【正解】 3.生産地はわからない
「国内製造」は「国産」とは違います
「国内製造」を国産原料の表示と思われた方もいらしたのではないでしょうか?「小麦粉(国内製造)」という表示は、国内で製粉したことを示しているだけで、小麦の産地は分かりません。小麦の産地は安全性にも関わるので(下記参照)、私たちは小麦を使った製品は小麦の産地を表示することを求めています。
原料原産地がわからない原料原産地表示
食品の原料がどこで生産されたのかという表示(原料原産地表示)は、2022年4月に完全実施されました。すべての国産加工食品が対象で、「原料」とは一次原料(農畜産物)を指しているので、パンの場合は本来、小麦の原産地が表示されるべきです。しかし、中間加工原料(この場合は小麦粉)が主原料の場合は中間加工原料の製造地を表示すればよいことになってしまいました。
「小麦粉(国内製造)」などの表示では、消費者が本当に知りたい原料原産地がわかりません。消費者が知りたいことが分かりやすく表示される表示制度を実現しましょう。
実は安全とも関係のある原料原産地
私たちが市販のパン類を調べたところ、輸入小麦使用と思われる製品からは、発がん性のある除草剤グリホサートが検出されました。一方、「国産小麦」の表示がある製品からはほとんど検出されませんでした。
日本で消費される小麦の大部分は輸入に頼っており、多くは北米から輸入されています。北米では小麦の収穫直前にグリホサートが散布されており、小麦に残留しているのです。国産小麦を選ぶのがよいのですが、「小麦粉(国内製造)」の表示では小麦産地は分かりません。
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