2022日消連第4号
2022年6月28日
株式会社グリラス
代表取締役社⻑ 渡邉崇⼈様
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 亀山 亜土
共同代表 佐々木 ミヨ子
共同代表 マーティン・フリッド
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
代表 天笠 啓祐
ゲノム編集コオロギに関する公開質問状
私たちは食の安全・安心のために活動する消費者団体・市民団体です。
貴社はすでにコオロギを原料にした食品を幅広く製造・販売しています。また、ゲノム編集技術を用いたコオロギの開発も行っています。ゲノム編集技術は、当初考えられていたよりも深刻な問題点があることが次々と判明してきています。
そこで、貴社の製品およびコオロギのゲノム編集技術の応用について、以下質問いたします。ご回答は書面又はメールで7月12日までにお願いいたします。ご回答につきましては回答の有無を含め、団体のホームページ等で公開します。
記
<貴社の製品に関する質問>
1、2020年に良品計画は貴社のコオロギを使用したコオロギせんべいを販売しました。この際、良品計画はコオロギせんべいの原料はゲノム編集コオロギではないと表明しました。今後、良品計画にゲノム編集コオロギを提供する予定はありますか。
2、貴社オリジナル商品として都内のコンビニでプロテインバーとクッキーの販売を開始しましたが、これにゲノム編集コオロギを用いる予定はありますか。
3、コオロギ生産工場を徳島県美馬市に設置しましたが、今後、ゲノム編集コオロギを生産する予定はありますか。
4、ゲノム編集技術を用いてコオロギの脱皮ホルモンを制御し、過剰脱皮を促し巨大化させる遺伝子操作に取り組んでおり、さらに低アレルゲン・コオロギの開発にも乗り出していますが、今後さらに新たなゲノム編集コオロギの開発に取り組む予定はありますか。
5、食用コオロギとしては、国産コオロギとフタホシコオロギで開発を進めていますが、ゲノム編集コオロギもこの2種類で開発しますか。それともコオロギの種類を増やしたり、他の昆虫を用いたりする予定はありますか。
6、量産したコオロギは、主に飼料用として用いる予定ということですが、今後、食用と飼料用ではどちらに主力を置く予定ですか。
7、ゲノム編集技術を応用した食品の安全性について、どのように考えていますか。また、実際にどのように安全性を評価した上で市場化を図ろうと考えていますか。
8、コオロギの場合、工場や研究所から逃げ出す可能性が大きく、繁殖力も大きいため、生物多様性への影響は大きいといえます。具体的な漏出防止対策を教えてください。逃げ出した際の対策についてもお答えください。また、生物多様性への影響はどのように評価されますか。漏出対策や環境影響評価について、第三者の監査を受けていますか。
9、これまでは通常のコオロギを用いた食品の販売ですが、ゲノム編集コオロギを用いた際には、ゲノム編集についてどのように表示しますか。表示するとすれば、コオロギの出荷先に対してどのように徹底しますか。
<ゲノム編集技術に関する質問>
10、オフターゲットに関してはどのように調査していますか。
11、オフターゲットについての最終的な判断は、全ゲノム解析で行うしかありません。貴社は全ゲノム解析を行いますか。もし行わないのであれば、その理由を示してください。
12、もし全ゲノムを解析した場合、データ(遺伝子の変化とその評価)を公開する予定はありますか。もし公開しないのであれば、その理由を示してください。
13、オンターゲット上の染色体破砕について、どのように評価する予定ですか。もし評価しないのであれば、その理由を示してください。
14、エピジェネティックな異常に関して、どのように評価する予定ですか。もし評価しないのであれば、その理由を示してください。
15、モザイクに関して、どのように評価する予定ですか。もし評価しないのであれば、その理由を示してください。
以上