたことで、見えなかったことが見えてきます。平和、人権、民主主義という古いテーマが、新しく獲得しなければならない課題として蘇っています。

 

(大野和興)