表示して!ゲノム編集食品〜地方から国に声を届けよう~
■ゲノム編集表示を求める自治体議会意見書運動の趣旨
日本消費者連盟と遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは、ゲノム編集食品の表示義務付けを国に求める意見書を、都道府県、市区町村の議会で採択されるための取り組みを全国の仲間たちに呼びかけています。
ゲノム編集食品は環境影響評価もなく、食品安全性評価もなく、2020年に届出受理が始まりました。2024年4月現在、6種類の作物・魚が届出されています。トマト2種類、トウモロコシ、マダイ、フグ、ヒラメです。消費者庁は、最終製品でゲノム編集しているかどうか調べられないこと等を理由にして、ゲノム編集表示を義務付けていません。
しかし、食品表示は消費者の選ぶ権利を保証するための重要な手段です。ゲノム編集食品に不安を持つ消費者がいる限り、表示は必要です。食品事業者も、生鮮原料から最終食品まで表示があれば、ゲノム編集を避けて食品を製造し、使用有無の表示ができます。
かつて遺伝子組み換え食品も、表示制度がないまま米国から輸入が始まるという事態になりました。消費者の不安の声と表示を求める声が全国に広がり、環境影響評価、食品安全性評価、表示制度ができました。このときに政府を動かす力となったのが、全国の地方議会から提出された意見書です。
ゲノム編集食品の表示を求める意見書は、すでにいくつかの県議会や市町議会で採択されています。地域から取り組みを広げ、ゲノム編集食品表示を実現しましょう。
2024年5月
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
日本消費者連盟
■ゲノム編集表示に関する意見書を採択した自治体マップ(2024年7月25日現在)
■ゲノム編集表示に関する意見書を採択した自治体(2024年10月1日現在)
下記以外で同様の意見書が採択されていたら、情報をお寄せください。
★情報提供フォーム→https://forms.gle/x2PURMoxeTLCBQe86
全国市議会議長会のサイトなどを基に作成
※1 要求項目にゲノム編集表示の義務化が入っている。
※2 自治体ホームページ未掲載だが、原案可決されている。
■5月21日開催「ゲノム編集表示を求める自治体議会意見書運動キックオフ集会」
日本消費者連盟が協力した「地域から表示を変えよう ゲノム編集表示を求める自治体議会意見書運動キックオフ集会」が5月21日、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンの主催で開催されました。
日本ではゲノム編集食品が表示義務もないまま店頭に並んでいます。この状況は、以前、遺伝子組み換え食品が流通した時と似ています。遺伝子組み換え食品の輸入が始まった1996年当時、法律に基づいた安全性審査も環境影響評価も表示制度もありませんでした。消費者からの「遺伝子組み換え食品は食べたくない」「せめて表示を」の声を受けて、日本消費者連盟は遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンを立ち上げ、遺伝子組み換え表示の義務化を求めて活動を始めました。署名活動を行い、集会や学習会を重ねるとともに、国に対して遺伝子組み換え表示を求める意見書を地方議会から提出する運動に取り組みました。100万筆を超える署名はもとより、多くの地方議会が意見書を国に提出したことで、2001年に遺伝子組み換え表示制度ができました。
この経験に学び、このたび日本消費者連盟は遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンとともに「ゲノム編集表示を求める意見書採択運動」を始めることにしました。キックオフ集会の動画をご覧いただき、お住いの地域で意見書採択の取り組みを始めてみてください。
キックオフ集会の内容
●「地域の声が国を動かす~遺伝子組み換え表示の経験に学ぶ」安田節子さん(食政策センターVision21主宰)
●「静岡県での意見書採択の取り組みについて」小櫛和子さん(NPO法人ふじのくに学校給食を考える会理事長)
●「各地の意見書採択の取り組み紹介」原野好正(OKシードプロジェクト)
<ゲノム編集食品についてもっと知ろう!(動画や出版物のご紹介)>
●動画「ゲノム編集食品って何?~入門編」
この「入門編」動画では、ゲノム編集食品の問題点を分かりやすく解説しました。ゲノム編集食品って何?どこが問題なの?と思っている人にぜひ見ていただきたいです。この動画は、2023年9月に京都で開催された「ゲノム編集魚を考える市民集会in京都」(主催:日本消費者連盟、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、OKシードプロジェクト、麦のね宙ふねっとワーク)の収益で制作しました。
●ブックレット「新しい遺伝子組み換え ゲノム編集食品の真実 [増補改訂版]」