本誌編集長・杉浦陽子
元日の能登半島地震は、日本の国土で原発を稼働させる恐ろしさと愚かさを改
めて認識させました。志賀原発が稼働していたら、珠洲原発が建設されていたらと、
つい原発稼働に目が向きがちです。しかし、そこから生み出される核のごみがどれほど
危険か、現状どうなっているか、どう処分されようとしているか、説明できる人は多くあ
りません。いま地方で起きていることは、国策で進められてきた原発の後始末、核の
ごみを最終処分地として受け入れろという圧力です。ほとんどの国民が理解も議論
もしないままに、一部の地域の住民が突然判断を迫られる事態が起きています。
NUMO(原子力発電環境整備機構)が進める、核ごみの最終処分地選定の
文献調査を受け入れた北海道・寿都町を訪ねました。
北海道・寿都町を訪ねて
●「町民の会」結成から3年 交付金で未来は買えない
●地質学者・小野有五さんに聞く 核のごみをどうしたらいい?